見出し画像

5年半のありがとうを込めて | #贈りnote

こんにちは、みつまめです。

今回はおだんごさんの初企画 #贈りnote に参加します。

この企画に出会ったとき、何だか運命的なものを感じました。
5年半勤めた職場の退職を11月末に控え、私もちょうどnoteを贈りたい人がいます。

フォロワーのはじめさんの企画記事経由でこの企画を知りました。
はじめさんの記事を読んで感動し。
さらに企画の募集記事を読んで、なんとあたたかい企画なんだとまた感動しました。
おだんごさん、素敵な企画をありがとうございます。


5年半のありがとうを込めて

出会いは5年半前。
初夏の気配を感じる、少し汗ばむような日でした。
淡いオレンジに染まる夕暮れの街を見ながら、もう夏の香りがするなぁ、なんて。
面接前なのに呑気な事を考えていたのを覚えています。

スーツのいかにもサラリーマンな格好のお二人と一緒に、カジュアルな格好で現れたあなた。
カジュアルなのに誰よりも洗練された雰囲気で、会議室の中に薫風が通り抜けた、そんな気がしました。



「ワーキングマザーである」という理由だけで、前職で散々傷つけられていた私。
そんな環境が嫌で転職活動をしているのに、転職活動でも子どもがいるというだけで書類は通らないし、面接で嫌な顔をされたりして。

仕事は好きだし、やりたいこともあるのに。
仕事の場では「幼い子どもがいる人」としか見られない。
これまで私が成してきた仕事や、これからやりたい仕事の話をすることすら許されない。
一言もそんな事は言っていないのに「子どもを優先したいから、仕事はセーブするんだよね」と勝手に判断される。
そんな環境に、そんな社会に。
憤りや虚しさを感じていました。

だから、育休明け直後で0歳児育児中という事実を、全くネガティブに捉えない考え方は衝撃的でした。
「あ、そうなんですね!うちも3歳の息子が居て。大変だけど可愛い時期ですよね〜」なんて。
非常にナチュラルに受け止められました。

残業出来るんですか?とか、お子さんが体調不良のときはどうするんですか?とか、全く聞かれない面接は初めてで。
こんな捉え方をする男性が世の中に存在するんだ、と感激しました。

感激しすぎて妙な心のひらき方をしてしまい、面接にも関わらず前職の業界の悪口を熱弁してしまいました。
今思えばとんでもない応募者ですが、あなたは面白そうに聴いてくれましたね。
「幼い子どもがいる人」ではなくて、「私」の思いを聴いてくれた。
その事実だけで、何だか救われたような気持ちになりました。

(私の悪口はかなり印象的だった、と飲み会のたびに言われましたね。笑)



出会ってから5年半。
ずっと私の上司でいてくれたあなた。

私の突拍子もない企画を面白がってくれて。
思い切りやってみなよ、と背中を押してくれて。
常に私の仕事を認めてくれました。

前例を破って、契約社員を飛び越えていきなり正社員にしたり、管理職にしたり。
小さな会社ではあるけど、裏で結構無理を通してきたのも知っています。

だから私が適応障害で休職した時は、正直頭を抱えてしまったのではないかと思います。
だって、私が戻った時はひどい状況だったから。
誰ひとり、あなたの真意を理解していない。
少しでも理解しようとした形跡すらない。
あなたが伝える努力を怠るはずがないのに。

あなたの期待を裏切った私が、戻っていいのか不安でした。
心が壊れてしまった私が戻って何の役に立つんだろう、とも思いました。

でも、少なくともあなたがやりたいことは、私には理解できました。
多分、この会社にいる誰よりも。
だって、あなたがやりたいことは、私がこの会社でやりたかった事でもあったから。



人の上に立つということは孤独なことです。
自分ばかりが痛みを感じる瞬間も多いです。

人は変わらない。
変えられるのは自分だけ。

そんなことに私が気づいたのは、休職をしたことがきっかけです。
人に変わって欲しいと期待し、上手くいかず。
理想と現実のギャップの大きさを目の当たりにした私は、打ちのめされ、身動きが取れなくなり、心のバランスを崩しました。
でも、立ち止まった経験は自分を変える転機にもなりました。
自分なりにチャレンジが出来て、大きな成果を残すことが出来ました。

復職面談で、管理職から降ろす気はないと言い切ったあなた。
何て無茶なことを言うんだろう、と思いました。
でも、もう一度やってみたい、とも思いました。
あなたは私の立ち上がる力を信じてくれたのだと、うぬぼれても良いでしょうか。

あなたは完璧で、スマートな人だとずっと思っていました。
でも、最近ようやく気づきました。
裏ではずっと孤独を抱えながら、もがき、戦ってきたのだと。

あなたは私とは全く違う人だし、考え方も全然違うけど。
もしかすると、私と似たような気づきを得た瞬間があったのかもしれません。



「これが私の仕事の集大成」なんて意気込んで理想を掲げ、また人に期待をしすぎた私。
そもそも私はメンバーを「諦めた」から転職するわけで。
人は変わらない、ということが頭から抜けてしまいました。

哀しい気持ちで引き継ぎの報告をした私に、あなたは身に余るほどの言葉をかけてくれました。

そして、最後に組んだ仕事にあなたから込められたメッセージ。
私にはしっかり伝わりました。
仕事でお返ししたいという気持ちも、あなたは気づいてくれました。

最後まで私の仕事を見届けてくれたあなた。
粋なやり方で、見送ってくれるあなた。

あなたと働けて幸せでした。
あなたのお陰で大きく成長できました。

いただいた言葉は、今後の人生でも大切にしていきます。

私の人生に沢山のプレゼントをくださった上司に、5年半のありがとうを込めて。


*****

ちゃっかり大感謝祭にも参加しちゃいます。
B賞希望です♪

この記事が参加している募集

退職エントリ

いただいたサポートは、日々を乗りきるため「自分へのご褒美」に使わせて頂きます🍀 ちょっと良いコーヒー、ハーブティー、豪華ランチ、大好きな本を買う、お出かけ資金…何に使おうかな🎵