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忘れていた恋の話を。

今日はまた、わたくしの痛い過去恋の話でもしましょうかね。

(スナックすなおへようこそ🍸
   どうぞゆっくりしてってくださいね)


私は過去 恋愛をした相手とすっきりと円満に別れられたことがあんまりないんだけど、今日の話に登場してもらう彼とも、例にもれず憎み合うような形になりお別れをしてしまいました。

瞬間湯沸かし器型恋愛で お互いに強く惹かれ合ったんだけど、コミュニケーションのしかたが下手くそだったために、すごく傷つけ合って離れてしまったんだよね。


その人のことは記憶の奥のほうに葬り去ってずっと忘れていたのだけど、最近ふと、今の彼の笑った顔を見ていて、その人の記憶が蘇ってきたのです。


そうだ。今日の話は大好きなSarah Kangさんのこの曲と一緒に楽しんでもらえたらとってもうれしいです。この曲ほんとすきなんだあ。聴けば聴くほど沁みるのだ。。


恋愛の話ばっかしてるとあんまりいいイメージ持たれないのかなーってなんとなく感じるけど(被害妄想。笑)、

たぶん私が恋多き女だったのって、恋をしてたくさん傷ついて大人になるってことが、天から与えられた(自分で選んだともいう)今回の人生の修行だからなんだろうなって思ってる。

人によっていろんなチャレンジを与えられている中で、私はそれがたまたま恋愛だったってだけなんだよね。知らんけど。


さて。今日登場してもらう彼のことは、本名から一文字もらって崇くん(仮名)としましょうか。

私より10こちょっと歳上だった(とおもう)崇くん。


ある秋の日に 当時私が働いていた会社に中途採用で入ってきて、ひとめ会うなり「前にもどこかで会ったことありませんでしたっけ」なんていうコッテコテの口説き文句を 真っすぐに目を見つめながら平然と放った崇くん。

職場でしかも初対面なのに そんな “強いオス” 全開で向かって来るなんて、随分自分に正直な人ね(この人相当女好きなんだろーな)と思ってちょっと引いたけど、毎日話すうちに なんか仲良くなっていったんだよね。


押しに弱いチョロい女の私が、積極的にコミュニケーションを図ってくる崇くんに特別な感情を抱くまでに、そう長い時間はかかりませんでした。


でも、甘い時間は続かず、感性や価値観の違いから 一緒の場所で仕事をしていくうちにどうしても馬が合わなくなり、二人の間の心の歯車が狂っていきました。

心の距離の近さをいいことに、お互いにズケズケと憎まれ口をぶつけ合うようになってしまったんです。


未熟な私は、相手の頑張りやプライドを否定するような言葉ばかり並べ立ててしまいました。

「全然尊敬できない」とか。←仕事頑張ってる人に一番言っちゃいけないやつ。


次第に私は彼を避けるようになり、逃げようとする私に崇くんはモラハラ炸裂。

そんな感じで 二人の関係は完全にぎくしゃくしきってしまい、あーもう生理的に無理。この人とこれ以上関わりたくない。というところまでいってしまいました。

お互いにあんなに惹かれ合ったのに、恋とは儚いものですね。



それ以来 私の中には、崇くんへのトゲトゲした感情だけが残っていたように思っていたのですが。(というか存在自体忘れてたわけだけど)

この間、大好きな彼の大好きな笑顔を見ていて、「あ、私、崇くんの笑ってる顔が大好きだったんだ」って、なんか思い出したんですよね。


嫌な記憶ばかりが残ってしまったと思っていた二人の関係だったけど、私、たしかにあの人のことが好きだったんだなって思ったら、

心の奥にあった冷たくてカタイものが、すーっと溶けていったような感じがしたんだ。

長い間、帰る場所を失って迷子になっていた「大好き」の気持ちの行き場がやっと見つかったような、何かが許されたような、そんな感じがして、胸がじんわりあったかくなって涙が出た。


怒りとか苛立ちとか悲しさとか寂しさとか、そういうガチャガチャしたものの奥のほうに落っこちちゃっていた大事な宝物を、やっと見つけて拾い上げられたような、そんな気持ち。


そういえば、忘れてたけど、崇くんに最後に送ったLINEには、たしか「崇君の笑った顔が大好きだったよ」って、書いたんだよな。

散々傷つけあったのに最後だけキレイな自分を相手の中に残そうとするなんて汚い女だなと自分でも思ってたけど、

でも、それはいろんなこと抜きにして一番伝えたかった、私の本当の気持ちだったのかもしれないね。


………


昔聞いた言葉で、「男の傷は男で癒される」なんてのがあったけど、ホントにそうなんだよな。

(今の)彼の笑顔見てたら、今までの全部が報われる気がするんだ。


好きな人の笑ってる顔って、なんでこんなに愛しいものなんだろうね。

この人の声聞いて この人の笑った顔見てたら、他になんもいらねえなって本気で思ってしまうのよ。


私ね、大人の男の人がふとした時に見せる 羊みたいなふわふわの笑顔って、ほんとに地球の宝だなっておもうの。

彼らがいつも少年のように純粋な顔で笑えるように、私はそのために存在したいとさえ思ってしまうもん。


それにさ、仕事頑張ってる今の彼の姿を通して、こうも思ったわけよ。

真剣に仕事に取り組んでる姿を見せてくれていたのって、ああ、崇くんの精一杯の無言の愛情表現で求愛行動だったんだなって。


仕事を頑張るって、愛しい人を見つけた男性にとって、これ以上ない愛情表現なのかもしれないよね。

崇くんだって、口先だけじゃなくて しっかり目に見える圧倒的な成果を出してかっこいい姿を見せたいって、きっとそう思って頑張ってたんだろうなーって。

そう思うと泣けるよね。

まー人の気持ちなんてわかんないけどね。



でもさあ、聞いてよ。

崇くん、既婚者だったのよ。その上、出会った当初からパートナーは妊娠中だったらしい。

見抜けなかった私もその程度ってことなんだけど、随分と好きになってしまってから会社の知人を通して知って、めっちゃショックだったよね(笑)

彼が本当に認められたかったのって、私じゃなくて奥さんだったんだなって、静かに思ったよね。


ほんとさ、見る目ねーのよアタシ。

今となっては全部愛しい過去の話だけどさ。

(パートナーのかたにしたらとんでもない話だと思うが)(でも謝りたいとかは全然思わない)


はーー。


今もまだ人生の道半ばだけれど、この人生でたくさん(たくさんでもないけど)人を好きになって失恋してきたのって、本当に出逢いたい誰かを探していたって気がしているんだ。

それは今だいすきな彼のことなのかもしれないし、これから出逢う別の誰かなのかもしれない。

結末はこの命を終えるときまで きっとわからないけれど、今回の人生のおそらく最大のテーマである『恋する才能』を大切に愛して、これからも生きていきたいなっておもいます。


あーなんでかわかんないけど、今私めっちゃ泣いてる。

悲しくも嬉しくもないのに、なんでだろうね。


ではまたね。




………


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