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本家の後継

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自伝。自分を取り巻く人々を大人になった自分の目線から、思った事など織り交ぜ書き綴って見ました。
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2020年8月の記事一覧

本家の後継 11 自己保身

本家の後継 11 自己保身

人の優劣って何でしょうか?

勉強ができれば良いってものじゃないくらいは、わかる。

「空気が読めない」とか「ルール」って後で学習していくことなのに、人より遅いと、脱落のレッテルを貼られてしまうこともある。

そして、自分を偽って生きることも学んでいく。

生きづらい、不思議な世界だ。

この話は、隆子(私)が自分自身の人生を振り返って、その苦悩の中を生き抜いてきた話や人生について考えるきっかけに

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本家の後継 ・番外編 パンツの話

本家の後継 ・番外編 パンツの話

急に昔の変な記憶を思い出す時が有ります。

ちょっと恥ずかしかった話など。

自分が思っているほど、他の人は何とも思っていないことだったのかもしれませんけどね。

今回の話は、自分自身の人生を振り返って、パンツのちょっと笑える思い出の話です。

パンツと言えば、今は下にはく洋服のことですが、私が子供の頃は間違いなく下にはく下着のことでした。

女の子のパンツは、今のようなピタッとしたものではなく、

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本家の後継 10 遅い自我の芽生

本家の後継 10 遅い自我の芽生

姉も私も、同じ環境だと思っていたのに

本当は同じ環境なんて無い。

お互い「立場」という要素が加わる。

与えられた環境の中に

自分という個性がプラスされて

新しい人格を作っていくのだろうか。

この話は、自分自身の人生を振り返って、その苦悩の中を生き抜いてきた話です。実在する人物が登場するため各所に仮名を使わせていただいています。

隆子の一番困った性格は、ジッとしていれないことだった。

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本家の後継 7 血の繋がり

本家の後継 7 血の繋がり

苦難の時に人は、

自己保存という本能的な行動をとる。

冷静な判断をするには経験が必要になる。

経験。

未熟な私が経験を生かせるようになるには、大変な時間を必要とした。

経験の生かし方なんて知らなかった。

この話は、自分自身の人生を振り返って、その苦悩の中を生き抜いてきた話です。実在する人物が登場するため各所に仮名を使わせて頂いています。

本家の後継なんて今の私の感覚からすれば、

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本家の後継 2 赤ちゃんの運命

本家の後継 2 赤ちゃんの運命

近年、幼児が痛ましい結果になっているニュースもたびたび目にするようになり、心が痛みます。

自分ほど不幸な人間もそんなにはいないと思っていましたが、今、自分がこうして生きていることを考えると、まだましな環境だったのでは無いかとか、強運だったのではないかとか、色々と考えるようになりました。

前回、私が生まれる前の父母の話を書かせていただきました。

この話は、実在の人物が登場しますので、仮名とさせ

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本家の後継 9 泣き虫

本家の後継 9 泣き虫

人と同じように出来るようになるのは、いつからなんだろう。

普通って、何が出来るのがふつうなんだろう。

みんな同じように笑ったり、怒ったり、泣いたりしているのに。

行動を分けていくものは、一体何なのだろう。

この話は、自分自身の人生を振り返って、その苦悩の中を生き抜いてきた話です。実在する人物が登場するため各所に仮名を使わせて頂いています。

上の三人の姉妹はそれぞれ小・中学校に通っていた。

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本家の後継 4 母の苦悩

本家の後継 4 母の苦悩

子供を愛する気持ちというのは、自然に湧いてくるものなのでしょうか?

血の繋がり

一緒にいることで湧く愛着

自分の分身、うつし鏡

世間体

一種の自己実現

責任と使命感

もしかしたら愛情の裏には、様々な理由があるってことなのでしょうか?

でも、理由があって愛するってなんだか本当の愛情とは違うような気もします。

人生を重ねて行くうちに、親子という関係は初めから愛情があると言うよりは、時

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本家の後継 8 受け身体質

本家の後継 8 受け身体質

自分とは何であるか考えるようになったのはいつからだろう。

周りの人を羨ましがることを覚えても、

他の人と自分が、どう違うのかは考えなかった。

他の人の中身って見えない。

自分の中身も見えない。

鏡に写っていたのは、ただの田舎の汚い子供。

この話は、自分自身の人生を振り返って、その苦悩の中を生き抜いてきた話です。実在する人物が登場するため各所に仮名を使わせていています。

テレビがようや

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本家の後継 6 長所の品格

本家の後継 6 長所の品格

幼いころ自分の家の環境が、良いとか悪いとか、そんな概念すら無かった。

他の人より不幸だとか、貧乏だとか、親が恐ろしいとか、

身の回りで、ただそれが起きる出来事だった。

自分の生きている世界が、全世界。

自分の見たこと、聞いたことが真実。

昔の自分と今の自分。

おんなじ世界を見ているのに、自分というフィルターが違いを生みだす。

覚めた言い方をすれば、立ち位置っていうのかな。

願わくば

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本家の後継 5 母との別れ

本家の後継 5 母との別れ

なぜ、人は愛情を求めてしまうのでしょう。

なぜ愛情が得られないと自己否定するようになってしまうのでしょう。

心にポッカリと穴が空いていることに気がつかないころ、自分が本当は何を求めているのか分からなかった。

自分で心を満たすことが出来なくて、愛されることを求め、手にすることが出来ずに心はさまよっていました。

幻の愛情を欲しがっていた。

愛情だと勘違いして、良い暮らしを夢見るようになったの

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本家の後継 3 小さな命

本家の後継 3 小さな命

親は子供を選べない。

子供は親を選べない。

そんな風に聞くこともありますが本当でしょうか?

私は何か、運命のようなものがあるような気がしてなりません。

望まれない所に生まれてしまった子供の人生ってなんなのでしょう?

そして親子や家族の愛情とは、当然のものなのでしょうか?

*この話は実際の人物が登場するため、仮名を使わせていただきます。

本家の後継になる男の子を待ち望んでいたのに、その

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本家の後継 1 歓迎されない赤ちゃん

本家の後継 1 歓迎されない赤ちゃん

私の歴史についてお話しさせていただこうと思います。

最悪の人生の中で、自分を育て心の平和を得るまでに至った話をこれを読んでくれる人の参考にしていただけたらと思います。

先に言い逃れしておきますが、本当に参考になるかどうかは、あなた次第です。興味のある方はお付き合いください。

この話は、実在の人物が登場しますので、仮名とさせていただいています。

昭和30年代。

田舎のある農家に子供が生まれ

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