記事一覧
ポップカルチャーと資本主義「後」への想像力——The Smiths、Radiohead、The1975における「クルマ」の表象から
要約 私たちは、資本主義「後」の世界を構想できるか——大澤真幸『サブカルの想像力は資本主義を超えるか』やマーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』など、昨今資本主義「後」の可能性をポップカルチャーを通じて模索する試みが活発化している。本論はこれらの議論を踏まえ、古今のイギリスのポップカルチャーを代表する名曲3曲(The Smiths「There Is A Light That Never Goes
もっとみる【後編】ボーカロイド自殺論——命を救うためのボーカロイド
※【前編】はこちら ↓
要約
ボーカロイドは自殺の苦しみを歌うのみならず、自殺を防ぐための、自殺に反対するためのメッセージをも歌っている。本論は、カンザキイオリ「命に嫌われている」、Omoi「君が飛びおりるのならば」の2曲に焦点を当て、これらの楽曲が自殺を防ぎ命を守るためのどのようなメッセージを発しているかを検討する。「命に嫌われている」は命を守ることを定言的に擁護する義務論的主張によって、