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K-POPにまつわる戯言

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敬愛するK-POP文化についてあれやこれやと分析・考察します。 いちファンの戯言なので変な事言ってても気にしないでください。
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NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #0

NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #0

2022年7月22日の深夜0時。”NewJeans”は前触れもなくミュージックビデオを世に放ち、8月1日に鮮烈なデビューを果たした。

本記事は未だその衝撃の余韻を残す5人組ガールズグループ”NewJeans”に関する分析・考察記事である。
以下、本記事の目次を提示するが、長くなってしまったので分割して投稿していきたい。

1章 はじめに
 1.1 背景と目的
 1.2 免責事項
 1.3 既往

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NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #1

NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #1

1章 はじめに1.1 背景と目的

私がこの記事を書いている理由は、端的に言うとNewJeansにハマってしまったからである。

リリースされた4曲は繰り返し聴き、MVも何回も見ている。次々と公開されるコンテンツも漏れなくチェックしているし、アルバムもBluebook ver. の6形態を購入済みだ。

一見、上記の行為は健全なオタ活のようにも見えるが、一つ大きな問題がある。

そのクリエイティブ

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NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #2

NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #2


2章 NewJeansが体現する思春期像(前編)2.1 "思春期像"という仮説

ミン・ヒジン氏のインタビューを引用した部分でも述べたが、NewJeansのMVやアートワーク、楽曲をみるに、何か個別の参照元があるというよりは、膨大なインプットを噛み砕き再構築された作品群であるように思う。

よって、楽曲ごとにMVの表現も異なるし、楽曲自体も各曲特徴が際立っている。しかし、その全般において、なにか

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NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #3

NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #3


2章 NewJeansが体現する思春期像(後編)2.4 HurtのMVを通して写し出される自らのイノセンス

"Hurt"は3曲目のMV投稿であり、Attention→Hype Boyという流れからして、大きな期待の元に待たれた。

そして、いい意味で予想は裏切られる。

"顔"との対峙を促すシンプルな構成

上記2曲ののような大掛かりなロケによるMVからは打って変わって、HurtのMVはメンバ

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NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #4

NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #4


3章 NewJeansに抱く親近感の正体3.1 ローファイかつハイクオリティなアートワーク

K-POPファンの間でも、NewJeansのアートワークには大きな注目が集まっている。SNSの反応を見ると、アートワークへの感想として、”かわいい””おしゃれ””かっこいい””欲しい”といった前向きな感想が多く見受けられる。

恥ずかしながらこれまでアイドルのアルバムを複数枚購入したことはなかったが、今

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NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #5

NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #5


4章 第4世代K-POPガールズグループが作り出すリアリティ(前編)ここまで、NewJeansが作り出すリアリティについて、デビューアルバムのEPにまつわる様々なクリエイティブを分析することでその輪郭をあぶりだすことを試みてきた。

↓これまでの記事(長い)

思ったよりかなり、長くなってしまっている。。。
どうせなら、無限に章を作って終わりのない論考みたいになったら面白いかもしれない。
サグラ

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NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #6

NewJeansが作り出すリアリティとその行方 #6

4章 第4世代K-POPガールズグループが作り出すリアリティ(中編)

前記事では、STAYCとLE SSERAFIMを取り上げ、アイドルという人間のリアリティについて概観した。
ノンフィクションに近い部分を見せることは、ビハインドを一つのコンテンツとして成立させたK-POP産業の流れを汲みつつも、一歩先を行ったリアリティの作り方であった。

↓前記事(長い)

NewJeansのリアリティを特定

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