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深き闇と向き合い、心の解放、そして再生。小説「闇の守り人」★4

女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷・カンバルへ。異世界ファンタジー冒険物語。シリーズ第2弾。

1999年(文庫2007年)上橋菜穂子

序章 闇の中へ
第一章 闇の中で眠っていたもの
 1 ヒョウル<闇の守り人>
 2 ルイシャ<青光石>
 3 ユーカ叔母の施療院へ
 4 <カンバル王の槍>
 5 陰謀の素顔
第二章 動き出した闇
 1 洞窟の石の匂い
 2 捕獲隊
 3 毒を塗った穂先
 4 ティティ・ラン<オコジョを駆る狩人>
第三章 <山の王>の民
 1 王の使者来たる
 2 ジグロのふたりの甥
 3 牧童の秘密
第四章 <ルイシャ贈りの儀式>
 1 老ラルーグ
 2 山の底へ
 3 儀式のはじまり
 4 弔いの槍舞い
終章 闇の彼方

あとがき「闇を抜けた、その先へ」
解説「闇の守り人に寄せて」神山健治

~だいたいの流れ~
バルサ、故郷のカンバルに向かう。
洞窟、過去の記憶、少年少女(カッサ&ジナ)を助ける。外に出て、別れる。バルサはスラ・ラッサル(市場へ)、準備。叔母ユーカのもとへ。カッサ牧童の所へ、石の匂い、ユグロがカームとドムを派遣、バルサ捕まるが、戦闘、毒を受ける、ティティ・ランに会う、老牧童に治療してもらう、ユグロの所に使者、山の底の扉が開いた、儀式にシシームを従者に、カームの思い、カッサ&ジナがバルサと再会、カームとカッサ、牧童の秘密、危険な計画の兆候、トト長老にカッサの用心棒を依頼される、ユーカがラルーグ説得、ラルーグはカグロのもとへ、バルサたち山の底へ向かう、儀式場に着、はじまり、カッサ乱入、バルサVSユグロ、青い人影ヒョウル<闇の守り人>、弔いの槍舞い、なんだかんだで無事終了。
バルサ、カッサ&ジナ達に別れを告げ、新ヨゴ皇国へ。

2巻目~。バルサが心の刺抜きに、故郷カンバルへ。闇と向き合うということで、メインは洞窟か。そのせいか、ちょっと地味か。(そんなことない?)闇からの開放という面では深みを感じるものだと思うけど。

今回は、バルサの解放とジグロの鎮魂みたいな。それに、カンバル王国・ユグロの計画が交わる。その他ジグロ関係者も真実を知り、少年カッサの成長、また、精霊?の類もちょこちょこと。

カッサ&ジナは、今後の素晴らしい成長が期待できる有望株だなー。またでてくるかな。となると牧童たちもいいなー。ユーカ叔母も。カームも良さげだし、また出てきてほしーなー。

「~。わたしね、とにかく、まず、自分が見たり感じたりしたことから、判断したいの」ジナ

最初と最後が洞窟、心の闇に入って行って、きちんと向き合い解決させ、出てくる感じ。洞窟=闇の恐ろしさが強調され、やはり、自分の闇と向き合うことの難しさが伝わってくる。

そして、闇が深ければ深いほど、ルイシャ(青光石)の美しさ、輝きが増すようだ。(きっと) 闇と光。危険なところに宝はある。逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ…。

ということで、自分の心の底にある闇を見つめてみよう。そんな感じだから、この作品は子供より大人が好きなんだろう。(1作目は子供が好き)と、上橋菜穂子さんのあとがきに書いてあったと思う。

「人を助けるのは、人を殺すより難しい。そんなに気張るな」ジグロ

最後には、バルサの心は解放され、そして再生していく。まだまだ「守り人」シリーズは続いていくけど(あと10巻くらいあるのかな?)、今後どんな展開になっていくのか、Rebornバルサの活躍が楽しみ!

P.S. 前作でチャグムを守ってる時、幸せだったと語るバルサ。そうかー、幸せだったのかー、とても大きな経験だったんだなー、と。まあそれで、今回の故郷(古傷)への旅につながる訳だけど。にしても、前回の用心棒代の話があったが、「つましく暮らせば十年は食うに困らぬほどの報酬だった」と。一国の王子を救って!?ちょっと安いんじゃないかと思うわー笑。金じゃないし、どーでもいいかもしれないけど、気になった。


「闇の守り人」漫画版!

★\(^^)/☆

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