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値段はこれ以上さげたくないよね♪企業間の談合『カルテル』

カルテルとは、企業間で商品の値段について各企業が横並びの価格に据え置いたり、商品の生産数をわざと低く抑えて高い価格を維持しようとする働きのことです。

通信キャリアのサービス価格は一昔前と比べて、かなり下がりましたよね。それまで通信会社の携帯電話使用料は、横並びで月に5千円以上していましたが政府の介入により一気に値下がりしました。

今回は、「値段はこれ以上さげたくないよね」という企業間の談合『カルテル』について紹介します。

カルテルとは


カルテルとは、寡占企業間の談合のことで、企業間で商品の値段について各企業が横並びの価格に据え置いたり、商品の生産数をわざと低く抑えて高い価格を維持しようとする働きのことです。

例:同じようなサービスを販売する会社が3つあるとします。

この3社が協力して「お互いに協力して安売りはやめましょう!そうしましょう」と値下げしない約束をすることをカルテルといいます。

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カルテルが形成されると、消費者は不当に高い値段で商品を買わなくてはいけないので、社会的にもダメージが発生します。

社会的に害がおおきいので、法律でも厳しく禁じられ、違反すると重い罰を与えられます。

カルテルは陰でたくさんある

カルテルは、犯罪とされていてもなくなりません。

寡占企業間で生産量や価格水準について合意形成ができれば、寡占企業全体としては、すべての企業が合併して単一の単独企業として行動した場合と同じ利益を得られます。

得られた利益を各企業間で分ければ、まったく協力しないでバラバラに生産や価格を設定した場合よりも利益が出やすいからです。

例:あるサービスの利用料が2980円/月で、他社も価格をそろえていれば利益は安定して上がります。

企業には、カルテルをつくる動機がたくさんあるのです。

カルテルに似た例


通信キャリアは、月額使用料をドンドン下げていますが、政府からの圧力が少なかった時代には、1人あたり5,000円以上の使用料を取っていました。

通信キャリア3社ともに、同価格帯でしたので暗黙のルールで行われたカルテルです。

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現在では、楽天が参入し月額使用料の価格設定が崩れましたが、同質のサービスを提供している企業同士で価格競争がきびしくなると値下げ合戦になりお互いが損をすることになります。

格安SIM業界を見ると、低価格競争によって事業撤退や倒産する会社が出てきました。

抜け駆けしようとすると結果的に損をする


ある商品について、本来なら100円が適正価格である商品の供給量を少なくし、品薄状態にすることで1,000円の価格を維持するカルテルがあるとします。

このときある企業だけがカルテルを破棄して、めいっぱい増産するとします。

他の企業がカルテルを維持し続けるとすれば、抜け駆けした企業だけは、本来100円の商品を1,000円という高値で大量に販売できるようになります。

そうなるとカルテルに協力するよりも抜け駆けしたほうがはるかに大きい利益を得ることができます。

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大手通信キャリアよりもサービス使用料を減らした、楽天の価格設定はまさに抜け駆けです。

ただ、抜け駆けを行うと他社も値段を合わせてくるので、すぐに独り勝ちの状態はなくなります。

抜け駆けをしても、カルテルを全企業で維持するケースより、個々の企業が手に入れられる利益は少なくなります。

最後に

今回は、「値段はこれ以上さげたくないよね」という企業間の談合『カルテル』について紹介しました。

カルテルとは、企業間で商品の値段について各企業が横並びの価格に据え置いたり、商品の生産数をわざと低く抑えて高い価格を維持しようとする働きのことです。

カルテルが形成されると、消費者は不当に高い値段で商品を買わなくてはいけないので、社会的にもダメージが発生します。

カルテルは、社会的に害がおおきいので法律でも厳しく禁じられ、違反すると重い罰を与えられます。

わたしたちの契約している通信化キャリアでも、同じようなことが起こっているので注意していきましょう。

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沼ペンギン
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