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日々・はなうた食堂調理室

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はなうた食堂調理室主宰・shokosunによる、はなうた食堂調理室の記録、メモ、そしてメッセージ
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#台湾料理

羅漢齋/羅漢菜 〜料理を作りながら感じたこと、考えたこと。

羅漢齋/羅漢菜 〜料理を作りながら感じたこと、考えたこと。

何やら難しい名前のレシピを見つけたので読んでみる。
羅漢というのは、仏教用語で、最高レベルの悟りを開いた人のこと、その名称を戴いたこの料理は、英語表記だとbudda’s delight となっていて、仏様、あるいは仏教徒の喜び、お気に入り、といったところでしょうか。
私なりに解釈すると、ベジタリアン仕様の豪華な八宝菜といったところ。
中華圏では、お正月料理として登場したりするらしい。
そう言われて

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いつだって扉開く世界でありますように。

いつだって扉開く世界でありますように。

「料理臺灣」
「五味八珍的歳月」
台湾料理に関するストーリー、2冊、どちらも読みかけ(いつ読み終わりますねん)。

1冊は、レストラン料理としての台湾料理の発展を、本省人と呼ばれる、比較的古い時代から台湾に住む漢人の視点で。

もう1冊は、テレビの料理番組を通じて台湾家庭料理の発展に寄与した料理人の物語。彼女は、第二次大戦後に中国大陸から台湾にやってきた、外省人と呼ばれる立場の人。

台湾には他に

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電鍋教室vol.2を開催しました。

電鍋教室vol.2を開催しました。

7月に開催した第一回に引き続き、第二回電鍋教室を開催しました。

最近では、テレビで紹介されることもあるらしい(テレビをほとんど見ないので、聞いた話のみですが)電鍋。
今回も、ほぼ電鍋のみで完成する、日常のおかずとおやつ、全7品のご紹介です。

まずは、シンプルな蒸し物。
電鍋の加熱コントロールに必要なのは、外鍋に注ぐ水の量のみ。付属のカップ1杯で、どの程度の加熱ができるのかを把握することが、電鍋

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第一回電鍋教室開催しました

第一回電鍋教室開催しました

去る7月22日、はなうた食堂電鍋教室を開催しました。
初めての開催でしたが、大勢の方に参加いただき、お陰様で楽しい教室にになりました。ありがとうございました。

台湾好きの方にはすっかりおなじみの電鍋。レトロな外観や、昔懐かしいシンプルなしくみが人気の一つですが、それもそのはず、デザインもしくみも、1950年代半ばに東芝が発売した炊飯電気釜そのものなのです。東芝と台湾のメーカー大同が技術提携してい

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包子を包む(1)襞寄せ型/金魚の口型

中華まん作りに、はまってしまったわけですが、その面白さのポイントの一つはやはり、形づくりにあります。
生地や餡の状態、量の比率、そしてもちろん、自分の技術。もっときれいに、確実に、もっと早く…と、なかなか満足するところにたどり着かないのですが、それがまた楽しいところでもあります。
教室でも、皆さん、上手にできたり失敗したりしながらも、楽しそう。小麦粉生地というのは、粘土遊びにも通じる原始的な楽しさ

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口いっぱいの幸せ

口いっぱいの幸せ

今日のランチには、万願寺唐辛子の肉詰めを作った。(普段は、小さな会社の社員食堂で、お昼ご飯をつくる仕事をしています。)
毎日のランチは、撮影してインスタなどにアップしているので、作りながら、このメニューの名前は何かなと、ぼんやり考えていた。
元ネタは、台湾(台湾以外にもあるかもしれないけど)の角椒鑲肉とか辣椒鑲肉とか呼ばれる料理で、直訳してもそのまんま、唐辛子の肉詰めとなる。ただし、台湾のこの料理

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美味しい野菜炒め

日常のおかずに、私が繰り返し作っている、美味しい野菜炒めの作り方をシェアしたいなあと撮影するも、なかなかニュアンス伝わる写真が撮れません。おまけに仕上がりの写真も撮り忘れていますが、いつものごとく文章で書いてみようと思います。
ポイントは、生姜と水分、そして塩を加えるタイミング。
中華料理店のような火力は必要ありません。家庭用コンロで、飽きのこない、応用自在な野菜炒めを、ぜひ。

野菜炒めに対する

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老麺饅頭

老麺饅頭

老麺(風)饅頭というのを作ってみています。
一般的というか、手軽に作れる、イーストを使ってスピーディに発酵させるのではなく、粉と水(と酵母;イースト菌)を混ぜたものを、時間をかけて培養し、それを生地の一部として練り込んでつくる、中華まんじゅう。時間をかけて培養した元の生地を、老麺と呼ぶのです。

(風)と書いたのは、厳密には、老麺というのは、酵母の添加すら行わない。粉と水のみを混ぜて放置し、自然に

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湯(スープ)を考える。

台湾の湯(スープ)がとても好きです。薄味だけどしみじみ美味しいスープ。滞在中体調が崩れそうになったとき、何度助けられたかわかりません。

食事にスープというのは、とても大切な存在らしく、食堂などで頼まずにいると、必ず「湯呢!?(スープは!?)」と聞かれるほど。食事中にお茶を飲む習慣のない国(もっとも、持ち込んだドリンク類を飲みながら食べる人も多いのですが)ですから、スープが水分補給の役割を果たして

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鶏とエリンギの三杯鶏(風)

鶏とエリンギの三杯鶏(風)

台湾料理の一つに「三杯鶏」というのがあります。たっぷりの生姜と胡麻油、醤油、酒、それから砂糖等で甘辛く煮込み、台湾バジルで味付けしたもの。ご飯にもビールにも合うおかずです。
三杯の由来は「胡麻油」「醤油」「酒」をそれぞれ同量加えるから、と言われていますが、酒ではなく「砂糖」という説もあるようです。実際現地で食べたものと、自分で作ったものを比べると、酒も砂糖も同じくらい加えないと三杯鶏らしい味にはな

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