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可哀想は可愛くなんてないはずで
加害されるほど生きてるって感じがした。そんな時もあった。何もしないのって楽だから、ぼんやりと生きていたかった。
おじさんを騙した女の子が逮捕されて、可哀想な半生だったと、ネットまとめに晒されていた。
おんなのこの日記はたちまちみんなの心に拡散された。
私もあの子だったのかもしれない。
ふと、そんなことを思う。あの子が可哀想なら私は可哀想な人間なのだろうか。
そう考えれば考えるほど、たまらなく寂し
夢のような日々を曖昧に生きて、
まだ透明にもなっていない早朝の空気が好き。灰色のサンダルで踏みしめた一日の始まりは不規則なリズムを刻んでいる。
カーブミラーに映る朝焼けを追いかけて、私はそのグラデーションの桃色の部分にキスをした。気づいたらわたしは泣いていて、いっそ鏡の中に逃げたかった。
朝に近づくほどこわいのに、この時間は私だけのものに思える。きっと私と世界との境界線が曖昧だから。逆に朝は正しいフリをする人ばかりで街ゆく人を
永遠になれなくてごめんなさい。
冬、もう冬か。
夏から一気に冬になりましたよね。
そう話してみると、ああそうだね。
と皆、同意して、笑う。
バス停で酔っぱらいのカップルが抱き合ってキスをした。そのまた左側の女性は鼻で唸るように歌っていた。
街ビルに見えたクリスマスツリーのネオンだけが本物で、私は偽物だから、きっと視界が滲むのだろうと思う。
バスから見える景色が好きです。なんだか同じ場所をぐるぐるしているみたいで、完全では無いもの