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コーチは思った以上にフィジカル以外を重要視している


📖 文献情報 と 抄録和訳

トレーニング適応を促す要因に関するコーチの認識:国際調査

📕Anyadike-Danes, Kechi, Lars Donath, and John Kiely. "Coaches’ perceptions of factors driving training adaptation: an international survey." Sports medicine (2023): 1-8. https://doi.org/10.1007/s40279-023-01894-1
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[背景・目的] 我々は、コーチの意見が現在の文献と一致しているかどうかを明らかにするために、トレーニングプロセスに関するトピックについてコーチの見解を調査した。ここでは、トレーニング適応プロセスに影響を与える要因に関する質問のサブセットについての結果を提示し、議論する。

[方法] 多くの国のコーチ106名(年齢層18~65歳、コーチ歴15年以上31%、個人種目・スポーツ58%、国際レベル32%)が、トレーニングの計画とトレーニングプロセスに関する新しい横断的オンライン調査に回答した。

[結果] 参加者のうち、フィジカルトレーニングがスポーツパフォーマンスを決定する上で最も重要な要因であると回答したのはわずか28%であった。

アスリートがトレーニング計画に身体的に適応する能力を修正する上で、「絶対に必要」と評価された上位5つの要因は、
🥇「コーチとアスリートの関係」(56%)
🥈「生活上のストレス」(41%)
🥉「計画に対するアスリートの信念」(37%)
④「心理的・感情的ストレス」(35%)
⑤「フィジカルトレーニング」(33%)

[結論] 調査対象となったコーチのうち、スポーツのパフォーマンスを決定する最も重要な要因としてフィジカルトレーニングを挙げたのは3分の1以下であった。トレーニング研究における議論が不足しているにもかかわらず、非身体的要因がフィジカルトレーニングの反応と適応に影響を及ぼすことは大多数が認めていたが、個々の要因の相対的な重要性についてのコンセンサスは得られていなかった。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

これは聞き方と、その解釈が難しいと思った。
まず、これはよく選手にする話なのだが、スポーツパフォーマンスを高める上で、構造的要因構造的要因以外のものがあると思う。
車で考えると分かりやすい。
車体やエンジンなどといった構造的な要因。
だが、車が走るパフォーマンスに影響を与えるのは、もちろんそれだけではない。
主には、人の運転技術がある。

そして、構造的要因は、長期的に徐々に変わっていく特徴がある。
僕は、これにはフィジカルトレーニングが最も大きな影響を有すると思っている。
だが、ある構造を有した人が、試合当日にその構造のポテンシャルの何%を発揮しきれるか、という側面には、フィジカル以外が大きく関わるだろう。
精神状態、食事、コーチとの信頼関係…。
今回の質問は、どちらかと言えば後者と捉えたコーチが多かったように思える。
この2つについて、明確に区分した質問が必要になるのではないかと感じた。
聞き方とは、難しいものだ。

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