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アパシー:無気力無関心になってしまう

高齢になると、これまでできていたことが億劫になったり、やりたくなくなることがよくあります。これを最近「アパシー」と呼ばれています。

アパシー(apathy)・・・ギリシャ語の a=失う、pathos=感情・苦悩を組み合わせた言葉です。

アパシーとは、これまで出来ていた事に対して無気力無関心になってしまう事です。認知症でみられる症状の一つでもあります。生活習慣が乱れ、健康面、衛生面や生活面で無精や怠惰による影響がみられます。

高齢者の意欲が低下してしまう原因

1、環境の変化による精神的なもの
2、加齢による脳神経細胞の減少
3、病気などによる身体的要因
4、認知症状の1つ「アパシー」

高齢者の意欲低下の理由と対応のポイント


アパシーはうつ病への入り口


アパシーは、うつ病と間違えられやすい状態の一つですが、うつ病への精神疾患につながるリスクが高まります。そのため、周りの人がアパシーに気づいたら、できるだけ早く対処することが大切です。厳密には違いますが、アパシーは、軽いうつ病だと考えるくらいで対処するのが丁度かもしれません。

・ゴミを出さなくなる
・入浴しなくなる
・ご飯を作らなくなる
・邪魔くさくなる

こんなこと若い人だっていくらでも起こりますが、1~2日程度のことで治まるでしょう。高齢者はこの状態が何日も続きます。

無気力、無関心となり、きっと表情も暗くなっていることでしょう。笑わなくなり、会話もスムーズではない。目線がうつろになる。覇気が無くなり、動きも遅くなることでしょう。そうなったら「うつ病」だと感じてもおかしくないはずです。

先ほども書きましたが、アパシーはうつ病への入り口です。少しでも早く対処できれば、引き戻すことができます。周りの人が少しでも異変に気付いたら、正しい対処できると良いですよね。

自分でできることは自分でする


まずは規則正しい起床、就寝、食事の時間を決めることです。決まった時間に声をかけ、自発的に体を動かすことを促しましょう。 着替えやトイレも自力でおこなえる場合は、できるだけ手を貸さずに見届けましょう。本人のモチベーションが下がらないよう、極力声をかけてあげることも重要です。

ただ、アパシーの人を周りの人が過度にサポートすると、症状が悪化する恐れがあります。例えば、服を着替えさせる、ボタンを閉めるといった当たり前の習慣までサポートすると、無関心・無気力でも生きていけると思ってしまい、症状が悪化する可能性が否定できません。アパシーを克服するのは自分自身であり、周りの人はあくまでもサポート役です。関心を持てない人の代わりに周りの人が行うのではなく、自分で行えるようにサポートしましょう。

真面目は損をする


私は昨年、新型コロナウイルスに感染して、10日間自宅待機を余儀なくされました。毎日なにもすることなく、家から出ることが許されず、誰かと会話することもありません。そんな日が続くと、うつになりそうでした。4日目に自分で気付きましたから、深夜誰もいない住宅街を散歩することにしたおかげで立ち直りました。高齢者であれば、気付かないままアパシー、うつ病へと進行してしまう可能性があったと自覚しています。

歳がいけばいくほど、真面目をやめましょう!


私がアパシーにならずに済んだのは、真面目に考えなかったからです。10日間自宅待機で外へ出てはならないと言われると、真面目な人はこれも守ります。それを私は守らなかったのです。外へ出たからといって逮捕されるわけではありません。人と会わなければ移すこともありません。安全な場所、安全な時間を選んで私は外出したのです。真面目な人ほど、うつ病になりやすいというデータがあります。とにかく歳がいけばいくほど、真面目をやめましょう! それが健康第一に生活する秘訣だと考えます。

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