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無力

春の陽はあたたかく窓に揺れながら権力に抗すべくなく無力


心を痛めているのに、どうすればいいかわからずにいる。その中途半端な気持ちを苛むように、悲惨な状況を告げる映像が毎日テレビに映し出される。 

誰かを独裁者と非難しても、世界が、日本が、結局救えないのだと批判しても、お前は何ができるかと、お前は叫べるのかと、お前は銃を持てるかと、そう問われても、答えるすべを持たないおのれの無力

感情に支配されず冷静に見つめようと、正しさや横暴が何かを胸に刻み付けようと、自分の今の心の痛みを明確に自分に記憶させるのだと、そう自分に言い聞かせても、それが自分にとって詭弁に聞こえてしまうような無力。

麗らかな春の陽が痛い。

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