無意識に求め続けてしまう同じ構図|ライフキャリアコーチへの軌跡(5)
新入社員の頃は「他人から課題を与えてもらう」環境でやりこなすことに必死でしたが、できることも増えてきて自信も付いてくると同時に、だんだん慣れにより日常が同じことの繰り返しに感じ始め、それまで忙しくてしばらく頭の中に浮かぶことなく離れていた「自分は何をしたいんだろう」という疑問の声が再び頻繁に現れ始めるようになりました。
新しいことを吸収することに必死だったそれまでは「今が楽しいからいいじゃん!」という気持ちで誤魔化していましたが、それができないくらい仕事に慣れてしまい、浮かんできたその声を聞き流すこともできず、疑問と向き合わざるを得なくなりました。しかし、それまでも結局自分のやりたいことに向き合うことを避けて過ごしていたので、急にそこで上手に向き合うことができるわけもなく、ただただまた新卒就活のときのような不安の波が押し寄せてきました。
しかし、誰がどこで見てるのかわかりませんが、なぜかそういうタイミングにちょうど新たな課題を与えられるのですよね。突然辞令が出て、全く違う畑の部署に異動することになりました。それが自分にとって人事の仕事の始まりです。人事課で働くことは、それまで視野に入れたこともなければ、希望も出したこともない職種でした。入社してから数年間積み上げた知識が完全にリセットされた感覚で、もっと今の部署で成長したかったのに!と当時は反抗意識も芽生え気味でした。しかし、今思うと当時の私は仕事に慣れて刺激が減ってモチベーションが下がっていると周りからは見えていたのかもしれないし、もっと俯瞰的にみると気づかずうちに自分から「新たな課題・刺激」を求め始めていて、それが叶ったパターンだったのかなとも振り返ります。
つまり、どんなに新しいことを求めているようでも、意識しない限りそれまで自分が親しんできた「他人から課題を与えてもらう」という状況が実現する環境、その枠の中から出ないで済む新しいことを求め続けてしまっていたのだと思うのです。そこに身を置きさえすれば「自分は何をしたいんだろう」という疑問が出てくる時間も必然的に減りますし、その避けてきた疑問を考えないで済みますから。その条件を満たせる環境を選ぶ思考が自動的に動いていたのだと思います。
一方で、実際に部署異動をすると、それまでは自分の裁量で業務をさせてもらっていたので、始発出勤し終電帰りすることもあるいわゆる忙しい働き方をしていましたが、異動先では一から新たに学び直すことになり、最初から残業するほどの業務はなく、定時に出社して退社する働き方にリセットされました。突然、極端に仕事の内容も働き方も、周りの環境も変わったことに拍子抜けして、同時になぜか「自分はもう必要とされていないのかも」という自信喪失の方向に陥っていきました。それほどに体力も気力も残った状態で帰れる環境がどれだけ恵まれているかということに、まだまだその当時は気づいていなかったのです。
次に続く・・・
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