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社長の思い

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八鹿警備保障の代表取締役である田路智洋社長による手記。日々の仕事上の気づきや若社長としての心情を赤裸々に綴ります。
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2018年12月の記事一覧

この1年を振り返って

この1年は特に①事業構造改革②人手不足問題、の2点に関して模索を続けた一年だった。

以下、その具体的内容を述べていきたいと思う。

1.①事業構造改革について

年明けの大仕事である契約更新を無事に終え、ひと段落ついた4月あたりから新社長である自分の新体制作りに着手。

その新体制作りの最大の難関が事業構造を変えることだった。

その目的は経営の安定(あとは社会保険対策もあるが…)。

スポット

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自分のイズムを確立するために

1.(1)

オーナー経営者はイズムがなければならない。

そういう意味では自分はまだ本当の意味で経営者になっていないのだろう。

まずはその確立に努めるべし。

(2)

このブログを毎日更新し始めてもうすぐ半年になる。

目標は1年毎日更新だから間もなく折り返し地点。

目的はPR。

求人をする上で、主なターゲット層を50代から60代の一つの企業に長く勤められた男性とし、そういった方々に対し

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目的あっての形

1. 大香炉の前に歩み寄り、抹香をわしづかみにして、それを投げつける信長。

みんなから馬鹿呼ばわりされる中、唯一の理解者だった父信秀を失った少年時代の信長のエピソードである。

彼は葬式が嫌いだった。

僧侶を三百人も集めてお経を唱えても父は戻ってこない。かといって僧侶を始め、心から父を悼んでいる者がいるようにも思えない。

そんな無意味なものを有難がっている大勢のものが馬鹿に見えて仕方がなかっ

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隊員に意見を聞く隠された意味

1.

3人寄れば文殊の知恵というが、必ずしもそうとばかりはいえない。

むしろ1人で決めた方がいい場合も多い。

にもかかわらず、その場合でもメンバーみんなで話し合う機会を設けた方がいいと思う。

2.(1)

今通っている経営塾でグループディスカッションをする機会が多々ある。

自分は社長ということもあり、意識的に仕切る役割を担うことが多い。

その中で、中企大時代にやったものと同じディスカッ

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情報を守るのも警備の仕事

1. 昨夜、太田尚樹 著「尾崎秀実とゾルゲ事件」を読んだ。

朝日新聞の記者で第二次世界大戦前夜の近衛文麿政権のブレーンとして政治の中枢にいた男、尾崎秀実。彼は同時にゾルゲと繋がりのあるコミンテルンのスパイだった。

ソ連がドイツと日本の両面と戦うことを防ぐため、日本のトップシークレット情報をコミンテルンを通してソ連だけでなくゾルゲを通じてアメリカにも垂れ流し、政府の判断を対ソではなく、対米戦争に

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伝統と改革は両立する

1.伝統に関する柳宗理氏の考えに対し思う事

プロダクトデザイナーの柳宗理氏が伝統的なものを今の文脈にそのままを取り入れるのは伝統に対する冒涜であると何かの本でおっしゃっているのを思い出した。

このことは経営を含めすべてのことに言えると思う。

伝統とはジャンルを問わず時の試練を経てきたものの考え方やあり様に関する形式のことを言うと自分は考える。

なので、そこには先人達が築いてきた知恵なり工夫

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大切なのは心

1.心に響く天皇陛下のおことば

23日、天皇陛下の誕生日記者会見でのおことばをテレビで拝見した。

平和への思い、自然の脅威に対する防災の必要性、そして戦争や災害でお亡くなりになられた方に対する哀悼の意を表された会見は国民の心に響くものだった。

自分も涙が出た。べつに右翼ではない。

やはり、陛下のおことばに心があるからこそ、僕みたいな何の変哲も無い普通の日本人の心にもひびくんだろうなあ。

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読書と経営判断

1.読書する上で気をつける2つの点

読書をする際、気をつけていることが2点ある。
それは①違和感を感じてもいったんは相手の話を聴くようにすべて否定をせずに受け止めること
②その上で、自分の価値観と照らし合わせて吟味し、肯定するところは肯定し、否定するところは否定する。

ということである。

①の場面で、違和感を感じた瞬間に否定しだすと見識が広がらず、学ぶ意味がなくなってしまう。
②の場面で、自

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麒麟と約束の意味

1. (1)自分にとっての無意味で楽しい一時

閑題休憩。

昨日、昼に行きつけのお好み焼き屋で昼食をとった。

ピリ辛ソースをたっぷり塗ったカキのお好み焼きにキリンラガー瓶ビール、その後、ジャックダニエルのハイボール。

ソースの辛さにカキのジューシーな旨味が混ざり合い、そこにビールの苦味やジャックハイボールの濃厚さが絡みつく。
昼間からアルコールを飲む罪悪感。土日休みを感じる瞬間。

このひと

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ゴーンショックに伴う外圧の民間警備業に及ぼす影響を考える

1.(1)

元日産・ルノー連合会長のカルロスゴーン氏が特別背任容疑で再逮捕された。

特捜の再勾留請求を東京地裁に却下されたことで有価証券虚偽記載という別件逮捕・勾留で本丸の特別背任の証拠固めをするというシナリオが崩壊した結果の苦渋の決断という感じだろう。

「取締役」CEOのゴーン氏が会社の金を使って専ら自分や家族のプライベートのために投資損失の穴埋めや海外に家を買ったのであれば「自己若しくは

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価値を生み出すということ

1. (1)

このまえのブログで「サピエンス全史」について考えていた時、篠田節子女史の小説「仮想儀礼」を思い出した。

この小説は司法試験に失敗し、都職員に落ち着いた主人公がゲームクリエイターになるという新たな夢を追い求めた結果、無職の無一文になってしまう。
絶望の最中、かつて作ったゲームの設定を教義化し、新興宗教の教団を立ち上げることを思いつき、教祖様として奮闘するという話。

この中で印象的

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組織内の仲間意識が引き起こす弊害に対処するには

1.(1)

ほんまでっかTVでおなじみの脳科学者、中野信子氏は著書「ヒトは「いじめ」をやめられない」の中で、進化の過程で身につけた集団行動を促進させる向社会性が同時にいじめの要因になると脳内物質のオキシトシンやセロトニンといった用語を使って主張している。

ヒトは厳しい環境下、猛獣達から身を守り、食料を調達したり育てるためにお互い協力する必要があった。その中で本当に怖いのは集団の和を乱す身勝手な

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排斥より調和

1. キング牧師とヒトラーの演説は少し似ているがやはり違う。

(1)昨夜YouTubeでキング牧師の伝説の演説「I have a dream」とヒトラーの首相就任演説を聞き比べてみた。

現実の理不尽に自分も怒りを感じている。だからあるべき姿にしようではないかという途中までの“売れ線”論調はどちらも同じ。
理屈ではなくそして観衆の気持ちに訴えるアプローチも似ている。

どちらも心を高揚させるもの

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環境に適応させる

1. 腸内細菌の中でフィルミクテス門という私たちを太らせる性質を持つ細菌群がある。
これまで人類が度々飢餓に苦しんできたことから、それに対処するために栄養素をより多く吸収するこの細菌を腸に住まわてきた経緯がある。
でも今の先進国において、この菌が国民の肥満化の一因を担っていると医学博士の藤田紘一郎氏は言う。

当初生存のために良しとされたものが、環境の変化で健康を害するものとされる。

2.(1)

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