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運命と私

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運命には逆らえない。運命に翻弄されながら生きた女性の一生。
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2020年7月の記事一覧

やっと最終回(世界と私60)

やっと最終回(世界と私60)

私はウユニ塩湖で色々なことを考えた。
世界とは家族とは私とはいったいなんだろう?

祐一のことは好きだった、
それは人間の本能としての愛、
肉体の満足、心の満足を得る為の結婚。

結婚に後悔は無い、
祐一はいつも優しく私を愛してくれて、
子育てを経験して私はだいぶ成長できた。

でも私の心の深い所は違う物を求めていた。

私の失われた身体の一部。

幼いころから心の奥の何かが足りない気がしていた、

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帰国(世界と私59)

帰国(世界と私59)

日本に帰ってからも、
ウユニ塩湖の景色が心から消えることは無く、
あの不思議な感覚が胸に焼き付いていた。

ゆっくり思い出に浸っていたいけどそうは行かない、
私たちは帰国してからも、
いや帰国した後のほうが忙しく、膨大な量の映像の編集をした。
その編集が終わったのは、
帰国して一ヶ月が過ぎた時だった。
そして、やっと落ち着いた日々が戻って来た。

ウユニ塩湖から帰って来てから、
私と南さんの距離は

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ウユニ(世界と私58)

ウユニ(世界と私58)

昔は行くまでに何日もかかったウユニ塩湖だが、
今は直通便が出ていて10時間で行けるようになった。

飛行機から降りると現地の人が迎えに来てくれて、
私たちはホテルに向かった。

到着したのは夜遅かったので、
外は真っ暗で景色は何も見えなかった。
漆黒の闇の中を車が走り、
私は異次元に行くような気分になった。

ホテルは思ったより綺麗な現代的なホテルだった。

滞在日数は5日、
私たちは1分1秒を無

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50代(世界と私57)

50代(世界と私57)

私と南さんは50代になった。

昔のような恋愛感情無く、
友達以上、恋人以上の深い部分で結ばれた関係だった。

昔はこの感情を恋だと思っていたけど、
恋とも愛とも違う感情だった。

娘2人は就職して、
1人暮らしを始めた。

私は祐一と別居して、
南さんの事務所の近くのマンションで1人暮らしをしている。

祐一と仲が悪くなった訳では無い、
50代でもやる気に満ち溢れている私と、
毎日ダラダラと過ご

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色(世界と私56)

色(世界と私56)

「1人になれる時間。」がなぜ嬉しく感じるのか?

たまにしかないご褒美のような時間だから。

家族の前だと「お母さん」や「妻」という、
目に見えない衣を羽織ってしまう。

1人でいる時だけ、本当の自分でいられる。

私は今回1人の時間が出来て、
本当の自分を思い出した気がした。

だらしなくて、めんどくさがり。

でもこんな自分でもがんばって母親は出来ている、
人は何色にでも染まることが出来る。

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家族(世界と私55)

家族(世界と私55)

気が付くと外は明るくなり、
時計を見ると10時を過ぎていた。

昼過ぎには娘が帰って来る、
私は飛び起きて、
部屋を掃除して洗濯機を回し、
お酒の瓶を捨てて、
見ていたテレビの履歴を消して、
私の堕落した生活の証拠が残らないように、
すべてを片付けた。

2時過ぎ頃に娘が帰って来た。

「ただいま~」

「お帰り!お疲れ様!」

私の母親スイッチが入った。

その日の夜は娘と2人だった、
塾合宿の

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誓い(世界と私54)

真っ暗な家に入るのは少し怖かった。

家に入ってすぐにすべての電気をつけた。

お風呂に入り、下着だけで、
リビングでくつろいでいた。

雑然とした部屋に下着だけの私。

明日からはまたいつもの生活。

「片付けないと・・・・」

始めは1人の空間に慣れなかったけど、
今はすっかり1人に慣れた。

慣れ過ぎて、堕落した自分に少しうんざりした。

動くのがめんどくさい。

私はテレビをつけてソファで

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