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グリーンコンシューマーとSDGs

何気なく自宅の洗面所で顔を
上げた際に見つけた綿棒の
パッケージ。
「グリーンコンシューマー向け」
なる文字が躍っている。

恐らく自分が買ってきたのだと
思うのだが、こんなことが
書かれていたことには、購入時に
全くもって気付いていなかった。

Wikipediaによれば、グリーン
コンシューマーの定義は、
「買い物をするときに、できるだけ
環境に配慮した製品を選ぶことに
よって、社会を変えていこうとする
消費者のこと」

である。

歴史をさかのぼると、1988年に
イギリスでそういった環境意識の
高い人に向けたガイドブックが出た
のを契機に、世界中で活動が展開
されるようになった。

現在は、いわゆる「SDGs」
Sustainable Development Goals
(持続可能な開発目標)

が盛んに叫ばれているが、
社会的ムーブメントとしては
似たような方向を目指していると
言えるだろう。
この「SDGs」に対して、
「グリーンコンシューマー」
という言い回しが、なんだかとても
クラシックに響き、かえって新鮮な
印象すら受ける。

「SDGs」のロゴや言葉は、実は
自由に使いまわしてよいという
ことはご存知だろうか。
考え方に共感し、自社の取り組みが
SDGsの17の目標のうちのどれかに
あてはめることができるならば、
あのカラフルなロゴなどを使って
自社のウェブサイトなり、印刷物
なり、様々な媒体で利用可能で
ある。


冒頭の写真にある綿棒の会社も、
「グリーンコンシューマー」
なる言葉を使うよりは、
今どきの流れに乗って
「SDGs」をうたった方がよいの
ではなかろうか、そんな余計な
お節介を言いたくもなる。

「環境にやさしい素材を使用」
していることを理由にしている
ようなので、
「12 持続可能な生産消費形態を
確保する」
「15 陸の豊かさも守ろう」

あたりの目標と親和性が高い。

「環境にやさしい」
といううたい文句は、
高度成長期のひずみで様々な
公害が社会問題化した後に、
どこの企業も異口同音に
使い始めたもの。
耳触りはよいが、
具体的に何がどうやさしいのか、
非常にあいまいなことが多い
ため、
私などはついつい胡散臭さを
感じ取ってしまう。

その点、SDGsの17の目標の中から、
「自社は〇番を達成目標に組み込んで
ます」とか、
「□番と△番に取り組んでいます」
というように言われると、
ちゃんとやってそうだな、
そう前向きに評価したくなる。

環境問題は、政治的に利用されて
いるものが多かったり、
科学的に正しいのか眉唾なものが
含まれていたり、
「環境にやさしい」なる言葉を
鵜呑みにすることが実は危険で
あることを肝に銘じておく必要が
ある。

とはいえ、「環境にやさしい」
行動をとらない方がいいとか、
取っても取らなくても一緒だと
言うつもりは毛頭ない。
むしろ、自分を育んでくれている
環境に対して、常に深い感謝を
心に抱きながら過ごしたい、
そのように考えている。

一消費者として、環境のことを
真剣に考えている企業かどうかを
しっかり見抜く「目」を持つ。
そのような目利きを目指したい。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。