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青が突き刺さる

あのこは私だ、そう思うことが人一倍多い。
物騒な世の中だ。目を背けたくなるような出来事がタイムラインに流されていく。
他人事にすれば他人事できっと終わるだろう。
直接関わっていなくても、加害者になっていた可能性だってある。

近づきすぎると、だめな時だってきっとある。
距離感を常に考えている。本当はもっともっと踏み込んでみたい。普通に生きていたら出会うことのなかった人との邂逅を大事にしていきたい。

人が嫌いです。そう言って孤高ぶっていたことだってある。ただ、怖かっただけだ。被害者になるのも加害者になるのも。

傷ついていないことに驚く。
傷ついていることを認めたくなかったんだろう。自分は平気だと思って、人に笑って欲しくて、口を開いた。憐れむような目を向けられた時。心臓は繊細にリズムを刻み、息が思うように吸えず、呻いているような声色になる自分が悔しかった。


毒が身体中を這いずり回っている。その毒を撒き散らしてはいけない。自分自身で大事に大事に幽閉する、得体の知れない怪物を。


青が突き刺さって痛かった。傷口がさらに裂けていく。ジッパーのようにじわじわと開かれていく。血が流れたその時、やっと私は心配してもらえるのだ。

血が流れても、見て見ぬふりをされたあのこへ。血が溢れて汚いと笑われたあのこへ。
青に酔いたかった。青を突き刺したかった。
今度は私が、

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