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ニーチェ まとめ

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#道徳の系譜学

超人になりたい

超人になりたい

おはようございます、らるです。

「超人」といっても
キン肉マン的なやつではなく

ニーチェの方です。

ニーチェというのは、
哲学者さんです。

「神は死んだ」って言葉、
聞いたことありませんか?

それを言ったのがニーチェさんです。

ニーチェさんが「こうなるべき」と
提唱したのが「超人」です。

「超人」と聞くと、
どんなイメージを思い浮かべますか?

筋肉ムキムキとか、
めっちゃ頭いいとか

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他人の言う「良い」に惑わされるな 『道徳の系譜学』ニーチェ

他人の言う「良い」に惑わされるな 『道徳の系譜学』ニーチェ

こんにちは、らるです。

道徳の系譜学は以前読んで
私自身でも記事を書いてきました。

先日、ちょっときっかけがあって
見直す機会があり、そのとき
「時間を置いたせいか忘れちゃってるなぁ…」
と感じた部分があったので
改めて思い出すために書いてみます。



道徳の系譜学の目的この本は、今、世の中に出回っている
「人の善悪」がおかしいことを指摘しています

これを言うために
道徳の系譜学では3つ

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苦悩しないですむ方法 ただひたすらに〇〇するだけでいい

苦悩しないですむ方法 ただひたすらに〇〇するだけでいい

日々、様々な苦悩があるかと思います。

誰々さんが気に入らない…
仕事が上手く進められる気がしない…
お金がなくて将来が…
…等々

今日はそういった
苦悩から逃れる方法の話です。



二つの本から引用します。

1つ目は
ニーチェ『道徳の系譜学』第三論文
一八 禁欲的な司牧者の処方より

鬱状態に抵抗するために、もっと
手軽なトレーニング方法も
利用されている。(中略)
この方法を(ひどい呼

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「不快」から逃れる方法…と、その副作用

「不快」から逃れる方法…と、その副作用

「不快」
日々、感じていませんか?

「不快」を避ける方法を
知りたいと思いませんか?

実は私達はすでに
「不快」を無くす方法を知っている
のです。

それは
「睡眠」に入ってしまうこと

これは文字通り眠ってしまう
ということでもありますが

「起きている間も」
睡眠状態に近づくことで、
不快が克服できる
ということでもあります。

ニーチェ『道徳の系譜学』
第三論文 一七 宗教の起源より

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人間が『本当に絶望』する瞬間とは?

人間が『本当に絶望』する瞬間とは?

人間がもっとも絶望するのは
どんな時でしょうか?

とても大変なことを課されて
苦悩するときでしょうか?

たしかに、目の前に
ドカンと面倒な仕事を積まれたり
学校の課題がドッサリきたら
それは、イヤですよね。

…でも、
たいていの人は、それでもやる
でしょう。

お金のためであったり
学校の卒業のためであったり…

その「苦悩」には
乗り越えた先に「意味」があるからです。



さて、では

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古代ギリシア人「それ、神のせいなので!」

古代ギリシア人「それ、神のせいなので!」

ニーチェ『道徳の系譜学』では
キリスト教の神像を人間を
ニヒリズムに導くものとして
批判している。

一方で、古代ギリシアの神を
肯定的に紹介している。

第二論文 二三
キリストの神とギリシアの神 より

高貴なギリシア人たちは、
同胞のギリシア人たちが犯した
理解しがたく残酷で
非道な行為を眺めて、
そう自問したものだった。
そして彼らはついに頭を振りながら
「神が頭を狂わせたに違いない」と

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「責任」持てていますか? ニーチェ『道徳の系譜学』

「責任」持てていますか? ニーチェ『道徳の系譜学』

先日、「忘れっぽさ」が健康の源
という話をした。

今日は、それに対抗する力
「記憶」と「責任」

ニーチェの言う「至高の人間」と
この「至高の人間」の「良心」に
ついて書く。

ニーチェ曰く
約束を守ることのできる人間こそが
「至高の人間」なのである。



「約束」を記憶し、守るというのは
実は、とても高度なことである。

道徳の系譜学 第二論文
一 約束する動物 より引用する

まず、必然

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それ、本当に「やらない」だけ?「やれない」の間違いでしょう? ニーチェ『道徳の系譜学』

それ、本当に「やらない」だけ?「やれない」の間違いでしょう? ニーチェ『道徳の系譜学』

弱い人間は、抑圧され虐げられる。
強い人間に復讐することができない。

一方で、人間には自己肯定の本能がある

弱い人間は、自分を慰めるため
自分に嘘をついて
「弱さそのものでしか無い」ものに
満足して生きている

『道徳の系譜学』
第一論文 一三 弱き者の自己欺瞞 
から引用する

「われわれは悪人とは違う者に、
すなわち善人になろう!
善人とは、暴力を加えない者であり、
誰も傷つけない者であり

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人殺しは絶対悪か? ニーチェ「道徳の系譜学」

人殺しは絶対悪か? ニーチェ「道徳の系譜学」

行為そのものに善悪があるのではない
たんに
「損害」をもたらすのが悪いだけ
なのだ。

イメージしやすい例として
「人殺し」を挙げてみる。

これは、絶対の悪だろうか?

平和な現代に生きる私たちの中には
直感的に「悪い」と
感じてしまう人も多いのではないか。

私も、そう感じた。

ただ、少し想いをめぐらせれば
違うことが分かる。

これは
武士の時代はもちろんだし
最近なら戦争を考えれば分かる

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ルサンチマン人間って、どんな人? ニーチェ「道徳の系譜学」

ルサンチマン人間って、どんな人? ニーチェ「道徳の系譜学」

ルサンチマン=怨恨(恨み)の念

ニーチェ哲学のキーワードだ

辞書で意味を調べると
以下のようになっている。

強者に対し仕返しを欲して
鬱結(うっけつ)した、弱者の心。

鬱結=気がふさいで晴れ晴れしないこと

Oxford Languagesの定義

今日は、ルサンチマン人間の特性を
紹介する。

「自分はルサンチマン人間だろうか?」
「本当はどういう姿になりたいのか?」

という視点を持ち

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「良い」のホントの意味、知ってますか?  ニーチェ『道徳の系譜学』

「良い」のホントの意味、知ってますか?  ニーチェ『道徳の系譜学』

「良い」こととは何か?

「良い」の一つの基準として

「自己中心的でない」
すなわち
「利己的でない」が挙げられるだろう

確かに、なんとなく「良い」気がする。

自己犠牲的に、他の人を助けるような
いわゆる「良い」話の例は
とても沢山ある。

感覚としては、嘘ではなさそうに思える

でも、これをニーチェは
誤りであると断言する。

なぜか

それは、この「良い」の基準が
「利己的でない行動」を

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