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短歌たんたん

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2020年夏に歌集など読みはじめて短歌の奥深さにようやく気づき、はまりはじめました。遊びつつ、学びつつ。(過去作は今みると我ながら手を入れたくなりますが、リアルな「育児記録」とし… もっと読む
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#写真

車窓から見上げた空に海を思う ぷかぷか泳げよ 夏の終わりに

♪育児短歌(ねむり特集)

親子して目覚めてはまた目を閉じる 空気に溶けてく休日午後4時

まどろみの中でフフフ、と笑う君 ちょっと何それ可愛すぎるよ

君の布団そっちなんだが聞いている? 母は狭いよ、嬉しいけれど

寝てる君の小さなその手と手をつなぐ やさしい温もり母を寝かすの

♪育児短歌

その小さく柔らかな手でペチペチと 私を求むはああいつまでか

ある日突然 自分でズボンをはくそぶり ええいつのまにそんなことまで

バレリーナのごとく伸びやかな大の字で 眠る君いまどんな夢見てる?

痛いほどの雨音を傘に聞きながら 自然のもとに生かされるを知る

なでるように優しく背中をさすりつつ 子がねむりゆくまつ毛を見てる

手のひらを海に浸して砂をつかむ 五感がひらく ばぁっとひらく

いろいろさ あるけど君と笑っていたい そうだ美味しいもの食べに行こう

子の手をひく その体温を録りたくて 不器用な角度でシャッターを切る

絶対に知り尽くせないストーリー その果てしなさを雑踏に見る

歯の生えたばかりの子が噛む西瓜の音 小さな口からしゃくしゃくしゃくと

「またね!」という明るい別れに切なさを感じはじめたのはいつからか #短歌