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2020年10月の記事一覧

化身

化身

化身 

その姿誰にも見えず、知られず、世にあらず、世にありけり

地水火風は自然界の元素たりや 元素の実体は元素たるか?
法則の法則は法則なりや 根源の根源は根源なりや………
我は我とは我々の我か 是色即是空と即自と同じなりや?
時空とは変転するや 無と化しても変転するや……
心とは何処に在るや 肉体が失せても在るや無しや?
意識とは意識であるや 意識の意識も意識であるや……
神とは神に作られた

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「白闇抄」

「白闇抄」

「白闇抄」

透明な闇がある

白闇の意識は空間に溶解した魂

空間から鳴り響く妙音

心眼のみ微かに聴く

時空を超えた万華鏡
自ら発光する以前の空間

透明な闇

白闇

語るもならじ

宙より血が滲み滴る

誰もそれは観得ない
秘められた風景
時空の結晶状態

雪の結晶にも似た

透明な闇

「阿部勉氏との出会い」(自伝より抜粋)

「阿部勉氏との出会い」(自伝より抜粋)

「阿部勉氏との出会い」(自伝より抜粋)

今日、10月11日は阿部勉氏の命日である。

、、21年経た。

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私の人生の中で最も大きな人物と出会うことになる。
一九九三年の暮れに友川かずき氏と文学者立松和平氏が共同制作した「青空」という絵本の出版記念パーティ会場であった。会場は新宿の中華大飯店で五百人以上が来場していた。そのパーティ最後の一本締めに指名されて壇上に上がった人物からは只な

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「悲劇の果実」

「悲劇の果実」

「悲劇の果実」

古より隠されしその禁断の果実を食したる者の運命は非業ならぬ業を背負い生きると知ることにある。

 秘伝書には秘密の蜜とも記されているのだが、その蜜は生存を抹殺する猛毒でもある。ゆえに使用法自体も果実を食いたる者しか知ることは出来ない。
 いつの世にもこの果実を食べたと錯覚する者多し。今日でもそのように語りつつ「悲劇人」と称する人物達は八百屋に並ぶ果実さながらにそこかしこに存在する

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幼少時の記憶

幼少時の記憶

 洪水の風景の最初の記憶は私が三歳の時である。弟が二階の柱に縛られていて、村中が流れる泥水湖のようになった。死んだ牛や、豚や、ヤギ、鶏、壊れた家具類などが流されていた。小さな庭の桐の木の細い小枝にはたくさんの蛇が巻き付いていた。毎年のように起こるその泥水湖になった村に町の消防団の人が船を漕ぎ、おにぎりを運んでくる。そのおにぎりの味は特にうまかった。
 私達は冬でも、夏の格好であった。足は裸足である

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「擾乱」

「擾乱」

「擾乱」

 

ああ、眩暈、吐き気、脳味噌は軋み痺れ、心身はのたうち........  

想像を絶する狂おしい情念、観念の炎に焼かれて俺の魂はついに気化された。だが、これは闇の宴の序章にすぎなかった。  

この極めつけの狂人と区別もつかぬ言動をしかと観る者はいまい。

この俺自身ですら原始人並と痛感する。共通の基盤となる土台の欠片も無い未知の状況に陥った者しか共感しまい。

だが、その時

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