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【衝撃】留学に行くと遺伝子が変わる?語学で遺伝子の限界を超越できる。

こんにちは!語学の裏設定のSlovarです!

(」゚ロ゚)」おぉ
とんでもタイトルな記事です。
まずどんな内容かを一文で表してみます。

環境を変えると遺伝子が変わるので、留学に行って環境を変えれば遺伝子レベルで自分を変えることができる。

自分の選択で遺伝子を変えられるだなんて、遺伝の常識に反していますよね、しかも語学やら留学で遺伝子を変えられるだなんて!

ところがこの話、科学的に本当です。「エピジェネティクス」という仕組みで説明ができます。誰でも分かるように平易な言葉で解説をしていくのでご安心を!

それに私は昔理系の専攻したし、一応はこの分野の人です。かつての記憶と最新情報のリサーチを踏まえてこの記事を書きました。

というわけで、

語学界初の組み合わせになる
「語学」×「分子生物学」

が織りなすエピソードをお楽しみください!


1.遺伝子レベルで自分を変えることのメリット

結論から話しますと

環境が変わる→遺伝子が変わる→脳が変わる→能力や性格が変わる

という回路を通して性格改造ができるので、今の人生に満足していない人が新しい人生を送れるようになれるわけです。もちろん遺伝子を変えずに脳だけ変えることも可能ですが、遺伝子レベルから変化したほうが覚醒度合いが大きいのは想像に難くないと思います。

究極の自己改造なのです。

もし上の話が本当なら、住み慣れた日本を離れて留学することこそ究極の自己改造術であると言えます。

私の記事を何本か読んでいる人にとっては語学で性格が変わるという点はお決まりのパターンかもしれませんが、今回は科学的な説明をしていきます。

語学で遺伝子を変えてしまおうだなんて、今までで一番「語学の裏設定らしい」記事じゃないかなと思っています。


2.エピジェネティクスのメカニズム

専門家が見たら怒るくらい簡単な説明をしていきます。わかり易さ重視なのでまずDNAとは何であるかの復習からしていきます。

DNAとはスイッチの集合体です。

何のスイッチか?

見た目、才能、性格、免疫など、その人の外見と内面に関するスイッチなのです。ここでは問題を簡単にするために、「才能と性格」にだけ焦点を当てていきましょう。

どのスイッチがOnになっていて、どのスイッチがOffになっているか、というOn-Offバランスであなたがどんな人になるか、つまりあなたの才能と性格は決まると言えます。

下の例は、運動が得意で、商売の才能があり、性格が明るい人の例です。

DNAって面白いでしょ?

こんな遺伝情報 (DNA)が人間の細胞60兆個1つ1つに入っていると考えたらそのスケールに圧倒されますよね。

さて、ここでその人を取り巻く環境が変わったとしましょう。

すると何がOnされて、何がOffされるかが変わる、という面白い現象が起きます。これがエピジェネティックスです。ちょっと専門的に言うと、「メチル基」という起爆剤を使ってOn/Offをおこなうのです。

何も変哲もない日常を送っていれば同じDNAが延々と複製される諸行無常が続くのですが、環境が変わるとその複製に変異が起きるのです。

言い換えると、環境が変わると今まで開花していなかったDNAが開花するのです。例えば、鬱傾向だった人が明るくなったり。

悪く言えば、これまで開花していた才能が逆に死滅することもあるわけなので、自分の能力を下げてしまうような環境にいる人は一刻も早く脱出しましょう。

以上が原理です。要するに、環境が変わるとDNAのスイッチのOn / Offに関わるため、新しい能力が開花する可能性があると言えるのです。


3.動物でも人間でも、既に実証されている

原理の説明を聞いて30%くらいは本当だと信じて頂けたでしょうか?今のふわふわした気持ちを確信に変えていただくために、実例を紹介いたします。

もちろん研究例の紹介ですから、巻末資料に情報ソースを載せています。


【ミツバチの例1】

蜂は人間のように社会的な生き物です。女王蜂を頂点とした階級制度を築き上げ、選ばれし女王蜂はラクな一生を、それ以外の蜂は働きまくる一生を送るのです。

ところが、蜂の幼虫のDNAに「メチル基」という起爆剤を使い人工的にDNAのOn/Offを操作してあげると、一生奴隷として働くはずだった蜂に女王蜂としての資質が備わったのです[1]。研究ではその蜂を群れの中に入れることはしませんでしたが、実際女王蜂になってしまうこともあり得るでしょう。


【ミツバチの例2】

元々穏やかな蜂を、攻撃的な蜂の群れの中に入れてしばらく一緒に行動させると、その蜂は攻撃的な蜂に変わっていたのです。

DNAを調べると、なんとDNAも変わっており、攻撃的な蜂のDNAにより近くなっていたのです[3]。


【人間の例】

2001年に発生した同時多発テロの現場にたまたま居合わせ、強い恐怖を感じた妊婦さんが出産した子供は、通常より小柄な上にストレス・恐怖を非常に感じやすい資質が備わってしまったのでした[3]。


人間の場合はエピジェネティクス負の側面の研究しか見つからなかったのですが、あなたが体験したこと、感じたことは遺伝子の変化として、遺伝子の中に組み込まれてその人の一生を左右するだけではなく、その遺伝子の記憶は次世代へと受け継がれさえもするのです。


4.外国語学習や留学を通して遺伝子レベルで自分を変える


人体にとってのプログラミング言語はDNAです。心にとってのプログラミング言語は普段私達が話したり勉強したりする母国語、外国語なのです。

英語を学ぶと英語圏という英語の環境にアクセスできますし、中国語を学ぶと中国語圏という中国語の環境にアクセスできるのです。このように、新しい言語を学び新しい環境に溶け込むことで、自らのDNAを変えることができるのです

机の上でもYoutubeでも国内で語学を学ぶことができますが、エピジェネティクス的に見れば、大きな環境の変化が無いので、環境そのものが変わってしまう留学と比べたら効果が薄いと言えるでしょう。

これが留学の持つ真の力です。

私がいつも語学学習の凄さを説明する時に使う、この図の真の意味はもう分かりますよね。DNAレベルから自分を変えるんですよ。


そしてなぜ、単に伝わればいいやという態度で英語を勉強することがもったいないか、なぜ単にツールとしての英語を学ぶだけではもったいないか、もう納得して頂けると思います。

英語を話す時にいつまでも日本語モードでいては、ぎこちないのです。そういう英語でも英語圏に行って用をこなすことくらいはできますが、英語人格に支えられた英語に比べたら圧倒的に出来ることの量が少ないのです。

それは、体験の差となって表れます。

それは、DNAの差となって表れます。

それは、人生の差となって表れます。


民俗学的な角度からも説明できます。私たちは同じような振る舞い・価値観を共有する人と一緒に居たい!と感じる生き物なのです。だから日本語的な価値観を持つ人は日本語コミュニティに属しますし、ヤンキーはヤンキー同士で仲良くなるのです。

ヤンキーの集団の中に、スーツを着て敬語話しながら近づいてもまず相手にされないでしょう。英語も同じなのです。英語の感性で英語を話す集団に、日本語の感性で話す英語でアプローチしても、そりゃ門前払いされます。

たかだかTOEICなどの試験のためだけに、英語を学ぶのはあまりにももったいなさ過ぎます。

英語学習の心構え編で「語学は生きることがテーマ」だと書きましたが、この辺の事情もよくよく踏まえた上でのことなのです。

それではこの記事の締めとして、進化論で有名なチャールズ・ダーウィンの言葉を残しておきましょう。

生き残る種とは変化に最もよく適応した者である。

Slovar風に書き直せば、「最もよく人生を生きれる者は、自ら新しい環境を求め、DNAを変化させることができる者である」とでもなるのでしょう。


まとめ

環境が変わる→遺伝子が変わる→脳が変わる→性格が変わる→人生が変わる。

環境的な変化が生体的な変化につながることを「エピジェネティック」と言う。語学を学んでもエピジェネティックな変化を遂げることはできるが、留学に行くとその効果は何倍にも膨れ上がる。

極めつけはこちら。あなたがエピジェニックな変化を遂げると、それはあなたの子孫に遺伝する。つまりあなたが環境を変えて、変化を遂げると何世紀先の何千人という人に影響を及ぼすことができるのだ。語学は「生きることがテーマ」という言葉の中には、「人を活かす」という深層テーマもあると私は信じている。


ということで、エピジェネティクスのお話でした!

ワクワクしませんか?英語に、それ以外の外国語に、留学に、無限の可能性を感じませんか?

是非これを機に、語学と留学に対してもう1度考えてみましょう。

この記事が皆さんの語学学習の糧になったことを祈って、

それでは!

参考資料

[1]奴隷蜂DNAを女王蜂DNAに変えることを発見した実験
https://www.bee-lab.jp/hobeey/hobeeydb/db02/hobeey02_13.html

[2]環境を変えたら穏やかな蜂が攻撃的な蜂になった実験
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29580210

[3]同時多発テロの影響
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2891396/ 

いつも記事を読んでいただきありがとうございます。英語学習に苦しんでいる方、つまらなそうに嫌々語学を学んでいる方が周りに居ましたら、シェアしていただければと思います。楽しく、深く、語学に取り組める人が1人でも増えたら幸いです。