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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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#ドル円

「利下げ」の ”芽” vs しつこい「円安」

「利下げ」の ”芽” vs しつこい「円安」

 PMIの大幅な減少は昨年8月以来でやや意外感があった。価格や雇用指数を見ても、まんべんなく ”景気減速” が見て取れ、これが真のトレンドになるならようやく「利下げ」の ”芽” が吹いた事になる

 これを受けて米国債も全般に買われ年内「利下げ」シナリオも徳俵に足が掛かった状態で持ち堪えた。ここまで金利上昇が急だっただけに当然の小休止とも言える

 これを諸手を挙げて歓迎したのが株式市場。「マグニ

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 "積み上がっているモノ" は何か? -「金利」との比較

"積み上がっているモノ" は何か? -「金利」との比較

 このところの日経平均の急落で「新NISA」を始めたばかりの方はマーケットからの "洗礼" を浴びているが、こういう時だからこそ「自分自身との対話」を深めて頂きたい。危機に直面した時①我慢する②ムキになって刃向かう③一旦「損切り」して出直す④横を向いて見ないようにする、等人それぞれ。最後の④だけは感心しないが自分の心がどう動いているかは判るだろう

 日本人はとかくドル円や日経平均に目が向きがちだ

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止まらない「過剰流動性」ゲーム - バローメーターはビットコイン

止まらない「過剰流動性」ゲーム - バローメーターはビットコイン

  "CPIショック" はちょっと大袈裟だが確かにマーケットの雰囲気は一変した。特に米国債とJGB(日本国債)。売り=金利に上昇に弾みがついている

 米国債については「逆イールド」から一気に「フラットニング」(イールドカーブの平坦化)「スティープニング」に向かう勢い。「年内利下げ」期待は剥落しつつあるのが現状。このままCPIや雇用統計が上昇基調を維持すれば2年以降の米国債金利は@5%越え、下手を

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はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅳ - 狙われた日本人 ≓「新NISA」

はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅳ - 狙われた日本人 ≓「新NISA」

 はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅲ - ヘッジファンド ”恐るるに足らず”|損切丸 (note.com) からの続き

 まあこれだけ報道が続けば、明日(3/19)「マイナス金利解除」を見送る方が "サプライズ" となるので、余程のアクシデントでもない限り決定となるだろう。能登地震がなければ1月だったのかもしれない

 今朝の猛烈な「日経平均」の買い戻しで判るようにヘッジファンド(HF)だって

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想像以上にしつこい「インフレ」

想像以上にしつこい「インフレ」

 「ドル円」ショートを仕掛けていたウォール街やファンドの「ドル金利低下」の願い虚しく、想像以上にしつこいアメリカの「インフレ」。 やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” Ⅱ。|損切丸 (note.com) ということなのだろう。その割に株価は意外に底堅い

 続・逃げ出す「お金」。向かう先は... @2024|損切丸 (note.com) で「貸出」の鈍化や「預金」の流入を受け、欧米の銀行

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はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅲ - ヘッジファンド ”恐るるに足らず”

はっきりした「ドル建日経平均」戦略Ⅲ - ヘッジファンド ”恐るるに足らず”

 はっきりした「ドル建日経平均」戦略 - 注目すべきは「FX」フロー|損切丸 (note.com)
 続・はっきりした「ドル建日経平均」戦略 - 欧米の ”小鬼” たちに振り回されるな!|損切丸 (note.com)
 からの続編

 「マイナス金利廃止」については筆者はかねてより「3月派」だったが、何だかメディアも市場関係者も急に「4月派」から鞍替え。日銀関係者からドンドン ”気球” が上がって

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続・はっきりした「ドル建日経平均」戦略 - 欧米の ”小鬼” たちに振り回されるな!

続・はっきりした「ドル建日経平均」戦略 - 欧米の ”小鬼” たちに振り回されるな!

 はっきりした「ドル建日経平均」戦略 - 注目すべきは「FX」フロー|損切丸 (note.com) の続編

 今朝方(3/7)「円高」にも関わらず@40,400円まで乗せて「強いなあ」と驚かせた「日経平均」。その後は一転売りに転じ@39,600円割れまで下落

 元々3月は「配当落ち」が意識され先物を中心に「売り崩し」が見られるが、昨日も日経平均先物は200~300円ものワイドターン(売買いの差

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続・逃げ出す「お金」。向かう先は... @2024

続・逃げ出す「お金」。向かう先は... @2024

 逃げ出す「お金」。向かう先は...@2024|損切丸 (note.com) の続編

 ストラテジストの個人的見解かもしれないが、ウォール街の "2巨頭" 「JPモルガンチェース」と「ゴールドマンサックス」でこれだけ意見が反駁するのも珍しい。それだけ現在の ”高値” で売買いの火花が散っているという事

  "2巨頭" といってもその性格は大きく異なる

 JPは「ドルの巨人」。「預金」「貸出」

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はっきりした「ドル建日経平均」戦略 - 注目すべきは「FX」フロー

はっきりした「ドル建日経平均」戦略 - 注目すべきは「FX」フロー

 今日(2/29)の「ドル円」と「日経平均」の動きは興味深かった:

 この連関がはっきり出た

 ドルベースの海外投資家やファンドにとっては「ドル建日経平均」はまあ当然と言えば当然の戦略。ちなみに現在は@$260.00程度。ここで注目すべきなのは「ドル建日経平均・キャリートレード」とも呼ぶべき「レバレッジ取引」が膨らんでいる事だ。主役はHF(ヘッジファンド)

 毎日毎日「収益」「実績」を求めら

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「過剰流動性」が生んだ "怪物" ビットコイン

「過剰流動性」が生んだ "怪物" ビットコイン

 不気味に上がり続けるビットコイン(BTC)。ブロックチェーンとか半減期とかマイニングに電力を消費するとか、とにかく断片的な知識しかない筆者にはいくら値が上がっても手が出ない代物。まあ「わからないものには投資しない」を是としてきたので、価格形成メカニズムが不明のまま「お金」を投じることはできない

 「テスラ」とBTCとWTI。ー 「過剰流動性」はどの程度影響していたのか。|損切丸 (note.c

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米国「株」本当に強い? - ”マグニフィセント7” その影響力は?

米国「株」本当に強い? - ”マグニフィセント7” その影響力は?

 米国経済本当は強い?弱い?|損切丸 (note.com) からの続編

 筆者は株は素人同然なので詳説は専門家にお任せするが、昨今の米株はいわゆる ”マグニフィセント7” (通称M7)の影響が大きいという。直近の株価上昇率が約+80%というから驚異的。時価総額合計は約30兆ドルもあり米株全体の3割。世界的な株価指標MSCIでもM7の比率が日本、中国、英国、フランス株を合わせた額より大きい ↓ と

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まだまだもの凄い「金融緩和」-まるで昭和の ”牛歩戦術” 的「利上げ」

まだまだもの凄い「金融緩和」-まるで昭和の ”牛歩戦術” 的「利上げ」

 これは "FACT" (真実)。▼0.10%をチャージされているのは500兆円余りの日銀当座預金のうちたったの30兆円程度であり、「マイナス金利解除」だけではとても「金融引締め」とは言えず象徴的意味しかもたない

 「マイナス金利解除の予告」と受け取った向きが一旦ドル円を売ったが、考えてみれば仮に日銀が+2%「利上げ」してFRBが@4%まで「利下げ」してもまだ「実質金利」で日本はアメリカを上回ら

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続・マーケットの "裏の顔” - 低迷する支持率では「マイナス金利解除」の札は切りにくい(?)

続・マーケットの "裏の顔” - 低迷する支持率では「マイナス金利解除」の札は切りにくい(?)

 マーケットの "裏の顔” - 突然の「派閥解消」とJGB急落の関係(?)|損切丸 (note.com) なんて note. を書いてしまったので続報として

 某政府系保険会社の運用責任者がメディアの取材に答えていたが、生損保を始め「日本金融村」では+1.5%の「利上げ」を想定している模様。30年国債の ”目処” を@1.8%としていたから、現段階で+2%を超える「利上げ」は想定していない。おそ

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続・「理想」と「現実」- 「過剰流動性」の "アンカー" 「日銀」

続・「理想」と「現実」- 「過剰流動性」の "アンカー" 「日銀」

 「理想」と「現実」- やはり鍵を握るのは「日銀」|損切丸 (note.com) の続編

 年初から奇妙な相場が続く。主要株式市場や国債市場(金利)が軒並み売られているのを横目にビットコイン(BTC)だけが突っ走る

 暗号資産関連会社は大はしゃぎだろうが投資家にとっては望ましい状況ではなかろう。年初からの相場を見ているとわかるが、何かが売られれば何かが代わりに買われる。まるで ”モグラ叩きゲー

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