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花火

どうも西尾です。

今日の大阪は晴時々曇・最高気温36℃の予報で(Yahoo!天気より)、今日も非常に暑くなりそうな一方、東北地方では大雨に見舞われております。

早く落ち着いた天候になって欲しいと願うばかりです。


花火

一昨日、天神祭の花火を見た。

ああ、もう花火の季節か。

確かに、スーパーやコンビニ、ホームセンターに行くと、手持ち花火などを多く見かけるようになった。

実家暮らしをしている頃は、毎年7月後半に花火大会が行われていた。

今ではシャッター街となった商店街に多くの夜店が軒を並べて、普段は人の少ない商店街も、この日ばかりは多くの人で賑わった。

ベビーカステラが好きだからよく並んで買っていたのを思い出す。

ドラえもんやピカチュウの型をしたものだった。

やきとうもろこしや焼きそば、唐揚げの匂いが辺り一面に漂い、浴衣姿の多くの人で溢れていたかな。

下駄の足音が懐かしいな。

カランコロン、カランコロン。

あの響きが好きだった。

気がつけば時刻も20時を回る。

花火の打ち上げは20時からだった。

人の群れの中を歩いていると、音が聴こえてくる。

ヒュ〜、そして次の瞬間、色とりどりの火花が楕円を描くように夜空に浮かび上がる。

打ち上げられた花火玉が上空で炸裂する時の音、耳から聞いているはずなのに、私の体の奥深くで炸裂しているかのように、重く体中に響いた。

もう始まったかと思い、急いで自宅へと戻る。

自宅の2階からは花火が綺麗に見える。

誰もいない、私だけの特等席でベビーカステラを食べながら夜空に浮かび上がる花火をいつまでも見つめていた。

あれから数年。

今ではその花火大会も無くなった。

コロナが流行してからだった。

コロナが明けて再開されるのだろうと思っていたが、結局、再開されることは無かった。

地元の会社や商店、組合などがお金を出し合って毎年花火大会を開催してきたらしいが、コロナの影響や人手不足により事業を廃止したりして、お金も以前ほどに集まらなくなったらしい。

夏の風物詩であった地元の花火大会は今はもう無い。

地元に帰省しても、シャッター街となった商店街は変わらずシャッター街のままであった。

誰も歩いていない。

あの時は確かに多くの人が歩いていたのに。

多くの夜店が軒を並べて、食欲を唆る美味しそうな匂いが漂い、浴衣を着た多くの人で賑わい、笑い声や話し声が聞こえ、下駄の心地よい足音が響き渡る。

今はもう、私の思い出の中だけになってしまった。

そんな光景はもう見られないのだろうか。





以上になります。

お読みいただきありがとうございました。


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