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短歌・詩・俳句

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短歌・詩・猫を中心とした川柳などを掲載しています。
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#春

春の歌

春の歌

春が今 ちひさな花のかたちして黄色な風に揺れてをります

春がちひさくお花畑のまんなかで欠伸をしてゐるやうだ 風が

未来とは また巡り来る春に咲く ちひさな花のちひさな記憶

のんびりと春を擬人化して歌ってみました。ちょっと童画風に。

ハハコグサ、キンポウゲ、スイセン、カタバミ、タンポポ、ヤマブキ・・
春の花は小さくて黄色くてという印象があります。

ゴールデンウィーク、いい天気ですね。
でも

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無力

無力

春の陽はあたたかく窓に揺れながら権力に抗すべくなく無力

心を痛めているのに、どうすればいいかわからずにいる。その中途半端な気持ちを苛むように、悲惨な状況を告げる映像が毎日テレビに映し出される。 

誰かを独裁者と非難しても、世界が、日本が、結局救えないのだと批判しても、お前は何ができるかと、お前は叫べるのかと、お前は銃を持てるかと、そう問われても、答えるすべを持たないおのれの無力

感情に支配さ

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れんげみち

れんげみち

その日 僕の道を
陽があたたかく照らしていた

春が春らしく輝き始めた
田んぼのあぜ道

れんげが一面に咲いていた

おばあちゃんが乳母車を押し
おじいちゃんが鍬をかつぎ
おやじの引くリヤカーを
おふくろが押し
そうして時が
静かに流れていた

決して楽とは言えず
決して豊かでもなかったが
ただ静かに時は流れ
人のために生きることが当たり前だった
限りない
そして無自覚な善良が
そこにはあった

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菜の花と風と

菜の花と風と


とりとめもないことですが菜の花がゆっくりと風に揺れております

春のさみどり

春のさみどり

[ 性の心象 ]

触るるとき その身の琴を響かせて をみなといへる 春のさみどり