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欧州サッカーの激戦を見ながら、日本代表の強さを思う。ユーロ準々決勝のスペイン対ドイツ。日本は2年前のW杯でこの2国を打ち破る快挙。日本サッカーの未来は明るい

日本から遠く離れた地、ドイツ。ここではサッカーの欧州ナンバーワンを決める国別の選手権(ユーロ)が繰り広げられている。準々決勝では開催国ドイツとスペインの優勝候補同士が激突した。延長にまでもつれる白熱した展開。この激戦を見ながら、日本代表の強さを思った。2年前のワールドカップ(W杯)で、この2国を打ち破っていたのだから。

6日に行われた激闘。前半は中身の濃い0-0。スペイン、ドイツ共に決定的なゴールチャンスがあったが、キーパーの好セーブで防がれていた。

試合が動いたのは後半6分。スペインは右サイドから送られたパスに、MFダニ・オルモ選手がゴール左隅に流し込んで先制した。

先取点を奪われたドイツだが、後半の終了間際、右サイドにいたDFキミッヒ選手がクロスボールに対して頭で折り返す。これに後半から出場していたMFビルツ選手が右足で蹴り込んで同点ゴールを決めた。

開催国ドイツの意地。これが世にいう「ゲルマン魂」なのだろう。サッカーには、その国や地域の文化、思想が反映される。ドイツは土壇場で自らの国民性を体現した。

延長戦にもつれる展開に。延長戦前半は両者得点がなく、後半も終了間際。PK戦もちらついてくる。

そんな延長後半14分、スペインは左サイドからクロスボールを供給。これに途中出場のMFミケル・メリーノ選手がジャンプ一番。ゴール左隅にヘディングシュート。ゴールネットを揺らして決勝点となった。

死闘120分。今大会ベストの試合に思える。この激戦を繰り広げたスペインとドイツ。この2国が光を放てば放つほど、2年前のW杯で、日本代表が両国に打ち勝った記憶がよみがえる。

2022年にカタールで行われた世界最高峰の大会。日本はグループステージで、初戦のドイツに2-1と逆転勝ち。そして3戦目のスペインにも逆転勝ちを収めた。

特にスペイン戦で、ゴールラインぎりぎりからのクロスを放った三苫薫選手が忘れられない。逆転ゴールへのアシストとなったパス。ゴールラインを割る直前に折り返した。これは「三苫の1ミリ」と言われるほど、ゴールへの執念が生んだ極限のパスだった。

サッカーの強豪2国を破った快挙。日本のサッカー史に大きな偉業が刻まれた大会だった。

だからこそ、ヨーロッパナンバーワンを決める大会でスペインとドイツが激戦を繰り広げるほどに、日本の強さも実感できるのだ。

日本は2026年のサッカーW杯出場をめざし、最終予選へ臨む。日本サッカーの未来は明るい。ヨーロッパでの激闘が、そのことを教えてくれた気がする。

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