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「推薦書」本の正しい読み方(3)解するための方法

3)本を理解するための方法

“どうすれば一年で300冊の本が読めるか”、“一日に1冊本を読む方法”など、読書をするときに数の勝負になる人少なくはない。しかし、このような嘆きの声もを聞こえてくる、“理論はたくさん知ったけど、あまり幸せになれたとは思えない”。

“量をこなせばこなすほど質が上がる”という言葉を間違って理解している人が多い。「たくさん本を読んだら幸せになる」とか、「たくさん運動すればスタイルがよくなる」とか、「たくさん記事を書いたら素晴らしい小説を書ける」とか。しかしこれらは全部間違って理解している可能性がある。正しくやり方を知らないままいくら頑張っても、大きな変化を得るのは難しい。

この言葉の正しい理解の仕方は、“適切な”量をこなしてはじめて、質を上げることができる、ということである。

適切な量と正しいやり方で本を読めば、効率よく“理解力のプール”を拡大できる。

●七つの理解力の“知識プール”

“知識プール”とは中国の本に出てきた言葉で“知識池子”と書き、人間が蓄えるべき知識のことを表す。

優秀な作家の共通点として、幅広く本を読んでいるということが挙げられる。同じレベルの知識を持たないと、筆者が言っていることに対して100%理解することはできないし、読むスペードも落ちる。ここからは、七つの重要な知識プールを紹介する。

1)経済学の知識プール

人が生きていけることと世界が順調に動いているのは、経済の力のおかげである。経済は人間が知らないうちに身の周りで勝手に動いているのである。ちなみに、『三国志』のような歴史の本にもたくさん経済の知識が含まれていて、知識がある上で本を読むと、さらに楽しくなる。

例えば「アダム・スミスの『国富論』第4編第2章などで紹介されている“見えざる手”」

2)心理学の知識プール

経済と同じく、人間と動物との違いは思考ができるかどうかであり、思考があるからこそ心理的に反応があり、心理によって人は動き出す。心理学の理論と方法がわかると、動機と原理もわかってくる。

3)国学の知識プール

これは中国のユーザーにも言ってるけれど、各国にはそれぞれ自分の文化と歴史がある。面白いのは各国の文化と歴史は大体同じタイミングで進化していて、全部素晴らしいと思う。他の国を研究する前に、まず母国の文化をしっかり学ぶべき。
中国の文化ならまずはこの四冊:孔子の《论语》 老子の《道德》 《庄子》《孟子

読み終わったら、延長線としてこの四冊《荀子》 《子兵法》 《非子》《墨子

4)管理学の知識プール

経済の知識をつけて、心理学も学んだ。さて、そこからどう人を動かすか?そこで必要になってくるのが管理学である。人はお互いに支え合って生活する生き物なので、人と人の管理、また組織の管理は日常の中で避けては通れない。モチベーションをどう上げるか?どのような方法で教育するか?喧嘩になった時、どのような対応をとればいいのか?

管理学の本を読む時、それぞれ時代の特徴によってマネジメント方法がだいぶ違うので、古い本よりも最新の方を読むことをおすすめする。

例えば:《NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法》《クルーシャル・カンバセーション ーー重要な対話のための説得術 (フェニックスシリーズ)》《逆転交渉術――まずは「ノー」を引き出せ

5)ロジック学の知識プール

人生は生きている間にいろんな課題にぶつかる。課題を解決するためにロジックの知識は不可欠で、全ての本にその答えがある。全ての本はその本なりの使命を持っているし、ある課題を解決するために存在しているものであるからだ。

6)哲学の知識プール

本を読めば読むほど、唯一の真理がわかってくる。それは“知らないことは知ることよりよっぽど多い”ということ。困った時、迷った時に、科学より哲学のほうが頼りになる。哲学には「私たちはどんなものか」「私たちはどこから来たか」「私たちはどこにいくべきか」という三大課題がある。

哲学から人生を考えさせられて、視野を広げて、批判的な思考を持つことで世の中にある理解できないことが理解できるようになる。

たくさんの哲学本があるが、まずは簡単な本から。

Asking the Right Questions, Global Edition》(日本語の翻訳版が見つからなかったため、中国語版を紹介する→《学会提问》)

7)人生経験の知識プール

どんな本からの知識よりも、自分が体験した人生経験がベストである。人と出会い、自分とは異なる文化を実際にたくさん目で見て感じて、ガラパゴスから出なければならない。

人生経験を積んでから読む本の面白さは倍以上だし、読めなかった本もは読めるようになる。例えば《Worldviews: An Introduction to the History and Philosophy of Science》など。

●四つの注意事項

エビングハウスの「忘却曲線」に見られるように、本を読み終わったら、忘れないためにも復習をすることが大事である。また、《使える脳の鍛え方 成功する学習の科学》の作者が指摘しているように、本を読む時に線を引くのは勉強に役に立たない。

本を理解するためには四つの注意事項がある。
1)読むときにあまり本に線を引かないようにする
2)1週間ぐらいに放置してから思い出せるようにする
3)読んだ後にPPTなどにまとめるようにする
4)他人に講書できるようにする

つづく


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