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#失恋

【詩】悲しみの糸巻きを止めて

【詩】悲しみの糸巻きを止めて

あなたが運命の人かなんて
分からない
あなたが私をどう思ってるか
なんて分からない

でも、あなたを悲しませると
悲しくて心が折れそうになる

過剰な防衛反応で
あなたを失ったことが
関係を壊したことが
あなたと同じ人間同士で
あれなかったことが
自分を大切にできなかったことが
悲しくて前に進めない

あなたがいなきゃ生きていけない
私ではないはずなのに
もう1人でも大丈夫なはずなのに
心が空っ

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【詩】つみびとの灯火

【詩】つみびとの灯火

君への後悔で
柄にもなく
占いなんかやっちゃって
また神様に叱られた

見捨てられ不安と不信感で
関係を壊した上に
君の気持ちを知りたいなんて
「不届き者の罪人に等しい」
ということらしい

最もな話だ
僕は疲れる度に 面倒が嫌で
神様の意思に反する
嘘を重ねてきた

だけど 歌うたいの友達は
占いにハマる暇があるなら
僕に全てを焼き尽くす炎を
消す力があることを
君に伝えるべきだと言うんだ

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【詩】富士の頂で吠える

【詩】富士の頂で吠える

君と打算じゃなく
素直に
心を開く関係でいたかった

だけど迷路の途中で
葛藤や嫉妬と劣等感や執着の
沼にはまり、足をとられた
自分の道も分からないまま、
君と迷路のなかを彷徨い続けていた

私は自分に自信がないから
君の夢にのっかろうとしていたのかもしれない
それが2人の軛(くびき)に
なってしまった

だけど
七尾旅人より優れていなくても
大切に思っていた気持ちは
嘘じゃない

君の不器用な人

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【詩】酔拳の夜は明けて

【詩】酔拳の夜は明けて

酔拳ばりに
酔ってギター振り回して
歌ったあと
ヘベレケで女の子に囲まれて
「幸せやわあ」と呟いて
俯いた女の子に
声をかけ続けたからって
誰も君を捕まえたりはしないさ

だって、もう既に君は
謝ったじゃないか
充分反省したじゃないか

言葉を押し付け過ぎた君との最後の夜
お酒と傷つきストレスで
らしくない虚像を演じる君が
酷い男どもとダブって見えて
巡査に通告すると言っただけさ

それでもまだ君

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【詩】リラックマの休息

【詩】リラックマの休息

リラックマの着ぐるみを着て
オザケンを聴きながら
ぐっすり眠り
失恋の傷を癒やすことで
僕から逃げた君を解放してあげたい

人知れず茨の森を全力で
駆け抜けた僕の休息なら
それができるかな

男の欲望は微笑ましく受け流されるのに
月の怒りや悲しみは恐れられるのは嫌

だから、力士の如く
大らかで包容力のある
人間になりたい

今更信じて貰えない
だろうけど
愛おしい存在がいるから