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神猿降臨! ''場違い''の可能性…「SARU」五十嵐大介 ★4,5

2010年・全2巻 五十嵐大介

ノストラダムスの予言。
王恭廠大爆発、ツングースカ大爆発、フォークランド紛争。
蘇るコンキスタドール、フランシスコ・ピサロ。
無くなる、聖人フランシスコ・ザビエルの遺体。

取り憑かれた少女イレーヌ・べアール。
謎を追って動くバチカン公式エクソシスト、カンディド・アマンティーニ。
記憶を無くした僧侶ナワン・ナムギャル。
そして、フランスに留学中の奈々。

世界で何が起こってるのか。
イレーヌの語る話。
謎を追って動き出す、この四人。

こんな話だったかな?

これもまた、興味そそられまくる、
神話・伝承、謎の事件、偉人、聖地、魔術・魔法
そんなんが混ざりあった、
世界を救う物語で、(ハリウッド映画みたい)
ワクワク、ドキドキ。

なんと言っても、「猿」だね!
孫悟空っていうキラーワードに、
それに似た?同一神?がたくさん、
チベットのハルマンタ、アステカのトラロック、英国マン島のドゥナェー、
インドのハヌマーン、バリ島の内臓を晒す者ランダ、エジプトのトート、
錬金術の父ヘルメス・トリスメギストス(三重に偉大なる)=メリクリウス
いずれも、天候に関係して、猿の姿?
こういうので気分上がっちゃうな〜
で、
それの身外身(分身)のうち、二体が戻らず、独自の進化を遂げる。
一つは精神特化で、もう一つが肉体特化。
この戦いがメイン。
どちらかが強くなれば、片方は弱くなる。
そういうバランス、均衡を保っていたが、
肉体猿派のピサロが手に入れたアロンの杖の影響?で
黒魔術が強くなり、分散した精神猿を消し始める。
そして肉体猿が復活し暴れる。
それをなんとかしようと精神猿派が頑張る、ていう感じ。

その中で、
記憶を取り戻すナムギャルや消えたザビエル、
一般人の奈々の役割なんかの謎が、
明らかにされていくんだけど、それがまた良い!
ザビエル最強、本気出したら、肉体猿倒せるんじゃね?笑
奈々の役割の設定好きだな〜。良いラストだったよ。

「本来、ダンスの起源は神と語り、魔を封じる身体言語だった…」
カンディド

「場違いな奴はいたほうがいい。''場違い''って事は、それまでとは別の可能性だ。混沌とした状況の時には、可能性はたくさん抱えといたほうがいいのさ」イレーヌ・べアール(猿)

「風に実体がないなんて、一生部屋の中でマスかいて死んでいくヤツらの言うことさ」 ロマのビエラ・カリ

「人間は物質であると同時に聖なる空間でもある」 
カンディドが尊敬するエクソシストの言葉


あと、興味深かったのが、

魔都トリノ。こんなんあるんだ〜。
白魔術の大三角「プラハ、リヨン、トリノ」
黒魔術の大三角「ロンドン、トリノ、シカゴ」

あと、スイスのロマの迫害。
人種と文化の殲滅。1926~1972年。

それから、バチカンの情報網て
ホントに凄いのかな〜?

ナムギャルは弥勒?

本の表紙の立体加工されてる文字が、
何書いてあるのか知りたい。フランス語?

そういえば、失われた聖櫃、契約の箱が、
日本にあるていう都市伝説あったよーな。

「「小さな事」を侮ってはならない。お前たちが気にも留めぬ小さな事が、世界を変える''兆し’’かもしれないのだから」フランシスコ・ザビエル




五十嵐大介と伊坂幸太郎の競作企画。↓




その他、五十嵐大介作品記録。↓


★\(^^)/☆

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