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経済成長を完了したあとの時代をどう生きるか

経済成長を完了したあとの時代をどう生きるか

長年考え続けているテーマがある。ざっくりいうと、

日本ってほぼベーシックニーズは満たされていて、人口が減っていて、経済成長はほぼ頭打ちで、でも成長しないといけないことになっているからさらなる新市場とか生産性って話なんだけど、

どの国もいずれ日本のような成熟期がやってくるなかで、このまま拡大と成長のベクトルだけを中心軸に置いていていいんだっけ?みたいなお話。

ましてや、日本は「生産性」が苦手な

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わたしの 「趣味は世直し」。

わたしの 「趣味は世直し」。

ぬのいです。

ここ最近、というか、今の会社に入って以来、社内のメンバーから「趣味世直し」というレッテルを貼られています。「レッテルを貼られる」というと言葉が悪いかな。

「この子は趣味世直しなんだよ」って言われたら、「え、なになに、どういうこと?」って大抵はなるよね。私も別に不快なわけではないし、そんなに間違っているわけでもないから、最初の挨拶で印象に残ってもらえるならいいや、くらいに思っている

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さよならホモ・サピエンス?『ホモ・デウス』が示す人類の未来

さよならホモ・サピエンス?『ホモ・デウス』が示す人類の未来

「OK、グーグル。私はどんな仕事に就くべきかな?」

「君の好きなこと、苦手なこと、信条、政治的な意見、どんなスキルをどのレベルで身につけているか、どんなソーシャルネットワークを持っているか、僕はかなり知っている。総合的に考えれば君は何もしないでいてくれるのが最善だと思う。なぜなら君のスキルでできることは、コンピュータアルゴリズムの方がずっとうまくやるし、もし君が動こうとすればアルゴリズムの最適な

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他者を否定して生きる、という生き方

他者を否定して生きる、という生き方

大人は生きていると自分とは異なる価値観を持つ他者に出会うことがある。

そのときに自分が取る態度は3つだ。

1. 影響を受けて自分の価値観を修正しようとする

2. 違う価値観であると容認する

3. 間違った価値観であると、否定する

実際にはこの3つの態度は入り混じることも多い。
受け容れようとしても心の奥底では怒りに似た感情が生まれたりと、多くの場合、葛藤は付き物である。

実際は確固たる

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サイボーグ化するか、自然回帰か。人間が幸せに生きる道って

サイボーグ化するか、自然回帰か。人間が幸せに生きる道って

最近ふと思う。

これだけ"知的労働でハードワーク"が当たり前ともなると、サイボーグ化したほうが"幸せ"な可能性も十分あるんじゃないかと。

私自身、体力もまるでなければ、心だって強くない。
自分の生産性にも限界を感じる。つい労働投入型になってしまい、さらに体力を消耗、休日はゆっくり休まないと体力的にはキツイけど精神的にリフレッシュするにはアウトドアもしなきゃと、またヘトヘトのまま次の平日を迎

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多様性ってなくちゃいけないものなの?

多様性ってなくちゃいけないものなの?

自分の前職の会社も多様性を掲げていて、いまの会社もそれを大事なものとして捉えている。

多様性が大切であることは感覚的にはわかる。でも、なぜ大切なのか、本当に人々にとってなくては困るものなのか、そんな疑問が湧いた。

とりいそぎだが、『生物多様性 - 「私」から考える進化・遺伝・生態系』(本川達雄著、中公新書) を読んで考察したことを記しておきたい。

まず本を読んで思ったことは、そもそも「人

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共感性が高くてデータを扱える人がマーケ界には必要だ(そうじゃない人は長期的に淘汰されていく)と思う

共感性が高くてデータを扱える人がマーケ界には必要だ(そうじゃない人は長期的に淘汰されていく)と思う

※すみません、パンは関係ありません。

マーケティング活動の大部分が自動化されつつある。AIが人々の行動の微妙な特徴をとらえ、ほとんど自動的にターゲティングの精度を高める。まだ人間がやったほうが効果が高いように見えることの多くも、近い将来コンピューターが勝るようになる。

その他の多くの分野で人間の仕事を機械が肩代わりしたように、マーケティングでも同じことが起こる。

投資すべきは、適切にデータを

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レコメンド時代のセレンディピティ枠

マーケターにとっての正義なんでもかんでもターゲティングが良しとされている時代である。企業のマーケティングはターゲティングなくして成り立たないとすら言える。企業はなぜターゲティングするのか。効率化のためだ。より少ない予算で、最大の効果を上げる。企業としての正義を追及したらそうなった。

ターゲティング精度が高まることの消費者への恩恵企業がよりターゲティングすることで、消費者にも恩恵があった。ある企業

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人間とは命とは死とは愛とは―ロボットとの対比から考える(DEATH FES. memo)

人間とは命とは死とは愛とは―ロボットとの対比から考える(DEATH FES. memo)

WIRED主催のDEATH FES. に行ってきたのでその備忘録として。

▼DEATH FES. by WIRED / Dec. 3, 2014 / Speaker: Hiroki Ishiguro, Keiichiro Shibuya (Special Guest)

最初に自分なりのまとめを。

まとめとか感想長年連絡を取っていなかった人がいたとして、その人っていうのは私の意識の中では生きて

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人間の能力が機械に「採点」されるレーティング時代が来る

人間の能力が機械に「採点」されるレーティング時代が来る

タイラー・コーエンの『大格差—機械の知能は仕事と所得をどう変えるか』を読んだ。AI(人工知能)の研究がこれまでどんな歴史を辿り、そしてどこへ向こうとしているのか、概ね理解することができた。前提知識が欠けすぎているので、この本について解説したり批評したりすることは、今の私には難しいのだが、数多くの指摘の中でもとりわけ私の心を揺さぶったトピックがあったので、紹介したい。

レーティング時代もっとも心揺

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