隊員に意見を聞く隠された意味

1.

3人寄れば文殊の知恵というが、必ずしもそうとばかりはいえない。

むしろ1人で決めた方がいい場合も多い。

にもかかわらず、その場合でもメンバーみんなで話し合う機会を設けた方がいいと思う。

2.(1)

今通っている経営塾でグループディスカッションをする機会が多々ある。

自分は社長ということもあり、意識的に仕切る役割を担うことが多い。

その中で、中企大時代にやったものと同じディスカッションをやることもある。

その場合、自分は答えを知っていて、問いの答えに誘導するようにするのだが、グループメンバーの意見と衝突した場合、あえて彼らの意見を優先する形でその様子を観察するようにしている。

その結果、分かったことは3人集まれば多彩な意見は出るが、それが必ずしも正しかったり、優れているとは限らない。

むしろ、声の大きさや話のうまい人の示す方向に引っ張られ、その中でみんなの意見が反映され、真ん中っぽいところに落ち着くということだった。

(2)

この傾向は、中企大でも見られた。

ただ、中企大では仕切らない側で参加したこともよくあり、その中で頭がよかったり、仕事が出来そうだけど独裁的な人が仕切る場合、置いてけぼりを食らった感じもした。

そうなると、受け身になり、この人にやらせとけばいい、はやくこのディスカッションお終んねえかなあ、みたいな気持ちになったことを覚えている。

つまり、こういった参加意識の欠如により納得感がないということ。

3.

こういったことが自社の部門別ミーティングで起きているなら非常によくないことだと思う。

隊長方は隊員よりも仕事をよく知っているし、経験値もある。

ゆえに隊員なしでも1人で現場で起きる問題に対する解決策を見出せるだろう。

緊急時なら、隊員に一方的に命令して従わせるのもいいと思う。

でも、そうじゃない場合は、隊員に意見を聞いてみるプロセスが必要だと思う。

その方が、隊長では気付かなかった視点や、時に隊長よりも優れた意見を提供してくれるのはもちろん、仮に隊長がベストな解決策を見出している場合でも、隊員の参加意識は高まり、納得感も生まれるから。

当然、納得感が生まれれば仕事に対するモチベーションも上がる。

それがミーティングなりパワーランチを行う意味だと思う(従業員意識調査もそう)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?