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そして、逆子になる。時が過ぎたら私は帝王切開なのか、それとも、私は…

昨日の午後、子宮頸管の長さをチェックする診察があった。

最初は研修医に診察をしてもらったのだが「ええと、うーんと」とオロオロした声が漏れ、不安が襲う。総合病院なので、エコーや診察には研修医が行うことが多いのだ。

まぁ、その分料金が安いというメリットもあるが、私が総合病院を選んだのはあくまでも料金ではなく、設備が揃っているから。

設備が揃っている産院があれば、むしろ総合病院じゃなくても構わない。

しかし、万が一のことを考えると、出血多量になった時も、未熟児が生まれたとしても、設備が揃っていることから命が助かる確率が高いのは総合病院だろう。

ただ、問題は産院よりも総合病院の方が、ベテランの医師に診てもらえる機会があまりにも少なすぎるという点だ。

総合病院は、どうしてもインターン医師が勉強のために勤務しているケースが多いのである。

まぁ、研修医の勉強になるのは別に構わないんだけどね。

でも、こちらはこちらで命懸けなので、診察中に「うーん、これはなんだろう?」とかボソッと言うのは正直やめて欲しいなとも思っている。ただ、そんなことは口が裂けても言えないけど……。

医師からは「子宮頸管はまだ短くはなっていないし、破水も起きていませんね」と言われホッとしたのも束の間、隣にいた別の医師が「また逆子になっていますね」と一言。

「えっ、昨日は頭位だったんですけど!」というと

「じゃー、1日で逆子になるよう動いちゃったんですね。

羊水が多いと、どうしても赤ちゃんの位置が安定しないんですよ」

えー。そんなー!

頭が真っ白になる私。せっかく、ここのところずっと頭位だったのにーーー!

そんな私を他所に、医師は淡々とした口調で話を続ける。

「まぁ、そうはいってもみくさんの羊水、だいぶ安定してきたんですよ。血糖値も食事療法で改善されてるせいか、落ち着いてきてるのも良かったかもしれない。

この調子で羊水減れば、退院できるかもね。

それと。このまま頭位で39週まで行けば、普通分娩も可能かもしれないけど……。

うーん。流石に、ここまで赤ちゃんの位置がコロコロ変わっちゃうとねぇ。

普通分娩の場合、急に位置がコロッと変わってしまうと緊急帝王切開になる可能性があるんですよ。それはそれで、大変なことなのでぇー。

そんなわけで……

今のところ、帝王切開の可能性が濃厚ですね。」

( ̄◇ ̄;)!!!!

ああ、やっぱり。やっぱり。やっぱり。

帝王切開の呪いは解けないんですかね……。

ここに来てから、ずっと帝王切開帝王切開帝王切開帝王切開って、呪いのように言われ続けてる気がするんだけど。

というか、普通分娩だと事故も多いし、なるべくリスクを避けたいんだろうね。

まぁ、帝王切開でも事故はあるんだけれども。

はぁ。憧れの普通分娩。立ち合い出産。

どうやら、夢のまた夢になりそう。

医師からの話について、早速母に連絡すると

「もしかすると、今入院してる状況も、帝王切開にならざるを得ないと言われたことも、すべては神様が赤ちゃんを守るために導いてくれてるのかもしれないわよ。(←こんなこと言ってますが、母は無宗教です)

入院費はかかるかもしれないけど、今はお金のことなんて気にしなくていいから。看護婦さん達に、思う存分甘えたらいいのよ。

ゆっくり過ごせるのも、今だけだからのんびりするといいわよ」

と諭すように言われた。

ゆったりした母の口調に、少し心が落ち着いた。もしかすると、今は私にとってこういう時期なのかもしれない。

そして、この日々が終わった後に「あの時は確かに大変だったけど、ゆっくり過ごせてよかった」と振り返る日が訪れるのかもしれないね。


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