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ラーニング・ジャーナル(アカデミック編)

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大学、学術に関する学習記録
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#読書

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』39

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』39


読んだ本読書マインドマップ読書メモおわりに 太古に「未来」を知覚する

ネアンデルタール人は撲滅したが、クロマニヨン人はなぜ生き残ったのか?

洞窟壁画

ネアンデルタール人:何かの記号かシンボルの域を出ない

クロマニヨン人:作品としてもかなり完成している

シンボル以上のものが書かれている

ラスコーの洞窟壁画

水牛の特徴を観察し、そこで起きた事件を描写している知覚力

ストーリー性や立体

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』38

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』38


読んだ本読書マインドマップ読書メモ終章 さあ、曖昧な世界で「答え」をつくろう ― The Age of Perception

どのようにも解釈が可能な曖昧な問題を、スピーディかつスマートに解いていく資質が問われる

知覚を鋭くし、解釈と再解釈を繰り返しながら、マインドアイで全体図を把握し、そのなかで仮説を調整したり、ベストな解釈を下したりしていく力が問われる

新型コロナウイルスでの医師たちの

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』37

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』37


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第6章 知覚する組織へ ― リベラルアーツ人材の時代

テクノロジー部署以外にも「スター」が隠れている

近年の職場では「テクノロジー」と「人間」、それぞれの専門家への二極化がどんどん進むのではないか

既存のアイデアを異なるコテクストでつなげたり、新しいコンセプトを創造したりする能力は、リベラルアーツ専攻の人材に求められるようになっていく

グローバル企業のト

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』36

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』36


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第6章 知覚する組織へ ― リベラルアーツ人材の時代

組織はリベラルアーツ化していく ― ジョブズの予言

リベラルアーツ人材の見直し

リベラルアーツの知識が、そのままビジネスの現場で役立つとは思えないが…

アップルのジョブズの言葉:「テクノロジー」と双翼を担うものとしての「リベラルアーツ」

マイクロソフト社長ブラッド・スミス:リベラルアーツの重要性に言

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』35

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』35


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第6章 知覚する組織へ ― リベラルアーツ人材の時代

トヨタ流・知覚力の磨き方 ― 「現地現物」

トヨタ生産方式(TPS)も「トヨタ流の観察」に支えられている(=現地現物)

現地現物とは?

先入観を持たず白紙になって生産現場を観察→対象に対して『なぜ』を5回繰り返す

「絵画を観察するように現場」を観るための技法そのもの

クルマの組み立てがうまいのはど

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』34

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』34


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第6章 知覚する組織へ ― リベラルアーツ人材の時代

OODAループやデザイン思考も「観察」からスタートしている

知覚や(知覚のベースとなる)観察が、イノベーションにとって心強い味方になりうる

OODAループ:冒頭に「観察(Observe)」を置く

デザイン思考:第1ステージに「共感(Empathy)」を置く(=エンドユーザーを理解すること)

どんな観

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』33

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』33


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第6章 知覚する組織へ ― リベラルアーツ人材の時代

マッキンゼーの人材開発でも「絵画」が用いられている

人材開発は汎用性が求められ、かなりの時間を要する

会社のビジョンやミッション・ステートメントには、経営者の信念や歴史やストーリーが凝縮されている
→しかし、そのごく短いフレーズだけで、背後にある全体図を把握するのは難しい

その2つの問題を緩和するのが

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』32

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』32


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第6章 知覚する組織へ ― リベラルアーツ人材の時代

共感力とは「自分の知覚を超える能力」である

EI(感情的知性)の基礎となるのが共感力

共感力とは、自分の知覚を超え出て、2人分の知覚を得る能力

「初対面の人の心」も知覚できるようになる

絵のなかの人物に共感してみる

絵の第一印象はとりあえず脇において、一歩踏み込む

視覚的エビデンスを頼りにしなが

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』31

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』31


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第5章 どう観るか ― 知覚をブーストする4つの技術

絵を観るだけで「関連付ける力」が高まる

高まる理由

テキストベースでは、意外なもの同士の組み合わせは、なかなか見つからない

脳科学的にみても「絵画を見ること」と「関連づけ」とは密接に関係している

絵は元来、曖昧なもの

視覚から得た絵の不完全な情報を、すでに持っている知識で補足しようとする

関連付

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』30

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』30


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第5章 どう観るか ― 知覚をブーストする4つの技術

イノベーターは「見えないつながり」を見る ― 技術④

関連づけて観る

高い創造性は、関連性が希薄な要素同士を新たに組み合わせることから生まれる

ビジネスでは、無関係に存在している点と点を結びつける力が欠かせない

アナロジー(類推):構造的な類似性を見出す

メタファー(比喩):アナロジーの一種。異な

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』29

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』29


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第5章 どう観るか ― 知覚をブーストする4つの技術

ブラインドスポットには「宝」が眠る ― 技術③

組織的観察の利点
→ブラインドスポットや違和感を見逃しづらくなる

周縁部やブラインドスポットには、まだ他の誰にも発見されなていない"うま味"が眠っている

ブラインドスポットの発見

カラヴァッジオ《聖マタイの召命》

右側に立つ2人の人物の足の向き
→イ

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』28

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』28


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第5章 どう観るか ― 知覚をブーストする4つの技術

レクサスを生んだ「トヨタの観察」

組織的観察が現実の世界で役立つ例

ステップ①

全体図:マルFプロジェクト

基本的要素:自社製品としての車、環境、文化、競合ブランド車、エンドユーザー

ステップ②

フォーカルポイント:プロジェクト自体の目的である「自社製品としての車」

ステップ③

フォーカルポ

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』27

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』27


読んだ本

読書マインドマップ読書メモ第5章 どう観るか ― 知覚をブーストする4つの技術

複雑な世界に立ち向かう「組織的観察」 ― 技術②

フランシス・ベーコン『ノヴム・オルガヌム』

情報がオーバーロード状態になると、知性だけでは太刀打ちできない

オーバーロード状態になっている情報に立ち向かうには?
→システマティックな観察が必要(=組織的観察)

組織的観察の5ステップ

ステップ①

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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』26

【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』26


読んだ本読書マインドマップ読書メモ第5章 どう観るか ― 知覚をブーストする4つの技術

ドラッカーが日本美術のコレクターだった理由

「全体図を観る眼」に気づくうえで最適なのが、室町水墨画

鑑貞による《春景山水図》

水墨画の画家が意図しているのは、墨の濃淡を持つさまざまなモチーフに一定の構造と特性を与えること
→どんなものがどのように配置されているかに注目する必要がある

室町水墨画の根底

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