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意思決定基準たち

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仕事や生活をより充実したものにできる、あるいはより効率・効果を高められる、そんな「意思決定基準」を日々打ち立て、あるいは改善していく。
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2021年5月の記事一覧

心洗われるとき

最近、読書対象が少し偏り気味かも、
そう思っていた。
いわゆるビジネス書の類を読むことが
多く、文芸ものにあまり触れる機会が
なかったからである。

家族は、東野圭吾とか、林真理子とか、
割とメジャーな娯楽作品を読んでいる
ことが多く、私もかつては推理小説を
頻繁に読みふけったものだ。
何に時間を奪われているのか、改めて
振り返ると、やはりスマホ経由での
SNSであったり、ZOOMでセミナーを

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グリーンコンシューマーとSDGs

グリーンコンシューマーとSDGs

何気なく自宅の洗面所で顔を
上げた際に見つけた綿棒の
パッケージ。
「グリーンコンシューマー向け」
なる文字が躍っている。

恐らく自分が買ってきたのだと
思うのだが、こんなことが
書かれていたことには、購入時に
全くもって気付いていなかった。

Wikipediaによれば、グリーン
コンシューマーの定義は、
「買い物をするときに、できるだけ
環境に配慮した製品を選ぶことに
よって、社会を変えてい

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PDCA、DCAP、OODA

PDCA、DCAP、OODA

こうして並べてみると、
なんだか呪文のようだ。
仕事の基本のうちの一つとして、
良く取り上げられることの多い
PDCA。
言わずと知れた、
Plan(=計画)
Do(=実行)
Check(=確認)
Action(=改善)
の頭文字をとったものである。

PDCAはもう古い、
いきなりPlan(=計画)から入るのは
このVUCAの時代に逆行している!
なんてことを言われる向きも多く、
私自身もPDC

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魔法の杖を期待してはならぬ

魔法の杖を期待してはならぬ

マーケティングという職種柄、
広告代理店と一緒にお仕事をする
ことが多い。
TVCMをはじめとする制作物、
「クリエイティブ」と呼ぶが、
このクリエイティブ制作にあたり、
広告代理店の手を毎回借りることに
なる。

まず最初に、我々の方が何をつくり
たいのかを、簡にして要を得た内容
にて書面化する。
これを「ブリーフ」と呼ぶ。
この「ブリーフ」を元に、
「ブリーフィング」すなわち
依頼の要旨説明を

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モヤモヤを言語化するのが大事

モヤモヤを言語化するのが大事

違う者同士が、お互いに弱いところを
補完し合う。
強みを出し合う。
すると、1+1が3にも4にもなる。

結婚というのは、文字通り
1+1が3とか4になる行為である、
そんな風に捉えることができる。
お互いの強みを出し合って、
お互いの弱みを補完し合えば、
それはとても素晴らしいこと。

ところが、なかなかそう簡単には
いかないもので、長い間一緒に
暮らしていると、相手の弱みが
許せない気持ちにな

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自分は一体「何屋」か?

自分は一体「何屋」か?

例えば、自分がケーキ屋さんだとする。
自分を「ケーキ屋」と定義すれば、
自ずと他の「ケーキ屋」との競争だと
いう意識が働く。
東に絶品チーズケーキがあると聞けば
視察に行き、
西に最高のティラミスがあると聞けば
食べに訪れる。

消費者の視点から見ると、
確かに「ケーキ屋」は「ケーキ屋」なの
だが、ケーキを食べたいときもあれば、
どら焼きを食べたいときもあり、
せんべいがいいなというときもある。

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社員の幸せを創る経営

社員の幸せを創る経営

昨日に引き続き、長府工産の社長である
伊奈紀道氏の「奇跡のストーリー」を
追ったノンフィクションを紹介する。

ポイントが二つあると感じており、
一つ目として昨日挙げたのが、
長府工産を従前の「営業」体質から
「マーケティング」体質へと見事に
転換された点であった。

今日は二つ目のポイント。
これは正に、本書のタイトルにある
「社員の幸せを創る」という意識の
置きどころにある。
「社員ファースト

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「経路依存性」を超える

「経路依存性」を超える

『世界標準の経営理論』を書かれた
入山章栄早稲田大学教授が、面白い
ことを言っていた。

この経営理論を思考軸にすれば、コロナ前後で何も本質的な変化はない。
変化、イノベーションこそが勝負を分けるのであり、コロナによってそれが加速しただけである。

この「変化の加速」により、
日本においてはサービス業の崩壊が
起こるのではないか?
特にやばいのが教育産業、殊に大学である、
そんなことを言っていたの

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「書く」とは、意味を創造すること

「書く」とは、意味を創造すること

京セラを創業して巨大企業に育て、
NTTに対抗するKDDIを創り、
JALで奇跡の再建を成し遂げた。
稲盛和夫さんが稀代の経営者である
ことは論を待たない。

この稲盛さんに学ぶ人間学、という
特集が『致知』の4月号に組まれて
おり、稲盛さんに関する素晴らしい
記事の数々が掲載されている。

一橋大学名誉教授の野中郁次郎さん
も寄稿されており、稲盛さんとの
出会いの時のエピソードを紹介する
ところ

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