#日記
小説「ある朝の目覚め」第一章
あらすじ化粧はわたしの「戦闘服」。わたしを強くしてくれる。
内気で感受性の強い自分に「武装」してIT企業の技術営業職として働くあや子は、お気に入りのノートと万年筆で日々の出来事や自分の考え・思いを書き出して整理する習慣を仕事や生活に活かしている。
出勤前のおひとり様時間を楽しむカフェでのある女性バリスタとの交流が、あや子の日々と内面とに、最初は小さな、徐々に大きな波紋を起こしていく。
ある日
エッセイ | 40歳差の私たち。文通30周年メモリアルイヤーはエメラルドグリーンの輝き。
祝日の朝早く、ゆうパックが届いた。
私にゆうパックを送ってくれる相手で思い当たるのは一人しかいない。おじさんだ。
おじさんというのは、私の長年の文通相手のことで、昭和19年(1944年)生まれの八十歳である。
おじさんとは、私が一歳の頃に出会った。
おじさんは当時私が住んでいた家の、真向かいにある古いアパートの一階に夫婦で住んでいた。
その頃から、家の前で会えば