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明日、すべての間違いを正解にする。

――1年前の僕からのメッセージを握りしめて、明日、また同じ舞台に立ち戻ります。


人生は物語。
どうも横山黎です。

大学生作家として本を書いたり、本を届けたり、本を届けるためにイベントを開催したりしています。

今回は「明日、すべての間違いを正解にする。」というテーマで話していこうと思います。



📚順風満帆、ではない

ついに明日に迫りました。明日、「BOOK TALK LIVE “桃太郎”」が開催されます。卒業研究のテーマに「桃太郎」を掲げた僕が、その秘密や歴史について1時間くらい物語りにいくイベントです。

学生最後に集大成のようなイベントを開催したいと思い、準備を進めてきたわけですが、やっぱり決して順風満帆というわけではありませんでした。noteを読んでくれている方からすれば、参加者も30人以上集まっているし、イベント前に収支が解決したみたいだし、上手くいっているように思えるかもしれませんが、決してそんなことはなくて、裏では今日も今日でどたばたしています。

つい先日判明したのが、当日配布予定のパンフレットが届かなそうということ。僕のメールの確認不足で、データに不備があったのにも関わらず放置していたので当日までに届かないことになってしまいました。

「仲間」をつくっていくとはいいつつも、やっぱり事業として運営しているわけではないので、運営スタッフは基本的にボランティア。だから、僕の稼働がいちばん多くなってくるわけです。新作の執筆も編集も、トークの内容もスライド作成もオープニングやエンディングの動画作成も、パンフレットのデザインも、あと資金調達も、全部僕の仕事でした。

僕がやりたいからやるイベントなので、僕がいちばん動かないといけないのは当たり前。ただの言い訳にしかならないけれど、手広くいろんなことに気を付けながら進めていこうとしても、考えることがたくさんあって、取りこぼしてしまうことがあるのです。

そんなもんだから、イベントを間近に迫るにつれ、期待と一緒に不安も膨らんでいきました。焦りも出ました。「僕の物語りで世界が変わるかもしれない」という期待と、「本当に上手くいくのだろうか」という不安が綯い交ぜになっていて、イベントを翌日に控えた今日も期待と不安がせめぎ合っているのです。

ただ、後ろ向きになってしまっては仕方ありません。今回のパンフレットの問題も、そのままにしておくわけにはいきません。この過ちを正解にすることが、イベントの総指揮を務める僕の任務です。

そこで僕は結論を出しました。

「デジタルパンフレット」にする。


📚デジタルパンフレットにする

個人的にはせっかくのイベントだし手元に残る何かがあった方がいいかなと思っていたんです。だから紙のパンフレットをちゃんと用意しようと考えていたんですが、その選択肢を潰してしまいました。コピー機で印刷することもできるけれど、薄い紙っぺらだと特別感に欠けます。よって、紙はもうあきらめた方がいいなと思い至ったのです。

そこでデジタルパンフレットという選択肢が思い付いたわけですが、いろいろ思案してみると、この選択肢を取る方がむしろ良いという判断になりました。

デジタルパンフレットをPDFにしてメールで送信する、というやり方も考えたんですが、そうではなくて、このnoteで記事としてつくってしまって、そのリンクのQRコードを受付で案内することにします。

その方が、僕のnoteへの導線をつくることができるし、印刷代もかからないし、手ぶらで来た人にとって荷物にもならない。記事の最後に、この前公開した「【全文公開】新作短編集『我楽多だらけの宝箱』の「はじめに」を共有する」という記事を貼り付けておけば、新作の告知にもなります。開演までの空き時間を埋めることにもつながるのです。紙のパンフレットにはない魅力を追求することができるのです。


📚全ての間違いを正解に

「BOOK TALK LIVE」の初回となる前回の「BOOK TALK LIVE “Message”」では、最後に僕は「本当に伝えたいこと」と題して、それまでに得た知見を物語っていきました。簡単にいえば、「どんなしくじり話も、物語ることでエピソードトークになる」ということです。

僕は大学受験に失敗しました。第一志望校の二次試験の日付を間違えて、試験を受けることなくその大学をあきらめることになったのです。

大失敗を犯したことから逃げるように進学した茨城大学。僕はそこで、かけがえのない出逢いをたくさんつくり、学びを得て、自分のやりたいことをとことん追求することができました。本を出版して、ビブリオバトルの全国大会に出場して、イベントを開催して……。

もちろん第一志望校に進学していたらどんな未来があったのか想像すらできないけれど、僕は茨城大学に来てよかったなと思ったんです。試験日を間違えたけれど、この道で正解だった。そう捉え直すことができたんです。

その経験を踏まえ、「どんな過ちも、しくじりも、ミスも、捉え直すことで正解にできるし、物語ることで、誰かに感動を与えることにもつながる」ということを伝えにいったのです。 

パンフレットが届かないと分かったとき、僕の思考の変わり様は鮮やかなものでした。「届かないから、じゃあどんな手を打とうか」とすぐに思案することができました。それは、あの日、「BOOK TALK LIVE “Message”」の舞台で、「あらゆる間違いを正解にする仕方」を言語化したおかげなのかなと振り返っています。

1年前の僕からのメッセージを握りしめて、明日、また同じ舞台に立ち戻ります。開演するまできっといろんなイレギュラーが発生するんだろうけど、間違いも、過ちも、ミスも、罪も、全部正解にしていきます。そのために物語っていきます。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20240302 横山黎




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