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デンマーク 学校教育

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#デンマーク

変わるキーワードは3つ

変わるキーワードは3つ

今年の春から始めた日本の学校の先生へのインタビュー。

今回は、小学校の先生(13年目)Nさんにインタビュー。さんへのインタビューの中で、私が見つけたキーワードは3つ。

管理職の姿勢
先生のマインドチェンジ
保護者との境界線

管理職の姿勢 
管理職に恵まれてきたというNさん。ある校長は、保護者からのクレームを直接聞き、保護者に寄り添う姿勢を見せました。ただ、保護者が担任の人権を攻撃するような内

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グリーンコットンのインタビュー記事

グリーンコットンのインタビュー記事

針貝有佳さんにインタビューしていただいた記事をシェアします。
インタビューアーゆかさんの聞き出す力と、鋭く愛のある文章のお陰で、素敵な記事にして頂きました。

デンマークの学校や教育に触れ、知り、息子達の様子をみる度に、デンマークの学校に通ってみたかったと思います。
私がもしデンマークの学校に通っていたら、どんな私になっているのかなと、答えのない想像をしてみたりもします。「自分の可能性を信じる力」

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北欧デンマークの性教育週間②〜「境界線」を遊びながら学ぶ〜

北欧デンマークの性教育週間②〜「境界線」を遊びながら学ぶ〜

今日、1回目のuge sexの授業をしました。早速そのレポートを。

デンマークの性教育uge sexについてはこちら

Uge sexってなに?

初めてuge sexの授業を受ける子供達。まずはuge sexについて話しをしました。写真を使いながら短い言葉で。

①デンマークの多くの学校が今週Uge sexの勉強をしていること。

②自分や他人の体について知る事。

③自分や他人の気持

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夏休みが始まった

夏休みが始まった

日本でもデンマークでも、年度末は忙しい。ゼイゼイハーハー言いながら、先日金曜日に年度末を迎えて、子ども達は晴れて夏休み。

今年度最終日の金曜日。私のクラスでは、皆んなでホットドックを食べてコーラやジュースを飲んで大人も子どももご機嫌。その後はケーキにアイス。特別感いっぱいの日でした。

息子達の学校にお迎えに行くと、アイス屋さんのトラックが。学校全体で夏休みの歌を歌って、子ども達も大人もアイスを

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保護者会でグループワーク

保護者会でグループワーク

先日の火曜日は17時から18時半まで長男Tのクラスの保護者会だった。参加率は7割。議題は①担任からクラスの様子。(教科や人間関係について)②7年生への準備 ③保護者のグループワーク。

③が面白かったので、書いてみようと思う。

まずは、Børnes vilkårという子どもの権利や、いじめ防止に関する活動、啓蒙をしている団体が、学校の保護者会向けに作成した1分半の動画を見る。保護者ホットラインに

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デンマークでもコロナ。

デンマークでもコロナ。

避けては通れぬこの話題。デンマークでもホットだ。先日2月27日木曜日、デンマークで最初のコロナウイルス感染者が確認された。イタリアへのスキー旅行で感染したらしい。3月1日現在2名感染。感染者と家族は隔離されている。最初の感染者がでた翌日、早速学校職員に対策のメールがきた。

Folkeskoleという教員労働組合が発行している雑誌のウェブ版にも、コロナウィルスに関する記事が今日アップされた。記事の

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ボーイズアカデミーの説明会に行ってきました。

ボーイズアカデミーの説明会に行ってきました。

新聞でみつけた「ボーイズアカデミー」。7・8年生の男の子100人を集めて、デンマーク語と数学と人間関係にフォーカスしたキャンプ。夏休みの二週間、泊まり込み。財団がオーガナイズしていて、参加費無料。と新聞に書いてある。塾のないデンマークには珍しい、お勉強にフォーカスしたキャンプだ。長男Tはまだ対象年齢ではないけれど、デンマーク語も数学も少し後押しが必要だ。来年のために説明会に参加してきた。

・数々

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ルイジアナ美術館共同プロジェクト 2015

ルイジアナ美術館共同プロジェクト 2015

ルイジアナ美術館とワタシの職場の共同プロジェクトの始まりは2015年。この年から国内で学校改革が始まり、その中の一つが「地域の施設との共同」。ワタシたちの学校からルイジアナに共同プロジェクトを持ちかけた。小中学校向けのプログラムには取り組んできたけれど、特別支援学校向けのプロジェクトが未開拓。ワタシたちの学校と一緒に、作り上げたいとルイジアナは快諾。

学校からすぐそこにあるのに、ずっと縁遠かった

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ワタシも行きたかった息子達の学校。

息子達の通うホムレベックにあるリトルスクール。芸術に重きをおく、その名の通り小さな学校。ワタシも子ども頃、この学校に通いたかった。そして息子達を行かせて良かった、とつくづく思う学校。その訳を考えてみた。

一番大きな理由は、「大人とのポジティブな関わり」だ。息子達の学校の大人は、一人一人の子どものそのままを受け入れ、尊重し、大切に思う気持ちを持って、子ども達と関わっている。先生だけでなく、事務の人

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Frie grundskole〜公立学校ではない教育〜

Frie grundskole〜公立学校ではない教育〜

4日も引っ張る、Kjeld Fredens氏の記事。息子たちが通うホムレベックにあるリトルスクールは、氏の言うところの「芸術に重きを置く学校」だ。リトルスクールは、Frie grundskoleというカテゴリーに入る私立学校。Grundskoleとは、0-9年生の教育のことを指す。Frie grundskole のいい訳が思いつかない。直訳だと「フリー基礎スクール/小中学校」だが、イマイチ。どなた

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デンマーク×学校の未来

デンマーク×学校の未来

先生が喜んで働ける学校に未来はある。と思う。

日本の同級生からLINE 今朝一番、日本の同級生からLINEが来た。約20年の教員生活にピリオドを打つとのこと。教員になりたくて何度も採用試験にチャレンジた彼女。彼女が教員になってから、ほんの数回しか合っていないけれど、先生ぶりを情熱と愛をもって面白く話してくれた。

子どもたちは可愛いけれど、日々忙しい。日本の学校の限界を感じる。との事。

彼女も

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芸術と手仕事が未来の教育。その2

脳科学者Kjeld Fredens氏 「授業数を増やす必要は無い。芸術と身体を使う活動の方が、学びに効果的。」後編。学校は抽象的なことに重きを置きすぎる。「身体を使って学ぶ事」に重きを置いた方が、多くの生徒がもっと学びを深めることが出来る。「物事は出来るだけ抽象的で早いほうが良いと」、と多くの学校で重要視してきたが、考え直すべきだ。抽象的で理論的な事を優先するあまり、実技や芸術科目を軽視してきた傾

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芸術と手仕事が未来の教育。その3

芸術と手仕事が未来の教育。その3

三日に渡って引っ張ります。今日は「授業時間を増やす必要はない。芸術と身体を使う活動の方が、学びに効果的」のまとめと感想を。

記事のまとめ身体と脳の関係:「脳が私達の身体をコントロールしているのではなく、脳と身体は相互関係にある。」

現代の学校:抽象的で理論的な事を優先するあまり、実技や芸術科目を軽視している。身体と脳が共に使われる学びと、身体的な活動をもっと取り入れるべき。子供の実態に合った、

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芸術と手仕事が未来の教育。

芸術と手仕事が未来の教育。

5年ほど前「未来の学校教育」というテーマの講演会に行った。ネットやAIが発展し、情報や知識を持っていることはあまり意味をなさない。知らないことは調べればよいのだ。その情報を、どうクリエイティブに使いこなすか、さらに発展させるかが未来の教育のキーだ。といった内容だったと記憶している。今は軽んじられている、家庭科、木工、美術など、手仕事に関わる教科こそ将来大事だ。手仕事は、Alに取って代わられない。と

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