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わたしのなかの”あふれ”が言葉になり、その言葉たちが繋がって、詩になりました。
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#現代詩

色彩 | 詩

色彩 | 詩

わたしの色彩
どこへいった

きらめいてた日々
どこへやった

なにをみても
なにをしても

灰色になるんだ
おかしな世界よ
ほんとうに

やすめ
やすめよ
ゆっくりと

こころの色彩
取り戻すまで

なぞれ
なぞれよ
しなやかに

わたしの命が
芽吹く先まで

ひずみ | 詩

ひずみ | 詩

沈んでしまいそうだ

そう、今ここで気を抜いたなら

崩れ落ちてしまいそうだ

そうなったらなったで
別に正解かもしれないけれど

なんでも無い顔して

ゆらゆら、ふわふわ

あっちで良い顔、こっちで聴き役

演じていた君は

いつのまにか居なくなっていたから

止まらないジェットコースターは

無理矢理にでも降りないといけない

取り返しが

つかなくなる前に

仕切りの向こうとわたしの世界 | 写真・詩

仕切りの向こうとわたしの世界 | 写真・詩

仕切りの向こうのみなさん
そちらはいかがですか
楽しそうにしてたかと思えば
今はなんだかとても寂しそう
ほら涙を拭いて
無理に笑わなくても良いけれど

仕切りの向こうのみなさん
今わたしはここに1人ですが
案外それも悪くはないかもしれません
こわいさみしいといった時期も終わり
ただ今は自分のために
この仕切りが必要なのだと知りましたから

ただいつかいつか
わたしも仕切りの向こうへ
いけるのかとは

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内緒のツリーハウス | 写真・詩

内緒のツリーハウス | 写真・詩

内緒のツリーハウス
日が暮れるまで遊んだ

僕らだけの秘密基地
画用紙いっぱいに
未来を描いた

小さな小さな
この世界で
大きな大きな
夢を語って

お腹が空いたら
その辺になってる
木の実を食べて

満たされたこころのまま
眠りについた

朝が来るまで
ここにいよう

気の済むまで
ここで笑っていよう

内緒のツリーハウス

実は心の安全基地

笑顔の仮面 | 写真・詩

笑顔の仮面 | 写真・詩

笑顔の仮面の下には

一体どんな私がいる?

怒っている私?
悲しんでいる私?
呆れている私?

素の自分を
表に出すこと
随分長いこと
忘れてしまった

しんどい気持ちに
蓋をして
気がつけば
腐っていた

奥底にあった
こころの扉を開いたら
そこには傷だらけの
小さな小さな女の子が
感情殺して
うずくまっていた

ごめんね

ぽつりとそう呟いて
ぎゅっと抱きしめる

そうして
扉をそっと開けて

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痛む心と時計の針 | 写真・詩

痛む心と時計の針 | 写真・詩

夜のりんご
真っ赤な結晶
夜中にチクチク痛むのは
だれのこころ?

時計の針が
動く音?
縫い縫い縫い物

お腹が空いて
そばにあった箒を蹴飛ばした

痛い痛い
わたしのこころ

そうしてまた
うちゅうにひとつ
落ちていた
ポケットを叩いた
弾けて消えた

悲しい悲しい
だれかのこころ

今日もチクチク
痛んでいく

時計の針も
進んでいく

ペルソナ | 詩

ペルソナ | 詩

大事な判断の材料に持ってくるのは
他人の情報じゃなくて
自分が息吸って吐いて
感じたこと

体感したい
体感したい
体感したい

しばらく躁になって
周りが見えなくなるくらいに
心躍るのはどんな瞬間?

一段飛ばしで
階段降りるくらいには
浮き足立って

うっかり踏み外して怪我しても
まるで痛みは感じないような

毎日じゃなくて良いから
定期的に来る”私なんて”を
掻き消すような
出会うべきはそん

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小さな決意 | 詩

小さな決意 | 詩

ぼくらがきれいじゃないってこと
とっくの昔からぼくしってるよ

でもだからってぼくらのこと
嫌いと好きとか
敵とか味方とかって
そうゆう話じゃないんだよ
ってぼくは思ってるよ

でもそれさえも
うまくは伝わらないってことも
みんなみんな 少しずつ
わかってきたよ….

心をたくさんたくさん込めても
現実は伝わらないことばかり

だからね 
もう伝える事は 求める事は
すこしおやすみにしよう

その

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賛美歌 | 詩

賛美歌 | 詩

あの時ああしとけばよかった!
そんな後悔とも
おさらばしてあげたのは
もう遠い過去の話

なんて言うのは
ただの傲慢だったなぁと
気がついたのは
最近の話

どう足掻いても普通の人間
なんなら精神年齢は一般よりも低め

トランプの絵が描いてある
カードを引いて勝った気でいる
どうしようもない人

自然の方がよっぽど価値があるね
知人から貰った観葉植物が
ささやいてはキャッキャと笑う

君に水をやり

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鬱と、きらめき。| 詩

鬱と、きらめき。| 詩

きらめきはいつも

ふとしたところから顔を出す

猫があくびをした時

雨上がりの公園をてくてく散歩した時

親友のようなベッドでゴロゴロしている時

生きることが

もうどうにも辛くなってしまった時

そんな時

きらめきは

そっと顔を出して

うまく心に触れて広がっていく

それは小さな宇宙のようで

私が私を諦めないように

ケタケタと遊んでいる

もうダメかなぁと思ってたところに

今日

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終わりの始まり | 詩

終わりの始まり | 詩

今ここにあるもの
一つ二つ数えては
厚めの瓶の中
逃げないようにと
閉じ込めた

今ここにあるもの
ほんとは自由にしとくのが
一番だって
そんなことは知っていた
周りに言われ
意地になって
逃がせなくなったの 
ごめんなさい

今ここにあるもの
魔法の瓶に閉まっておいた
私のとても大切なもの
もうそろそろお別れの時ね
ありがとう
どうか振り返らずに 
お行きなさい

今までここにいたもの
手放した

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灰色観覧車 | 詩

灰色観覧車 | 詩

回れ虹色 観覧車
揺れる気持ちを
掻き消すように
回れ灰色 観覧車
あの日の夢を
忘れぬように….

--------------

人とか金とか林檎とか
雨とかパンとか切手とか
魚が泳ぐ事が
さも当たり前のような世界で

今日も回るよ

灰色観覧車

そこはこうだって前教えたよね?
もっと明るめの声で電話に出なさい
無意味な常識振りかざして
社会通念に従順に縛られて生きる先輩方の後ろで
今日もお

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優しいスプーン | 詩

優しいスプーン | 詩

優しいスプーン
折り曲げたら憎しみに変わった

あっけらかんとしてるなぁ
と思っていたあの子は
実は誰よりも気にしいだった

みかんの皮のように
外側からしおれていく

人と違っていたい!と言い張る
セリフとは裏腹に
人に合わせて安心してる
わたしがいたのも事実で

何も浮かんでこなくても
周りはそれぞれがそれぞれに息をして
先に進んでいく
山を登っていく

一方まるでわたしは
筏のように川を下る

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急がなくても | 詩

急がなくても | 詩

急がなくても
いいからね

ガタンゴトン
電車が揺れる

急がなくても
いいんだよ

スイスイスイ
横切るペンギン
かわいいね

急ぐ先に
なにがあったの?

どうして私は
急いじゃうんだろう

そよそよそよ
風が優しく吹いてきて

ポタポタポタ
涙が溢れた

いいんだよ

いいんだよ

大地がわたしに
一生懸命語りかける

いいんだよ

いいんだよ

急がなくても

急いじゃっても

わたし以外

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