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読書

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読書感想文と、本からの引用を含む記事をまとめました。【読書メーター】https://bookmeter.com/users/1337100
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#小説

〈栗の木カフェ〉

〈栗の木カフェ〉

栗の木カフェは、『一九八四年』に登場する場所である。

一九八四年〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫) | ジョージ オーウェル, トマス ピンチョン, 高橋 和久 |本 | 通販 | Amazon

歴史は書き換えられるもの。2+2=5にもなる。一九八四年は党に対する反駁の念を抱いただけでも罪となる(思考犯罪)世界を描いたディストピア小説だ。伝えるメッセージはいくつもある。そのうちで今日する話は一

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【読了】作品は作者の個性から逃れられない

【読了】作品は作者の個性から逃れられない

世界の十大小説世界の十大小説(The Novels and Their Authors)/サマセット・モームを読み終えた。あまり時間をかける気もないので簡単な紹介と心に残った点を備忘録としてまとめる。

上巻の始めはモームの「小説とは何か」という問いに対する持論から始まる。そして10の偉大な小説の紹介があり、最後には10人の著者たちが会合したらどのようであるかを考えた一種の創作に続き、彼らが偉大な

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【読書記録】熱帯/森見登美彦

【読書記録】熱帯/森見登美彦

2022/4/5-4/9
一度目に読んだ時は迷子になってしまったので必死にメモを残しながら再読した記録。記録というかほぼまとめです。内容が全部詰まってる。
本作は第6回高校生直木賞を受賞、本屋大賞・直木賞にノミネートされた。

【ストーリー】この言葉で始まる小説『熱帯』。
実はこの本は誰も読み終わったことがないという幻の小説だった。
熱帯の謎を解き明かそうとする「学団」に白石さんが加入したところ

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【読書の記録】この頃

【読書の記録】この頃

※2300字程度

いつ何を読んだかのメモすらしていなかったので忘れてしまったタイトルもありそう。

忘れていないものは覚えているうちに、記録する。

4月〜6月の三ヶ月に読んだ本だと思う。

Twitterで言及したことがある本もある。

もしかしたらnoteでも書いたものがあるかもしれない。(記憶喪失のフリ)

本によって感想、内容、読んだ動機など語っている内容がまちまちだ。

・罪と罰/ドス

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スターバックはコーヒーを飲まない哀れな真人間である【読書の記録・3月】

スターバックはコーヒーを飲まない哀れな真人間である【読書の記録・3月】

3月今日までで4タイトル6冊を読んだ。

もう一つくらいいけるかもしれないけれど、満ち足りた気持ちなのでここでまとめておく。

NO RULES / リード・ヘイスティングス, エリン・メイヤー, 土方奈美訳紹介は帯より。

「普通じゃない」経営手法で世界一成功している企業の
「自由と責任の企業文化」を
共同創業者が初めて明かす!

新常態の働き方とマネジメントが凝縮

ネットフリックスが成功し続

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読書の記録・2月後半

読書の記録・2月後半

定期化してきた読書の記録。2月後半から3/6まで。

サロメ、フェルマーの最終定理は前回の5冊に関連して。

※内容に踏み込んでいるためネタバレを含みます。

サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇/オスカー・ワイルド戯曲。サロメ、ウィンダミア卿夫人の扇、まじめが一番の三作収録。

時代背景と戯曲の形式に馴染めず展開に追いつけなかった部分があった(読解力のなさ...(;´・ω・))。

サロメは原田マハの

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読書の記録・2月

読書の記録・2月

2月もまだ折り返したところだが1月後半から今日までに読んだ本について、簡単な紹介、振り返りと感想をいくつか。

※コンビニ人間だけややネタバレを含む量を書いてあるので注意。3500字程度。

タイトルを見出しにしているので興味のある本のある方、時間のある方は是非。目的を持って書かれたわけではないため何かを与えることはできないと思うが。

十分私のために使ったからってべつにあなたの人生の致命的な損失

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#名刺代わりの小説10選 と選びきれなかった本まで言及

※このTwitterアカウントは読書アカウントではない。

箱推しの作家①森見登美彦森見登美彦さんの作品全体に言えることだが、文体に癖(古語っぽい)があり慣れるまではやや読みにくい。

初めてのもりみーには夜は短し歩けよ乙女を強くオススメする。黒髪の乙女と先輩を追ったキュートでポップな一年間。

筆者は京大農学部卒業で似たようなモチーフ(黒髪の乙女、歯科衛生士のお姉さん、厄介な友人、怪しい宗教サー

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