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497.返済をするのをやめた、ある女性のお話【後編】
coucouさんのお仕事論⑱
〈返済がなければとても生活が楽になることは間違いないわ〉
そう、これが答えだよね。
「もし、返済がなくなる方法があればどう?」
「もちろん、そんな方法があるのならありがたいわ~」
子ども食堂でお世話になっている、お父さんとお母さんたちと集まることなった。そこで、子ども食堂の主催者さんたちもかなり苦しい状況の中で、主催者側がさらに何かできることはないか?何ができるか?何をすれば助けることができるか?自分たちはどうすればいいのか?とても簡単には結論が出すことができない問題を話し合うことにした。
現実は、ほとんどの人が借金をしている。住宅ローンはもちろん、車のローン、又は学資ローンとローンずけ、まさにローン地獄の真っただ中。
やっぱり、何を削るかといえば、まず、電気代、ガス代、水道料などの節約。でもね、そんなことでは追いつかないよね。
夏はクーラーが必要だし、冬は暖房。
日々の生活の中での節約は、限界がある。
そう、楽な人なんていないんだ、それが現実だよね~
coucouさんは、いつものブレーンストーミングの中で初めての全否定から始まってしまった…。
困った…。
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1.返済なんて、すぐにやめようよ~
coucouさんが全否定された理由はね、
「どうして、借金を返すのですか?
どうして返さなければいけないのですか?」
「coucouさんが言いたいことはね、その返済の一部のお金があれば、子どもたちにちゃんと食事やお菓子を与えることができるよね。じゃあね、もし、今借金がなかったらどうなの?」
「では、子どもさんたちの命と返済とどちらが大切なの?」
「ならば、どうして子どもたちの命を優先することができないの?」
これも当たり前の話だよね。
命の方が大切に決まっているはずだよね。
でもこの言葉が即発させてしまったんだね~
ここにいる、お父さんやお母さんたちは真剣に生きているんだものね。
だから、coucouさんはね、「もう、返済など、すぐにやめよう!」っていったんだ。だって、返済さえなければすぐに解決するのだから。
それに、この会にいる女性が話した、
返済がなければとても生活が楽になることは間違いないわ!
という言葉が全ての答えなんだものね。
彼らの否定する理由はね、
「恥…」
「恥ずかしい…」
「みつともない…」
「犯罪者みもたい…」
「街を歩けない…」
「人さまに顔を向けることができなくなる…」
「家族や親戚に何をいわれるかわからない…」
「選挙権がなくなる、海外に行けない…」
「仕事に差し支える…」
「何よりも負い目となる…」
「子どもたちがかわいそう…」
「烙印を押される…」
「人として…」
「生きていけない…」
「引っ越しを考えなければ…」
「嫌われる…」
「世間から嫌な目を向けられる…」
……その他、等~
一斉に声が出た…。
だから、coucouさんは事実だけを伝えることにしたんだ。
だってね、とてもプライバシー的な内容だし、考えるのは本人の問題で、誰かが強制するものでもないし、自由なんだものね。
だけど、みんなが共有、共感していることは「子どもたちが大切」「子どもたちの命が優先」という素晴らしい親たちだもの。今の時代は、子どもたちに食事も与えない、暴力を振るう、虐待、八つ当たりをする、酷すぎる世の中なのに、真剣に頑張っている親たち。
coucouさんは苦戦した…。
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2.自己破産なんて怖くない~
そして、批判は覚悟で事務的に「自己破産」のレクチャーをした。
また、この数年間でたくさんの人の自己破産を進めてきて、結果は感謝されていたからなんだ。
どうしても自己破産って言葉は暗く、じめじめしたイメージが残っているよね~
まるで犯罪を犯したかのように罪、罰、犯罪者?
当然かもしれないけれど、おかしいよね~
でも、もう、時代が違うんだよ。
まず、
恥はない
恥ずかしくない
みつともなくない
犯罪者にはならない
街を歩ける
人さまに顔を向けることができる
家族や親戚に何もいわれない
選挙権がなくならない、海外に行ける
仕事に差し支えない
何よりも負い目とならない
子どもたちがかわいそうにならない
烙印を押されない
人として当たり前
生きていける
引っ越しを考えなくていい
嫌われない
世間から嫌な目を向けられない
……その他、等~
coucouさんはね、こう説明した~
怖いものではない、国民の当然の権利、恥ずべきことなど何もない、と。
だけれど、通じない…。
これって、567と同じような気がする。
それぐらい暗く、悪のような固定観念のかたまりなんだもの…。
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3.固定観念を捨てるんだよ~
私たちって、どうしても固定観念を持つてしまう。それは、それでやむ得ないよね。固定観念自体は悪いことではないけれど、自分だけの主観で判断することが怖いこと。
それにね、coucouさんも固定観念のかたまりだけれど、どうしてそうなってしまうのか、と言えば、子どもの頃からの教えにあるんだよね。
「こうするべき」
「こうでならなければならない」
「ああしなさい」
「こうしなさい」
「これが正しくて、これが間違い」
その他、こうして学んできたんだもの。簡単にはこの固定観念(ある意味の洗脳)を外すことはむずかしい。
だから、「固定観念を外しなさい」なんて本もたくさん出ているけれど、わかっていても現実は無理だよね。
そんなに簡単に外せるわけがないよね…。
話し合いは難航した…。
だけど、coucouさんのブレーンストーミングが全否定された意味もわかるcoucouさんは人にお勧めしているけれど自己破産の経験者でないことなんだ。coucouさんはね、前にもnoteで話したけれど「夜逃げしない」「自己破産しない」「自殺しない」という、この3つの選択を捨てた。
そして4つ目の「存在する」ことを選んだけれど、この「存在する」ということは本当の命がけでなければできないし、普通の人は命を懸ける必要はない。coucouさんの場合は2ちゃんねるのひろゆきさんみたいに、すべてを背負いながら存在する道を選んだんだ。(特別で異常な選択)
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何の答えのないまま、時間が過ぎる…。
ここで主催者のこども食堂のお手伝いをしている40歳の女性が発言をした。
この彼女の言葉でこの特殊な固定観念が外れた~
「みなさん、実はね、私は自己破産をしました…。夫の会社が不景気で倒産してしまい。住宅ローンが払えなくなり、それ以外の返済もすべてできなくなりました。でも、相手方と交渉して利息だけを払い続けてきたのですが、やがてそれも払うことができなくなりました。せめて、利息だけでも、と支払い続けてきましたが、夫と二人でダブルワークで働いているのですが、それすらも、実際にはできなくなりました…。
家は売却したのですが、買った金額よりかなり低く残金が残りました…。
私もみなさんと同じ、自己破産って言葉が恐ろしくて怖くて、なかなか決断ができませんでした。でも、このままの生活が続けばいずれ家庭が自体が破産、崩壊してしまうのはわかっていました。
一番、辛かったことは、二人の子どもたちにちゃんと食事を出せなくなり、おやつも無理。二人の寝顔を見ながら『こめんね…ごめんね…』って泣きながら言い続けました。子どもたちも感じていたのでしょう。お腹がすいたとか、お菓子が食べたいとか、お小遣いちょうだいなんて、一言もいわないのです…。
ある日、子ども食堂からいただいたお菓子を自分たちで食べずに、私に食べさせようとしました…。
これが、私の限界でした…
もう、無理、もう駄目…
私はこんなに酷いことを我が子にしていた…
そして裁判所に相談に行きました。
どうして裁判所かというと弁護士さんに支払うお金もなかったからでした。そして、自分で自己破産の書類を書いて提出して認められ、免責をうけました。夫も同時に申請しました。」
会場が静まり返り、参加者の方たちの鳴き声が聞こえます…。
もちろん、coucouさんも涙が止まらない…。
彼女は夫とともに親、兄弟、友人、知人、もちろんカード会社からも借り入れして利息を払い続けていたのだけれど雪だるま式に増えてしまい数千万の借金だけが残り続けていた。
このことを人は責める人たちがいるよね。
「甘い…」
「馬鹿みたい…」
「人から借金までして…」
「やめればいいのに…」
ほとんどの人たちはこのように考えている。
(coucouさんも罵声を浴びた…経営者として失格だと、相手の弁護士に怒鳴られた…)
でもね、彼らは何も悪いことなんてしていないんだよ~
一生懸命に必死に生きてきたんだよ~
ただね、世の中のことがわからなかっただけなんだ。
それはね、
「借りたものは返さなければならない…」
「人様に迷惑をかけてはならない…」
「返済はきちんとしなければいけない…」
「約束は果たさねばならない…」、ってね。
そんなことは彼らにだってわかっているよ~
ただね、真面目過ぎ、正直すぎたんだよね。
失敗を繰り返し続けてきたcoucouさんから言わせれば、みんな思い込まされてきたんだよね。
こんなこというと、顰蹙を買うかもしれないけれど、
人間なんて、借りたものを返せないときもある。
人様に迷惑をかける場合もある。
返済ができなくなる時もある。
約束を果たせなくなる時もある。
こんなことも当たり前の話さ~
問題は、いつの時点で「踏み切るか?」「決断するか?」「現状を止めるか?」なんだよ。
そう、決断は早ければ早いほど助かるからね。
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4.『自己破産って思い込みの迷信なんだよ』
これが、私の限界でした…。
もう、無理、もう駄目…
coucouさんはね、この若いお母さんの決断に涙が零れた…。
この夫婦は何も悪いことなんてしていないのだもの。
むしろ、人生を家族のためだけに生きてきた、旦那さんと二人でね。
「そして、裁判所から免責を受けて無借金となりました…。でも、こうしてみなさんの前でお話しない限り、自己破産したなんて誰にも分らないし、誰も信じてはくれないでしょう。私たち夫婦は、子どもたちのために決断しました。結果は、とても幸せです。その恩返しにこの子ども食堂で仕事の傍らボランティアとしてお手伝いするようになりました。
このことを、ここで説明してくださっているcoucouさんから学びました…。coucouさんは、『自己破産って思い込みの迷信なんだよ』と教わって、このことの決断をしたんです。
coucouさん、確かに「迷信」でした…。
そして、手続きが完了したとき『おめでとう』と祝福されました…。
最後は、参加者の人たちが泣きながら拍手をした。
coucouさんの全否定となってしまったブレーンストーミングがここで本来の「肯定」の流れになったんだ。
久しぶりだけれどcoucouさんはね、大泣き~
自己破産ってね、『国が定めた救済制度』なんだ。もちろん、ギャンブルや遊興費などでの借金は認められない。
だけれども、ギャンブルや遊興費以外の普通の生活であれば借入金が5000万円あろうが1億円以上あろうが関係ない。
国民が国から定められた救済のための法律で何ら恥じることもない正当な権利なんだ。
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4.みんなで子どもたちを幸せにしょうよ~
人間って、自分のことばかり考えると何も見えなくなってしまう気がする。そしてね、とても深い苦しみを味わうようにできている気がするんだ。
だけどね、少しでもいい、人のこと、相手のこと、家族や子どもたち、かけがえのない人、愛する人のことを考えると「思い込みや迷信」「洗脳」って外せるように思える。
彼女はね、愛する夫と子どもたちの命を真剣に考えた。
すると、簡単に答えが出た。
もちろん、裁判所に行くまでの葛藤はあるよ。
でもね、そんな怖さや葛藤なんて軽減してまう。
そう、解決方法は愛しかない~
これが、私の限界でした…。
もう、無理、もう駄目…。
可愛いい、子どもたちの寝顔を見て泣き続けいた彼女の言葉がすべて、
もう、何にもいらないんだよね。
愛する子たちを守ることだよね。
coucouさんも幼い娘の顔を見て泣き続けた…。
そしてね、この子に命をあげようって誓った。
coucouさんの父や母も、coucouさんのために命を差し出した。
もう、これ以上のものはない、これ以下もないよね。
人はね、誰だって弱い者だけど、誰だって強い心を持てるんだよ~
だからね、たかがお金に、こんな紙切れに負けちゃあいけないんだよね。
自分の人生をこんな紙切れにかけちゃあいけないんだよね。
彼女の言葉を聞きながら、coucouさんはね、coucouさんを最後まで守り続けた父や母を想い出した…。この世を去ったって守り続けているのがわかる…。
自分のことも、人の子どもたちも、みんなおんなじ~
親子も、兄弟姉妹も、恋人も、愛する人も、好きな人も、友だちも、見知らぬ人もみんな命の固まりなんだもの、みんなおんなじ~
だから、みんなで子どもたちを幸せにしょうよ~
ここで、最後に、coucouさんのレクチャーがみんなに伝わった。
そう、ブレーンストーミングは参加者の人たちだけで答えを出せばいい。
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5.人生は何度でも新しくできる~
coucouさんです~
みなさん、ごきげんよう~
496.497「返済をするのをやめた、ある女性のお話【前編】【後編】」
はいかがでしょう?
本当はね、この内容はnoteで公表するのは躊躇していたんだ。
その理由はね、タイトル通り「返済をやめた」とか「自己破産」というテーマがあまりにも誤解されているし、思い込みや迷信も消えずに残り続けている遺物だからなんだ。
つまり、タブーなのかな~
それともう一つ、パソコンを打ちながらあの時の場面を想い出すと、涙がとまんなくなるからね。
でも、この涙は、悲しい涙じゃあないんだよ~
彼女の勇気ある告白と、愛する子どもを思う母親の素晴らしさに感動したんだ。きっとね、参加した方々もおんなじ。
みんな子どもを持つ親だものね。
本当はね、全国の子ども食堂なんて必要はないのだけれど、ほとんどの親たちが経済苦という実態。
その親たち、子どもたちにも罪なんてないよね。
何にも悪いことなんてしていないんだもの。
確かに、お金を貸す側に言わせれば、せっかく貸したのに返してくれない、酷い、騙された、信用していたのに、誠意がないとか気持ちがないとか、悪者扱いだよね。
coucouさんにはどちらの立場も理解できるよ~
だって、両方の経験と体験があるからね。
だけどね、「借りる側の責任」もあるかも知れないけれど「貸した側の責任」もあるんだよ~
(こんなこというと、みんなに顰蹙を買うかもね…)
だからね、そんなこというのなら貸さなければいいんだよ~
人生って、だれでも一度きり、だと信じる。
だから、失敗すると後悔だけが残り、トラウマになる場合もある。
だけど、何度でも、何度でもやり直せるとしたら、どう?
やり直せるんなら後悔やトラウマなんて減るかもね。
個人だって、会社だっておんなじ~
会社を経営する、社長になる、商売を始める、実際は何をやるにしてもリスクは存在するけれど、会社が倒産したらそれですべてが終わるわけではないよね。
また、二度と事業が出来なくなるわけでもない。
人生だって、二度でも三度でも、何度でもやり直しできるように、会社も同じく何度でも、何度でも再生し、再びやり直すことができる。
coucouさんだって、会社を何度も潰して、何度もやり直しながら創業してから40年を超した。
そしたら、事業を振り返って考えたら、生涯終わりのないことに気づいた。終わるときはこの世を去るときか、嫌になったときだけかもしれない。
このお話には、後日談があるんだ~
彼女が、旦那さんと、子どもたちをcoucouさんのところに連れてきてお花を届けに来てくれたんだ。そしてね、滅多に感謝なんてされないcoucouさんなんだけれど、お二人に握手を求められて感謝された。
泣き虫coucouさんは涙が止まらない~
素晴らしい夫婦だ~
そしてね、coucouさんに報告してくれたんだ。
15人のお母さんたちの6人が自己破産をして無借金になったという報告と、彼女がその人たちと一緒に裁判所に同行してくれたことだった。
ああ~
なんて素晴らしい、おかあさんたちなんだろう~
みんな~
幸せになって欲しい~
【前編」【後編】の2部作となり、とても長い文になり、それでも読んでくれて、coucouさんは嬉しく思います。
ありがとう~
また、あしたね~
みなさんも全国にある子ども食堂を応援して欲しい~
coucouさんのホームページだよ~みてね~
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