『風の時代』って何がどの様に変わってしまうの? 〜私の「#かなえたい夢」 ①〜
平城京がわずか約70年で奈良を捨てて京都に遷都しています。
それは、奈良盆地周辺の森林資源が枯渇したからです。
森林資源は都市の建設や農耕等の資材となるばかりでは無く人が生活を営むための重要な資源(エネルギー等)として使われていたからです。
奈良に対して、京都は1000年の都となりました。
それは、京都には桂川・宇治川・木津川等が流入しており、京都盆地周辺の木材にとどまらず河川を通じて広範囲な地域から森林資源(エネルギー)の調達が出来たからです。
しかし、1000年の歳月は森林資源(エネルギー)の調達が徐々に困難となって行きました。
こんな中、征夷大将軍となった徳川家康は江戸幕府を開きます。
1603年(京都遷都から約800年後)の出来事です。
また、江戸幕府開設と同時代のイギリスにおいては、鉄工業が盛んとなって鉄鉱石を溶融する木炭が大量に使われることとなり、森林資源(エネルギー)が急激に枯渇することとなって行きます。
このため、木炭に変わる燃料として注目され始めたのが石炭でした。
17世紀の出来事です。
その後、石炭につづいてコークスを用いた製鉄業が確立されて産業革命・エネルギー革命へとつながって行きます。
これにより、生産活動の中心が有史以来初めてとなる『農業』から『工業』へと変化して、民衆の生活ぶりは大きな変化にさらされることとなって行きます。
18世紀の出来事です。
石炭と言う化石燃料を手に入れた人類はつづいて石油に目をつけ始めます。
それの一番乗りがロックフェラーで、米国オハイオ州にスタンダード石油会社を創立しています。
この当時の石油は燃料としてでは無く灯火用や潤滑油として使われていました。
19世紀の出来事です。
更に、19世紀後半から20世紀にわたっては石炭から石油に切り替わる時代となります。
日本においては、1950年~1960年の10年間にエネルギーが石炭から石油に置き換わって行きました。
いよいよ、石油全盛の時代の到来です。
ところが、21世紀に入ってから風向きが変わって来ます。
それは、かねてより懸念されていた、化石燃料を燃やせば発生する二酸化炭素により地球温暖化が促進し、私たちの生存(生命)をおびやかす問題に発展していくからです。
このため、2015年9月25日の国連総会でSDGs(持続可能な開発目標)が採択されて国連が世界に向けて警鐘を鳴らしました。
ここに来て、化石燃料(石炭・石油)の使用に歯止めがかかってしまいました。
これにより、現在は原子力発電や自然エネルギー・再生可能エネルギーが取り沙汰されるようになっています。
森林伐採や化石燃料を用いた自然征服を目途とする400年に及ぶ人類の挑戦は自然の逆襲により終焉を迎えることとなりました。
自然と共存しなければ人類は滅亡する時代に入ったようです。
しかしながら、この様な環境の中にあって一条の光が私たち人類に差し込んできています。
それは、核融合実験炉(ITER(イーター))等の水素(海水)を燃料とする核融合発電が日の目を見ようとしていることです。
ITER計画では2050年までに核融合電力を供給する予定と言われています。
この計画のどこが凄いかと言うと、
エネルギーの原料が有限資源から半無限資源(以下、無限資源 と言う)に置き換わることです。
森林資源・石炭・石油・ウラン(原子力発電)等のエネルギー源は使うだけ使えば無くなってしまいます。
これに対して、核融合発電の原料は水素(海水)ですから半無限に資源があることとなります。
この変更は、
有限資源(化石燃料)を用いたエネルギー革命・産業革命が、
無限資源(水:海水)を用いたエネルギー革命・産業革命に
代わろうとしている、と言うことです。
この有限資源から無限資源への変更は、
有償の燃料(化石燃料等)から
無償の燃料(水:海水等)への
変更でもあります。
私たち人類は火山や雷から火を知り火を使うことを覚えました。
人類が他の動物との差別化をはかることが出来たのは火(エネルギー)をコントロールすることが出来たからです。
人類が初めて手に入れたエネルギー源は森林資源でしたが、前期のとおり今から約400年前のイギリスにおいて森林資源の代わりに化石燃料を使用することとなりました。
イギリスから始まった化石燃料を用いた産業革命は、豊富な化石燃料(エネルギー源)を獲得した国がより多くの富を獲得して行きました。
このため、化石燃料の奪い合いが始まります。
奪い合いの最たるものが第一次と第二次の世界大戦です。
今、人類は性懲りも無く化石燃料の奪い合いの真っ只中にいます。
そのエネルギーを私たちは近い未来において有史以来初めてとなるエネルギーの原料を無償で手に入れようとしています。
このため、私たちの未来は私たちが大切としているエネルギーを大切であるが故に今までどおり戦い奪う思いはあったとしても戦い奪うための理由を見つけることが出来なくなってしまいます。
となると、戦い(戦争)の目的を無くした私たちの未来はどこに向かっていくのでしょうか?
残されたものは平和となります。
これが私の「#かなえたい夢」です。
最後まで読んで頂いて、、、
ありがとうございます。
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