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ショートショートのような何か
私と同じ中学校に通うナオちゃんは、まるで男の子ように見える女の子だった。
私はナオちゃんに、恋の話や好きな芸能人の話を屈託なくする、他の女の子とは違う魅力を感じていた。
彼女が私が大好きな黒髪ショートカットのボーイッシュなアイドルに似ていたから、という単純な理由もあった。少なくとも最初は。
どういう訳か、ナオちゃんは、いつもひとりぼっちだった。
彼女は休み時間などはいつも遠くを見るような瞳をして、
書く事などについて、つらつらと雑記
自分の考えていること、感じていることを話し言葉として口から放つのがとても苦手だ。
一つの刺激に対し、様々な想念が浮かぶため、どれを形にし、日本語として表に出せばいいのか判断が遅れてしまう。
よって人と会話している時などにぽん、ぽんと素早く返すことができない。
昔は (応酬のスピード)にとらわれ、意識するあまり、慌ててしまいつい不適切な事を言ってしまったのではないかと煩悶してしまうこ