#恋愛
夢見る紅茶【オリジナルSS】
夢見る紅茶
一体私のなにがいけないっていうのかしら。初恋のレン君も、3年3組のテツヤくんも、中学のショウゴ先輩も、誰も私のことを好きになってはくれなかったわ。私は恋が敗れれば敗れるほど、どんどん恋に、誰かに愛されることに憧れていったの。そしてついに運命の人を見つけたわ。大学のミスターコンで優勝した北山君。背がスラッと高くて、切れ長の瞳が色っぽい彼に、私はもう夢中になったの。でも彼の周りにはいつも
W/X/Y【オリジナルSS】
W/X/Y
空腹で目が覚めた。スマホを手に取るけど充電をし忘れて電源がつかない。視線を横に送ると、隣で枕を抱えながら彼女はまだすやすやと眠っている。その姿にちょっとニヤけてしまうのはやめられない。起こさないようにソッとベッドを抜け出し、キッチンに向かう。時計は10時半を回ったところを指していた。
昨日彼女が満面の笑みで「やっと買えた」って喜んでいた食パンがまだあるので、それを使うことにする。卵