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ロイヤルホストで絵画のような朝飯を食う。

斜に構えた飯を食うのが好きだ。

例えば、蕎麦屋でカツ丼だけ頼んで食べるとか、牛丼屋に来て卵かけ朝食食べるとか、『この店に来たらまず間違いなくこれ頼むだろ』っていうメニューをあえて無視して食うのがなんか楽しい。普段は誰よりもオーソドックスな飯を好む私だが、たまに反抗期になるとハズした飯を食いたくなるのだ。

で。私が引っ越した家の近所には、
高級ファミレスの雄こと『ロイヤルホスト』がある。

私の地元である九州発祥のファミレスながら今まで一度も足を踏み入れたことのないロイホ。行ってみたいな〜と思う一方、都心にはなかなか店舗がなくて大阪に来てからも立ち寄ることはなかった。

ある日曜の朝、早く起きて家事を済ませた私は意気揚々と自転車に乗ってロイヤルホストに向かった。お目当てはそう、ロイホの朝飯を食うためだ。一度でいいから食ってみたかったメニュー「和定食」を食べるためだ。ここでえ?ロイホなのに和なの?と思った方はきっと多いだろう。まあとりあえず読んとけって。いいもん見せてやるから。

日曜の朝にもかかわらず(というか日曜の朝だからという言い方が正しいのかもしれないが)店内は大盛況。ファミリーを中心に、談笑しながら朝飯をみんな食ってる。もうちょっと遅かったら満席なぐらいのえらい賑わいっぷりである。

しかしこう・・・あらかた予想していたことではあるが周囲の客は9割以上が洋風のブレックファストを頼んでいる。マジで和定食頼んでる人皆無だった。席について周りを見渡しても皆パンにマーガリンやジャムを塗ったり、コーヒーを啜ったり、洒落たサラダをフォークで食べてる人しかいない。

ここに「和」という概念は存在しない。
そんな錯覚すら起こしそうになったが
メニューをしっかり見返して私は迷わずコールした。

「和定食で」

バーン。どうですか。これがロイホの朝定食ですよ。目玉焼きツヤツヤ。ベーコンカリカリ。付け合わせの野菜まで輝いて見える。超美味しそ〜〜洋風のブレックファストよりなんかテンションあがるぅ〜〜。

「高級ホテルの朝飯感ある」
と私もぼそっと反射で呟いてしまった。
それぐらいには芸術的な和定食である。

目玉焼きはプルプル半熟なので箸で割れば黄身がとろ〜っと出てくる。ミニボトルのお醤油を渡してくれるので、ご飯に乗せて黄身割って、簡易TKGの完成。ダブル目玉焼きだから、一個はそうやって食って、もう一個はベーコンとかウインナーと一緒に食べる。これがまあうまい。

週末の朝、これを食べるのが習慣になったら絶対ワクワクするな〜。普通の週末でも全然ワクワクするけどこの和定食があるって思って迎える朝は何倍も楽しい気がする。こういうさ、下手したら自分の家でも全然準備できるようなしっかり系・和定食を、あえて外食チェーンで食べてみるのってなんか面白いし癖になるのよ。

そうか。もしかしたらこれこそが
「究極の贅沢」ってやつかい?
ってちょっと思った。

ロイヤルホスト・・・今度はディナーで行きたいな。
ビーフステーキというオーソドックスな飯を
かっくらってみたいぜ。



おしまい。



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