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インド旅行記⑨(エピローグ:日本に帰るまで)
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バラナシの、そしてインド滞在の最終日。朝6時頃に目が覚める。昨日の夜は、明日早く起きられたら最後に夜明けのガンガーでも見に行こうかなと思っていたが、もう日は昇ってしまっている。まぁこれはこれでいいかな。昔読んだ福永武彦の小説に、行くかどうか決めかねていた大事な待ち合わせを寝過ごしてしまった主人公が『ひとつの決定が無意識のうちに為されてしまったことにある種の心地
インド旅行記③(BHU訪問、インドの神に何を祈るのか)
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(前回までのあらすじ)
必死のパッチでバラナシの路地を抜けて、ゲストハウスに到着。最初はちょっと不安だったが、受け付けをしてくれたおじさんもどうやら良い人のようだ。
通された部屋も、古くてテレビこそないものの、綺麗に手入れされ静かで落ち着いていて、田舎の親戚の家に来たようなくつろぎ。壁は青く、かわいらしい黄色い花が描かれた陶器のプレートが付いたフックが備え付
インド旅行記②(デリー→バラナシ)
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ヘトヘトになっていつの間にか眠ったはずのニューデリーのホテルで、朝5時には目が覚めてしまう。疲れは取れたのか?そんなことすらもよく分からない。冷水シャワーを浴びて、朝ごはんが買えないか外に出てみる。
この時間ではさすがに街もまだ充分に目覚めてはおらず、道端では昨日の露店の営業そのままに横になって眠ってしまった人だとか、何か良く分からないけど今そこで起きたような
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』:喧嘩するところから始めよう。
飛行機の中で時間が有り余っていたため、一番軽そうなやつを、と思って軽い気持ちで見始めたが、無茶苦茶に良い映画だった。マーベルものはあまり好きじゃなくて触れずにいたのですが、昨今の作品はこんなにクオリティが高いんですか?それとも監督:ジェームズ・ガンだからこそ為せる業なのか。何にせよ彼が過去の失言でキャンセルされなくて良かった。劇中の台詞にもあるように「誰にでも二度目のチャンスはあるべきだ」と思う。
もっとみる令和4年2月文楽公演見聞録
陽性者が出てしばらく休演していたが、この日の公演はなんとか開催。朝一の第一部と昼からの第二部を続けて鑑賞。久々の国立劇場。
第一部は「ニ人禿」「御所桜堀川夜討 弁慶上使の段」「艶姿女舞衣 上塩町酒屋の段」の三幕。文楽の演目は大体3種類に分かれると思っていて、言祝ぎの儀式のようなめでたもの、軍記もの、人情ものに大別できると思う。この部はそれを一つずつ楽しめるお得パックですね。私はバシコーン!!とキ
バッハ『マタイ受難曲』:とびきりやさしい誇大妄想は罪か?
『マタイ受難曲』濱田芳通+アントネッロ @川口総合文化センター リリア
私にとっての『新約聖書』の位置づけについて
私は神を信じていない。いや、未だに信じることができていない、と言った方が正しいかもしれない。この世界を生きる上で、どんな形にせよ信仰を持つことができれば、それはどんなに力強い拠り所となるだろうか。新旧聖書やクルアーンをはじめ、マヤ神話の『ポポル・ヴフ』やオウム真理教の『STEP