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詩集

26
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2023年8月の記事一覧

太陽|詩

太陽|詩

光のお出まし
真っ暗な世界を
打ち破るように
ゆっくり堂々と

目覚めであり
始まりであり
守りであり
揺るぎない光

おはよう太陽
今日も一日
ありがとう
おやすみなさい

境界|詩

境界|詩

自分以外のあれこれを
近くにあるものから
ひたすら引き寄せて動くと

どんどん
自分が後回しになって
後悔が残る

周りを見ずに
自分だけを見て
自分のことばかりだと

どんどん
周りが遠のいて
虚しくなる

ほとんど他人だけの世界は
自分の真ん中に
ぽっかり穴があく

自分だけの世界は
一見どこまでも行けそうで
限界がある

どちらかだけでは
成り立たないよう
世界はできているらしい

 

1000回|詩

1000回|詩

いつの間にか頂いていた
1000回ものスキたち
みなさまいつも
ありがとうございます

なんとなく
今のわたしがピンと来る
千のつく四字熟語に
手を伸ばしてみました

心の持ちようも感覚も
千姿万態
光のあて方で
見え方も変わります

いつもどこかで
千思万考
素直に率直に
掬い上げたいです

これからも
小さくコツコツ
浮かんだり沈んだり
自分なりに

心地|詩

心地|詩

無闇に干渉されず
それでいて一人じゃない
そういう空間を
わたしは愛している

時が経つほど
じんわりひしひしと
好きが増して
同時によろこびも増す

自立と共生の
重なるところ
無理なく自然と笑える
そういう空間

仕事仲間でもなく
大親友でもない
深い関係を築かねば
そういう圧もない

聞いただけでは
いまいち伝わらない
そこへ入ってはじめて
わかる良さ

自分の心が
静かによろこべる場所

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とある夏の記憶|詩

とある夏の記憶|詩

自転車を押す後ろ姿
白と紺のシマシマTシャツを着た
その人からは
ほんのり甘い香りの
柔軟剤が漂っていた

ふわっと風が吹くたび
香りも一緒に運ばれてくる

あの時の匂いは
確かこんな感じだったかなと
いまここにはない匂いを
頭の中で再現する

どきどきそわそわした
あの時の感情も
なんとなく夏が来ると
ふと引き出しが開くように
なっているらしい

ささやかな
いい思い出があるのは
幸せなことだ

美しさ|詩

美しさ|詩

見れば見るほど
その場所にはその場所の
何ものにも変え難い
瞬間がある

見れば見るほど
その人にはその人の
きらりと光る
瞬間がある

分かりやすくなくたっていい
見れば見るほど
どこにでもあるようで
どこにもない

その場所から
その人から
見い出される瞬間

そういう
またと無い瞬間
それを美しさと呼びたい

気持ちの置き場|詩

気持ちの置き場|詩

明るく振るまう時は
自分から遠く遠く
放り投げて
風呂敷を広げる

暗い時は
文字通り真っ暗
どこにあるのか
さっぱり分からなくなる

明暗なく落ち着いた時は
自分の真ん中に
しっかりと守られて
存在している

気持ちはころころと
辺りを移動する
遠くなったり
近くなったり

明るさばかり重視して
あんまり遠くへ投げても
はたまた明るさ忘れて
暗くなりすぎても

どちらにせよ見失いそうだ
気持ちは

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