アルバイトの彼女

明るい部屋は嫌いです

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大東京

東京の朝。 ヨロヨロ歩くほてった男女。パンツが見えそうなJK。雨水に溺れた吸殻。大股で急ぎ足の労働者。頭脳試しされているような地下鉄。つまづきながらもキャリーケー…

水魚之交

消えたがりの君は水族館が好き 重力を浮力が上回る世界で 君のことを捕まえられる自信がない いつも半歩先を歩いて 私が離れたら振り返る そんな君のことだから トイレの…

理由

最近は「今なに聞いてますか?」って声をかけるティックトッカーにいつ出会ってもいいように コメント欄が湧くような音楽を有線イヤホンできいて 澄ました顔をして歩く努力…

『言わぬが花』を救うもの

占い師に「貴方は口に気をつけなさい。」と言われた 春の匂いって新芽の匂いってことを最近知った あと10日は四国にいるから うちのマンション付近に咲く桜を今年は見るこ…

ライブハウスにて

物販を2回も並んだくせに何も言えなかった 「きてよかったです」しか言えなかった もっともっともっとあるのにもっともっとさ このノートがメンバーの目に留まりますよう…

夏から今

こんなことを考えてました。考え続けていました。 きっと欲まみれであろう私を許してください。 半年のときを経ました。独占欲でも承認欲求でもなくて、これはそもそも恋…

エンドロール

はじめて別れ涙を流してしまった 私は片想いの延長線上にいる 恋人同士のはずなのに 私だけが重たいんだろうな 私だけが嫉妬しているんだろうな たくさん好きな人がいるう…

好きだけでも

好きな音は沢山あってね、 無限に語彙力が枝分かれしている歌「りんご」を「赤くて丸い果物」とか 「雨」を「空の涙」とか 「好きな人」を「僕の好きな君」とか回りくどい…

なぜこんなにも綺麗な空をみて君は泣くのか ぼくが知っている青空の色はもしかしたら 君が見えている青空の色と違うかもしれない 泣き疲れて寝てしまったかと思うと 雨雲に…

私は私なりの言葉でしか愛してると伝えることができない

「〇〇が愛だと思ってたよ。」 「それは愛じゃなくてエゴだよ。」 (おはようとおやすみを言うこと)(こまめに連絡をすること)(お金を貢ぐこと)(傍にいること)(触れ合うこ…

21

いつまで365分の1日に歳を重ねて喜んぶのだろうか。私はまだまだ嬉しい。表面的に大人になりたい。「まだ若いんだから、〜。」なんてあんまり言われたくない。その言葉に甘…

独語と空笑

グツグツしている鍋をみていると目眩がする。脳みそが溶ける彼を横目に、私は豆腐にしつこいくらい息を吹きかけていた。よく彼が食べていたインスタント焼きそばの匂いが鼻…

感情方程式

雨が嘘泣きになる瞬間は 雨雲の右斜め上から太陽の光が差し込むときだと思う 季節外れのもみじが宙に浮いている姿は純粋な橙色で綺麗なのに細くて脆い葉柄が途切れて肥料…

来週、呑みに行こう

あなただけと話したいんだよ だからここに来たんだよ あなたのすべてを教えて 好きな食べ物はなんですか 好きな人はいますか 人を愛した事ありますか パンは耳を残す派…

赤とグレー

貴方は綺麗なハートを知らないから 磨いてあげようと思ってたんだけど ヤスリはもうぺらぺらになってきて 私まで歪みはじめてしまったみたい これ以上歪ませると私なに…

強く在りたい

大東京

大東京

東京の朝。
ヨロヨロ歩くほてった男女。パンツが見えそうなJK。雨水に溺れた吸殻。大股で急ぎ足の労働者。頭脳試しされているような地下鉄。つまづきながらもキャリーケースを引く私。

東京の朝は煩かった。夜中を引きづりすぎている。
早送りされている人達、忙しないんだね。

エスカレーターの利き手の違い。ドラマみたいな喋り方。空の色。もし派手に転んでも、無視されちゃうのかな。道を尋ねても、イヤホン見せなが

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水魚之交

水魚之交

消えたがりの君は水族館が好き 重力を浮力が上回る世界で 君のことを捕まえられる自信がない いつも半歩先を歩いて 私が離れたら振り返る そんな君のことだから

トイレの中でずぶ濡れになっていた ドラマでよく見るやつじゃん あいつが大袈裟に腹を抱えて笑っている声がする なにか物足りそうな声 スカートは水滴をはじいていた ブラウスは透けて下着の色を認識できた 眼鏡が濡れて視界がぼやける 水をかけた意味よ

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理由

理由

最近は「今なに聞いてますか?」って声をかけるティックトッカーにいつ出会ってもいいように コメント欄が湧くような音楽を有線イヤホンできいて 澄ました顔をして歩く努力をしています

私がメガネをかける理由は 接客をするときに 顔を見られたくないから 私という存在をできるだけ隠したい 「顔は覚えてないけど、メガネの子優しかったな。」って思われてるといいな

朝ね 米派なのにパンを焼く理由は トースターを

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『言わぬが花』を救うもの

『言わぬが花』を救うもの

占い師に「貴方は口に気をつけなさい。」と言われた

春の匂いって新芽の匂いってことを最近知った あと10日は四国にいるから うちのマンション付近に咲く桜を今年は見ることができるのか 怪しい やっと工事が終わったというのに 帰ったら桜は散ってるんか いやそれもなんか切なくていいかも そういえば春服なんてひとつも用意してない 春はあんまり好きじゃない 新年度きゃぴきゃひしてるように見えて 不安を抱えて

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ライブハウスにて

ライブハウスにて

物販を2回も並んだくせに何も言えなかった
「きてよかったです」しか言えなかった
もっともっともっとあるのにもっともっとさ

このノートがメンバーの目に留まりますように

そんな願いを込めて帰りの電車で書いてます

まえに座っているサラリーマン

隣のおじさんの肩に頭を預けて寝ています

そんな祝日前夜のことでした

いいバンドなんてたくさんいるけど 正直おうちに帰れば フルネームを思い出せなかった

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夏から今

夏から今

こんなことを考えてました。考え続けていました。

きっと欲まみれであろう私を許してください。

半年のときを経ました。独占欲でも承認欲求でもなくて、これはそもそも恋愛以外でも満たされる話で、少し論点がズレてましたね。様々な本を読んで映画を見て人の話を聞きました。 至った結論です。「名前をつける」とは「意思表明」ではないかと思いました。"恋人"として大切にするための覚悟を、表すための名前ではないかと

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エンドロール

エンドロール

はじめて別れ涙を流してしまった

私は片想いの延長線上にいる 恋人同士のはずなのに 私だけが重たいんだろうな 私だけが嫉妬しているんだろうな たくさん好きな人がいるうちのひとりなのかな お金と時間を私なんかに使っていいのかな 仕事で疲れてるから私が疲れさせてはいけないな 失礼ながらこんなことを考える瞬間もある それに 触れてもいいかな うざがられないかな とか はあ 目が合うとかわいくて胸が苦しく

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好きだけでも

好きだけでも

好きな音は沢山あってね、

無限に語彙力が枝分かれしている歌「りんご」を「赤くて丸い果物」とか 「雨」を「空の涙」とか 「好きな人」を「僕の好きな君」とか回りくどいかもしれないけど その丁寧さと 直接的な言葉で伝わってこないじれったさが好きなの

感情の媒介となってる歌 ひと言では表せない感情を どうにかして伝えたり 恥ずかしくて言えない好きを どうしても伝えたかったり 魂がきこえる歌が好きなん

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青

なぜこんなにも綺麗な空をみて君は泣くのか
ぼくが知っている青空の色はもしかしたら
君が見えている青空の色と違うかもしれない
泣き疲れて寝てしまったかと思うと
雨雲に侵食されて雨が降ってきた

その日からぼくは
君が泣かない雨の日が好きになった

「どうして青が好きなの?」

「綺麗なものだけがなれる色だからかな。
汚い海や空は青色じゃないでしょう?」

君の目は蒼くて綺麗だ

何年経っても待

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私は私なりの言葉でしか愛してると伝えることができない

私は私なりの言葉でしか愛してると伝えることができない

「〇〇が愛だと思ってたよ。」

「それは愛じゃなくてエゴだよ。」

(おはようとおやすみを言うこと)(こまめに連絡をすること)(お金を貢ぐこと)(傍にいること)(触れ合うこと)(本心で話し合うこと)(叱ること)(愛してると言葉で伝えること)

この答えを求めてしまうところが私の欠点なのだろう

回答用紙を空白にして提出したら振られたし
反対に埋めつくしても20点しかくれなかった

模範解答があれば

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21

21

いつまで365分の1日に歳を重ねて喜んぶのだろうか。私はまだまだ嬉しい。表面的に大人になりたい。「まだ若いんだから、〜。」なんてあんまり言われたくない。その言葉に甘えてしまいそうだから。いつまでも甘やかされたいのも本音だからこそ、大人だって勘違いしたくなる。21歳って大人?まだまだ子供でいていい?
ハタチって語呂がいいから、21歳でも「何歳ですか?」と聞かれれば「ハタチです。」と言うつもりです。

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独語と空笑

独語と空笑

グツグツしている鍋をみていると目眩がする。脳みそが溶ける彼を横目に、私は豆腐にしつこいくらい息を吹きかけていた。よく彼が食べていたインスタント焼きそばの匂いが鼻に染みる。その匂いが彼との会話まで想起させる。実際には「会話」と名付けられないほどの言葉の交わりだった。毎日ベットサイドで、1本だけ長い髭を眺めながら、時間が過ぎるのを待った。

彼が見えている景色を私は見ることができない(幻覚)

妖精

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感情方程式

感情方程式

雨が嘘泣きになる瞬間は

雨雲の右斜め上から太陽の光が差し込むときだと思う

季節外れのもみじが宙に浮いている姿は純粋な橙色で綺麗なのに細くて脆い葉柄が途切れて肥料と化する儚さ



秋が余韻を残して通り過ぎる儚さ

は同等のものだとおもわない?

誰かが電車の中で水筒を落とすと自身の手元に向いていた目線がみな音に注目してるフリしてその誰かの表情を伺う瞬間



雷が怒鳴ってグラウンドにいたサ

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来週、呑みに行こう

来週、呑みに行こう

あなただけと話したいんだよ

だからここに来たんだよ

あなたのすべてを教えて

好きな食べ物はなんですか
好きな人はいますか
人を愛した事ありますか
パンは耳を残す派ですか
最近泣いたのはいつですか
よく眠れていますか

建前とかどうでもいいから捨てなよ

悪口でもなんでもいいから吐きなよ

あなたの興味ない部分なんてないから

じゃないとここに来ないから

会っている時間だけあなたを独占して

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赤とグレー

赤とグレー

貴方は綺麗なハートを知らないから

磨いてあげようと思ってたんだけど

ヤスリはもうぺらぺらになってきて

私まで歪みはじめてしまったみたい

これ以上歪ませると私なにかを失う

だから諦めても貴方おこらないでよ

それとも鮮やかな血潮をみせようか

はじまるきっかけは貴方で おわるきっかけも貴方

私に振り回されるフリして 貴方がかき乱している

私とならシーソーを平行に維持できるとでも?

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