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公務員の災害発生時のこと #1

南海トラフ地震の危険性が高まってきましたね…
自分の住んでいる地域も、離れている地元も南海トラフの危険地帯にあたるので、本当にドキドキしています。
私が生き残って、自分の身を自分で守れたら、ほかの誰かが助かることになると思って、日本中の人に備えてもらいたいです。
備えについてはたくさんの方が発信してくださっているので、私は災害担当をしていた時のお話を少しだけ…

公務員には労働基準法は適応しません

これ、知っている人は多いのかと思ったら、意外と知らない人が多くて驚きました。
労働基準法も労基も関係ないので、前職では毎月100時間の残業をしてました。
産業医面談はありますが、働けなくなると困るので、先生と見つめ合い「元気?」「はい♡にっこり」というだけの面談です。(ちょい誇張)
さすがに馬車馬のように働かせるためにこうなっているのではなく、災害時などのためなんですね。

災害時どうするか

例えば地震では多くの自治体が震度5強で職員全員が自動参集する決まりになってます、その際の食糧やトイレは自分で用意するように言われています。
私もロッカーに3日分の備えをしていました。←もちろん自腹です。
家にはそこまで備えをしておらず、歩いて職場まで行くにはどうするか?職場で何が必要か?という観点で備えていました。

東日本大震災の時の自分

震災のタイミングで保健師になった自分は、災害対応には思い入れがあります。
あの時ピカピカの新人だった自分は、何もできることがなく、卒業旅行を取りやめたので、旅行代金を寄付した以外はなにもできませんでした。
一人前に仕事ができるようになったら災害で何かしたいし、自分の地域に災害が起きたら活躍したいとずっと思っていました。

新人さんの発言に驚いたこと

「え?地震の時、出勤ってしないとダメなんですか?家族置いて行くのってひどくないですか?」と言われ驚きました。
大規模災害時に出勤するのは当たり前だと思っていたので、思わず「それが嫌なら公務員はなっちゃダメでしょ…市役所勤務なら絶対だよ」と言ってしまいました。
自分は、始めて採用された市役所でも、有事の際は出勤することになるけど大丈夫?と、面接で聞かれました。
別の市役所では、市内に住むことが採用条件になっていました。
最近は、公務員と言えど採用試験に応募する人数は減っていて、ブラックな部分は見せないようにしているようです。
なので、若い職員の中でどのくらいの人が出勤してくれるんだろうか…と思っていました。

行政は助けてくれるか?

災害備蓄はしているし、訓練もしていますが職員だって被災者です。
県をまたいで出勤している人も増えているので、徒歩で参集できる人は半数程度でした。
さらに、家族の無事が確認出来たら参集というルールなので、子どもの世話をする人がいないとか、諸事情が発生し来られない人も出てくるでしょう。
物品をどれだけ備えていても、出勤できなければ配ることもできません。
突き放す意味ではなく、まずは誰しも「自分の身は自分で守る」なのだと思います。
さらに、傷病者や障がい者、子どもや妊婦…と、順番にしか手は回せないので、健康な成人は当然二の次です。
備蓄も必要最低限大多数の人に合わせたものがほとんどなので、あまり当てにしない方がよいと思っています。自分には回ってこないだろうと。


長くなってしまったので、今日はここまで。
次は被災地支援に行った時のこと、災害担当者会議でのことなどを話せたら…と思っています。
お読みいただきありがとうございました。

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