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読書・講演記録

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#読書

「君たちはどう生きるか」は「何者かになりたい」と考えるモブキャラこそが読むべき名著

「君たちはどう生きるか」は「何者かになりたい」と考えるモブキャラこそが読むべき名著

宮崎駿が原作・脚本・監督を行った映画「君たちはどう生きるか」と全く同じタイトル(ただし内容は全く違う)の名著、吉野源三郎著の「君たちはどう生きるか」を読んだ。

自分の子供用に買ったのだが、子供がまだ全く読む気配を見せていないので先に自分がこっそり読んでしまった。

この著作は題名の通り、どう生きるべきか(How)について書かれた本である。

一方で、何をすればいいか(What)となぜ生きるか(W

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証券アナリストジャーナル読後メモ:金融デジタライゼーションの進展に伴う制度整備by 中島淳一

証券アナリストジャーナル読後メモ:金融デジタライゼーションの進展に伴う制度整備by 中島淳一

https://www.saa.or.jp/dc/sale/apps/journal/JournalShowDetail.do?goDownload=&itmNo=36914

証券アナリストジャーナルを2010年頃からずっと購読している。著名な学者そして経営者の貴重な講演や論文を閲覧できることができ、大変勉強になっている。年会費18,000円は維持コストとして高い、という声も周囲でよく聞くが、月

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福翁自伝(福沢諭吉著、現代語訳)を読んだ

福翁自伝(福沢諭吉著、現代語訳)を読んだ

日本国紙幣のうち最も高額である一万円札の顔である福沢諭吉。この度一万円札の顔が渋沢栄一に変わることに伴い、福沢諭吉の著作である「福翁自伝(現代語訳)」を読んでみて、改めてどんな人物であったのかを自伝を通して探ってみた。

佐賀県唐津市というやや閉鎖的で封建的な社会の中で生まれ育った諭吉は、神社の御神体の石を他の路傍の石と交換し、神の罰当たりは存在しないと確証した少年時代を送った。その後は酒に浸りま

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インデックス投資は勝者のゲーム

インデックス投資は勝者のゲーム

1975年にバンガードグループを創設したインデックス投資の父、ジョン・C・ボーグルの著作。新NISAも開始された2024年初頭に改めて読み返しておきたい本とのことで、以下簡単に内容を要約してみた。

長期的に見れば、インデックス投資こそが勝者のゲームであることは過去の米国株式相場を見ても明らかだが、それを始めるタイミングについても気になるところ。2024年初の現在、どうしても割高感が否めず、分散投

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セネカが「生の短さについて」で語っていることはホリエモンの人生哲学に通じる部分が多い

セネカが「生の短さについて」で語っていることはホリエモンの人生哲学に通じる部分が多い

”タイム・イズ・マネーという言葉は間違っている。お金なら増やすことも可能だ。しかし、時間だけは誰にも増やすことができない。まさしく有限の「命そのもの」であり、タイム・イズ・ライフなのである。”とはホリエモンの言葉だが、既に2000年前にローマ帝国の哲学者、セネカが同じようなことを言っていたことに驚かされる。いや、セネカがホリエモンと同じことを言っていたのではなく、ホリエモンがセネカという歴史上著名

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本田宗一郎「夢を力に」を読み返す

本田宗一郎「夢を力に」を読み返す

大学時代に読んでいた「本田宗一郎 夢を力に」を見返しました。誰もやっていないことをやり、人のマネを極端に嫌い、時代のニーズをうまく読みとってオートバイをヒットさせ、高い目標を掲げてF1世界一を目指し、好きなことを仕事にする。誰もやっていないことに仕事のやりがいを感じ、自社製品に対して高い要求水準を設定し、自分の好きなことをやっていた方という印象です。

以下、読んで心に残った部分です。

あとで考

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