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ゆめいるか書房
2024年11月2日 08:54
「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけています。そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のためにご紹介したいと思います。新作現代俳句十句未来への途中われらも芋虫も江中 真弓風を詠む秋うらら布団叩きにあるハート土屋 秀夫満月とスカイツリーの良き会話川上 修一台風の朝もいつもの目玉焼中山 洋子ごみ袋衣装としたるハロウィーン村上 裕也アヒル人形湯船に浮かべ良夜
2024年10月1日 13:47
「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけています。そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のためにご紹介したいと思います。列島春秋忘れること忘れないこと落葉踏む相川 文子地区の力 地区協会報を読む陽炎のやうな私に現住所安田 中彦翌檜篇ストローで突く檸檬と生返事佐野 瑞季風を詠むキッチンはわたしの書斎りんご煮る小林 ろば猿酒や土器に残れる染みの跡後藤 冴
2024年9月20日 08:04
土井探花氏の句集『地球酔』を読みました。五句選二箇所の「よい」の使い分けがよいと思いました。中秋の名月など、名月はSNSさえも賑わす存在。月を美しく感じる感性は、DNAに刻まれた感覚かもしれない。「〜の件」はライトノベルのタイトルやネットスラングでよく見る言い回しである。※ライトノベルの場合「〜な件」という言い回しもある。まさか俳句に取り入れるなんて!という意外性と
2024年8月31日 12:27
「現代俳句」を読む時に、感銘句に印を付けている。そのうち特に面白かった感銘句(◎をつけたもの)を、勉強のために紹介。※最近は2ヶ月分をまとめて紹介していたが、来月バタバタしそうなので9月分を今のうちに紹介する。列島春秋秋の雲みんなどこかへ行く途中尾﨑百代翌檜篇最終回ばかり集めて飛ぶ蛍牧野冴風を詠むポケットにポケット図鑑茸狩菅沼葉二大花野ヒト科一粒紛れたり
2024年8月19日 12:00
『黒田杏子俳句コレクション2』の「月」を読んだ。装丁金箔押しのタイトルと編著者名、夜空を思わせる濃紺の装丁など、重厚感がある。背のタイトルも箔押しで、帯を外すと編著者明も箔押し。他の同シリーズ同シリーズには黒田杏子俳句コレクション1 螢黒田杏子俳句コレクション3 雛黒田杏子俳句コレクション4 櫻がある。今回は一番興味があった、2の月を読んだ。選月おぼ
2024年8月13日 12:00
黒岩徳将氏の句集『渦』を読んだ。装丁銀色を基調とした装丁が美しい。銀色で厚みがあるせいか、重厚感や近未来感や機械感がある。本棚に収めた際、背の厚みやフォントがかっこいい一冊。選付箋をたくさん付けながら拝読したため、たくさん引用しようかと思ったが、感想などを書きたい句を厳選して紹介。バンズよりはみ出す肉やサングラスバンズ(ハンバーガーのパン)からはみ出す肉と、サ
2024年8月8日 12:00
「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけています。そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のためにご紹介したいと思います。2024年7月号風を詠むアイスクリーム舐めて確かに生きてゐる今村たかし茅の輪くぐる「どこでもドア」のように 松原小蕾つま先の孤独がつつく蛇苺 山中未萌ベーグルの穴から覗く夏の月清水恵子空へ空へひまわり以上のこころざしたかつ香艶居場所とは今居
2024年5月29日 17:42
「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけています。そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のためにご紹介したいと思います。※今回はまとめて5月号と6月号の俳句を紹介します。5月列島春秋自転車の補助輪外す立夏かな吉良香織第十五回現代俳句の風馬の仔の四肢にみなぎる好奇心神谷たくみすんなりと溶けぬマカロン春愁い徳見淳子逃水の水に笑はれゐたりけり田中葉月春
2024年4月13日 08:03
「現代俳句」を読む時に、感銘句に印をつけています。 そのうち、特に面白かった感銘句を勉強のためにご紹介したいと思います。 ※今回はまとめて3月号と4月号の俳句を紹介します。2024年3月号列島春秋君のゐしあとに菜の花こぼれをり 五十嵐 進 第十五回現代俳句の風うららかやジユゴンと欠伸分かちをり 小路 裕子 やあと手を挙げし埴輪や蝶の昼 平山 北舟 柏餅どこか硬派
2024年2月21日 12:00
俳句を詠む時に大切なのは季語です。無季の俳句もありますが、俳句は初心者なのでまずは基本を押さえて有季定型で読みます。わざと口語にすることもありますが。さて、皆さんは季語はどう仕入れていますか。仕入れるという言い回しが適切かは分かりませんが、自分の感覚に近かったのでこう書きました。私の場合は以下2つが主です。※まとめは除く。読んでいた物から拾う。旧Twitterでも、note
2024年2月16日 12:00
こんな事ってありませんか。noteの記事を書いて、下書きをしばらくしてから見返すと「この言い回しは語弊がある」とか「わざわざ書き残さなくても良い」など、色々考えて記事を発表しないことがあります。二本の記事を書いて、下書き読み返していまいちだなと思って削除しました。一応下書きを残しておいて、使えるようにしておけば良かったです。ブログじゃないですけどね。
2024年2月12日 12:00
句集『にもつは絵馬』(阿部完市氏)を読みました。第三句集の文庫化版にあたるそうです。作者の経歴この作者の異色の経歴はWikipediaをご覧下さい。五句選余談ご紹介した手元の句集は古本です。同出版社の句集文庫の俳人メンバーが豪華です。奥付裏広告より。当時の俳壇の雰囲気が伺えますので、ご覧ください。〔既刊〕後藤比奈夫 第三句集『祇園守』藤田湘子 第四句集『
2024年2月9日 12:00
句集『白熱灯』(東國人氏)を拝読しました。本の装丁白熱灯の写真と黒い背景、ハードカバーであるなど、重厚感があります。昭和から令和にかけての作者の俳句が収録されており、時間的な層の厚みも、デザインだけではない面での重厚感を生んでいるのだと思います。本のスピン(栞紐)がオレンジ色である点が、白熱灯を連想させます。五句選良い句や面白い句が多いので選に迷いました。今回は一言コメン
2024年2月6日 08:00
雪が数センチ積もりました。雪を見ると創作意欲が増す、かと思いきや色々な作品を思い出すのでした。雪が降る度にX(旧Twitter)の短歌のタイムラインは「ゆひら」と言って騒ぎになります。これは穂村弘氏の有名な短歌の一部から「ゆひら」の部分だけを取って言っています。当該の短歌は以下です。さて、それとは別に私が思い出す短歌は以前noteの記事で紹介しました歌集『スーパーアメ