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老麺饅頭

老麺(風)饅頭というのを作ってみています。
一般的というか、手軽に作れる、イーストを使ってスピーディに発酵させるのではなく、粉と水(と酵母;イースト菌)を混ぜたものを、時間をかけて培養し、それを生地の一部として練り込んでつくる、中華まんじゅう。時間をかけて培養した元の生地を、老麺と呼ぶのです。

(風)と書いたのは、厳密には、老麺というのは、酵母の添加すら行わない。粉と水のみを混ぜて放置し、自然に発酵させたものを指すからです。その方法もいずれトライしてみようと思っていますが、少しハードルが高いので、少量のドライイーストを加えて老麺(風)で練習中。今回の記事中では、老麺(風)ですが老麺、と書くことにします。

入っているものは、お手軽に作るドライイーストの生地と同じ。粉と水、酵母、必要なら砂糖や油。やることも基本的に変わりません。
なのに!出来上がるものが全然違う。見た目も味も全然違うのです。

んーー。写真じゃわかりにくいでしょうか。上が老麺、下がドライイースト。
老麺のほうは、ツヤッツヤで、硬質。ドライイーストのほうは、すべすべはしていますが、ツヤがあるというほどではなく、ふわふわしています。
老麺饅頭は断面も独特

生地がミシッと詰まっています。詰まってはいるんだけど、重たいとか食べにくいとかいうことはなく、モチモチして歯切れもよくて、風味もたっぷり感じられる。ちょっと感動する。

ドライイーストの生地が、蒸し器に入れるまで、長くても1時間半ほどなのに対し、老麺饅頭は24時間。短縮して若干基準を緩めたとしても、12時間は必要です。
現代には合わないタイムスケールですが、ここまで仕上がりが違うと、頭を下げざるを得ない。本当においしくできます。

手をかければいい、という風に考えるタイプではないのですが、手をかけないとできないことってあるんだなぁ。
この違いを、誰かとシェアしたいんだけど、24時間…
食べ比べや作り比べをしたい人、いたら楽しいんですが!

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